2014年01月29日
20140129 補足説明
いくつか説明したいと思います。
第一種農地というのは、日本の田園地帯の平野部で一般的に見られる、区画整理され圃場整備された田畑のことで、これは、国が国の食料生産手段として、国民の税金を使い、灌漑設備や道路などを整備したものです。概ね第二次