2013年10月26日
2013年10月06日
20131003 ウッドデッキ補修
腐りかけていたウッド・デッキを廃材を使って修理。
本当は、部屋の大掃除をしなければならないのだが、何かを片づけることに興味を持つには、その前に何かを作り出し、その余勢をかってでないと出来ない性分なので、これもまた致し方なし。
でも、夏になる前に仕上げておきたかったよね・・・
20130916 カスタムタンバリン14'
某エスニック・ショップで、インド製の14インチのチューニングも出来るフレーム・ドラムが安く売られていたので、これを買ってきてタンバリンに改造することにした。なんとなれば、市販のタンバリンはほとんど10インチ止まりで小さいので、低く伸びる音が出るものは皆無に近い。しかも、真鍮製のダークなトーンのジングルを持つものとなると、おそらく一点ものの手作り楽器を大枚はたいて買うか、現地に飛んで捜すしかないであろう。水飲み百姓はなんでも作るに越したことはない。今回のものは、ダブル・ジングルの本格的な大型タンバリンである。台風による大雨で避難勧告まで出ていたのだが、昼過ぎには晴れてきた。
フレームの加工は前回と同じ要領だが、フレームの厚みが7センチもあるので、片手で持ちやすいように切り込みを入れた。
ジングルの作り方についてもう少し詳しくという声があったので説明する。手作りであるので、仕上がりのばらつきを楽しむくらいの気持でやるのが良い。コンパスの円に対して慎重に鋏を入れていけば、ぱっと見て違和感のない程度の円形には仕上がる。また、真円にこだわって切ったとしても、ハンマリングを入れる際に崩れるので意味がない。先ず、私はこれをシンバルのカップの裏に貼り付けて軽く叩いて曲面を出し、中心をワインの瓶の口において、ドラム・スティックの尻の丸い部分で叩いてカップを出した。その上で、エッジを凸面の側から叩いて反りを出していったのである。もちろんシンバルの裏やワインの口でなくても、有り合わせの道具や材料で加工すれば良い。
14インチであるので、かなり深い伸びのある低音が出る。ヘッドやリングや金具の形状は、パンデイロと同じなので、14インチの枠付き羊皮ヘッドがそのまま使える。
20130905 カスタムタンバリン10'
気に入った音のするタンバリンを自作してみようと思い立った。改造のベースは、オークションで2個千円で手に入れた学校教材用の10インチのフレームドラムである。先ずはこれにジングルを取り付ける穴を開ける。
ジングルは、0.3ミリの真鍮板にケガキとコンパスで円を描き、鋏で切って作る。
今回は焼き入れ焼き戻しをしてみたが、別段の効果は見られなかった。
小さなシンバルのカップの裏を利用して膨らみをつけ、エッジを叩いて反りを出していく。こうすることによってピッチが下がり、好みの音に近づいていく。
取り付けにはかくし釘を使う。フレームが割れてはいけないので、必ず下穴を開け、慎重に打ち込む。
全体を組み上げる。チューニングの出来るタンバリンは、市販されているものは高価か、あるいはジングルの音色があまりにも陳腐であって、真鍮の持つ憂いに満ちた深い音色は望み得べくもない。タンバリンという楽器は、往々にしてちゃらかしい場を盛り上げるものと思われがちだが、実は憂いに満ちたものだと思っている。だから、音程を調節できて、なおかつダークな音色のジングルを備えたものが欲しかった。でき上がったものは、初めて作ったにしては満足の行く結果であった。ジングルは、チャラチャラはなく、ガシャガシャと野趣に満ちている。学校教材用のプラスチック・ヘッドの安っぽい音色もまた哀愁をかき立てて心地よい。10インチ定格なので、気が変わればパンデイロのヘッドと交換しても良いが、フレームのエッジが研がれていないので、プラスチックより分厚い羊皮ヘッドでは、10インチではサスティーンが伸びず、ブンブンした音になる。フレームのエッジを立てる加工をするか、プラスチックで我慢するか、取りあえず試作品としては教えられるところの多いものであった。
20130819 Ditumba補修
2010年コンゴの旅から戻った後、全く出番のないまま放置されてきたDitumbaという太鼓を修復することにした。この太鼓は、コンゴの中南部に居住するルバという民族の伝統楽器であって、先頃流行した「Congotronics」にも取り上げられていた「Mutuasi」という音楽に良く使われる非常に特徴のある太鼓である。
先ずは、皮を交換するために水に浸ける。Ditumbaの本領を発揮させるには、牛皮より羊皮の方が良いのである。一昼夜ほど浸けておくと、ほどよく皮が水を含んで膨張し、剥がしやすくなる。剥がした皮は、板などに挟んでおいて平板に乾かす。
開けてびっくり。おいおいキンゴロー君ちょっと仕事が雑すぎやしませんかね・・・
http://jakiswede.seesaa.net/article/182722760.html
まあ今さら言うてもしゃないしちょっと鑿で修正・・・
日本はブラジル音楽に使われるパンデイロも盛んだし、西アフリカの音楽で使われるジェンベも盛んであるので、このような薄い羊皮のディスクは容易に手に入る。薄い皮なので数時間の浸水で充分に柔らかくなる。
Ditumbaは、基本的に低い音調を使うので、皮はダルンダルンに張る。釘付けで充分。先ず一点を釘で仮止めし、差し渡し方向に引っ張って仮止め、それに直行する方向を引っ張って仮止め、それを二等分する方向を引っ張って仮止め、それを二等分する方向を引っ張って仮止め、それを二等分する方向を引っ張って仮止め、それを二等分する方向を引っ張って仮止め、それを二等分する方向を引っ張って仮止め・・・を繰り返していって全体を仮止めして皮を陰干しする。張力がある程度出ていれば、後で調整できるので釘を打ち込んで余分の皮はカッターで切る。ジェンベのように、ひもで縛り上げてカンカンに張るわけでないので、先ず失敗することはない。
さてここまで読んできてもらって、太鼓を叩ける人でこれを知らない人は、おそらく使い方がわからないに違いない。
というのは、このままでは鳴らないからである。全体としては、このようなゴブレット型の太鼓であるが、底は開いていない。しかも、どてっ腹゜に穴が開いている。さらに、皮はダルンダルンに張ってあるので、皮の振動が塞がれた底で殺され、更に横に空気が抜けて倍音も通らない。このままでは、全く使えないのである。
これを使うためには、演奏の都度チューニングをしなければならない。その詳細について述べる。これは、ルバの太鼓叩きならば誰でも知っているが、世界中の文献を当たってもこの太鼓の使い方に関する記述にはめぐり逢わなかったので、おそらくほとんど知られていない。興味のある人は心して読むように。皮の中心に粘土を小豆大に丸めたものを押し付ける。農作業とバイトで手荒れのひどい私は、これ以上きたなくなるとお嫁にイケなくなるので、このようなサージカル・グローブをハメて作業することにしている。小豆大を作っては押し付け作ってはそのまわりに押し付け作っては作ってはそのまわりに押りに作っし付押しってはけてはわりそのまわ押し付けり作わりりに押しに押しにのそわそのまわ付のまけ作てまはっ付作ってけそはそのま付けそのまわりに押しに押し付け作っては付け作っては押し付け少しずつ円を大きくして行く。このとき注意深く太鼓を叩いていくと、だんだん音程が下がり、芯音が出て倍音が引っ込んで行く。
最終的には、だいたいこのくらいまで粘土を貼る。
次に、どてっ腹゜の穴の周りに粘土をつけ、このようなボトルの口を切ったものなどを捜してきて穴に密着させる。キンゴロー君なかなか丁度ええもんを捜してきてくれた・・・
このように、スーパーのレジ袋などで良いから、適当に厚めで、ちゃらちゃら音のする膜を切ってボトルの口でこのように押さえ込む。皮を叩きながら、この膜を少しずつ指で押して弛ませていくと、やがてこの膜が激しく振動しはじめる。この緩さ加減を探し当てるのがDitumbaを演奏する極意である。言葉ではわかるまいので、この動画を見ていただこう。一目瞭然。
緩く貼った皮というものは、演奏に熱が入れば入るほど音程が上がる。また、粘土などの練り物は、時間が経てば乾いて硬くなる。この膜も、振動するうちにやがて最適なテンションを失う。これらの要因によって、皮の湿度の管理とチューニングはその都度行わねばならないし、粘土は演奏のたびに張り替えなければならないし、膜も常に最適な張力を維持できるように容易に取り外し出来る状態にしておかなければならない。しかし、この太鼓を博物館や文献などで見るとき、これらのものは取り外されて保管してあるから、以上のような理解がなければ正しい使い方がわからないのである。「Congotronics」に聴かれるあの「ビビリ音」には、実はこのような秘密が隠されていた・・・しかしこれに関心のある日本人など・・・ちなみにこの膜については、古くはある種の蜘蛛の繭を使ったということである。
常に着脱し、膜面に一定の張力を維持するためには、日々不断の努力が欠かせない。このようなボトルが落ちていれば拾ってきて口を切り取って保管しておくのである。
音は悪いが、まあこんなのである。
これはDitumbaを手に入れる前に代用として使っていたもので、インドネシア製の安価なジェンベを改造して作った疑似Ditumbaである。これも、膜面はテープ貼りにして着脱と張力の調整を可能にしている。ただし、これを持って東京在住のコンゴ人パーカッショニストの師匠、ルバ人のMukuna Tshakatumba師に訊ねたところ、「音が抜け過ぎていかん」と言われた。ジェンベであるから底は開放されており、打面に粘土を貼る必要はない。しかし音は伸びやかに過ぎるというのである。どうやらここに彼らの「音」に対する美学を見うるのであろう、その切羽詰まった苦しげなビビリ音は、厳しい自然を生きるルバの人たちの心意気を現わしているのかも知れない。
2013年10月05日
20130816 Auratone 5C-TV修理
Auratone 5C-TVというスタジオ・モニタのエッジの補修である。なんとこの状態でも、別段問題なく聴けていたのだが、久しぶりにグリルを外して仰天したわけだ。このスピーカは特性がフラットで永年に亘り製造されていて、今でも普通に販売されている。したがってファンも多く、専用の補修キットまである。補修の実際については、私が下手な文を書くよりもこっちを見てもらった方が早くて正確である。永久定番商品であるので、全く同じである。
http://knsite.orangeberry.jp/blog/2008/05/04/74
ただ、ひとつだけ問題があって、迂闊なことに今回分解して初めて、片方のユニットのキャンセル・マグネットがなくなっているのに気がついた。友人から譲り受けたものなので、何かの都合で外したものか、しかし物を分解するような人ではないし接着剤の跡も残っているし・・・悩んでもしゃあないのでエロエロ・・・失礼、いろいろ調べてみたが結局のところわからんかったので、えい、やあ、たあの得意技で、ホームセンターで市販されてるほぼ同じ寸法のフェラチ・・・失礼、フェライト磁石を逆向きに貼り付けて鳴らしてみたら、いや全然問題なく爽快解決。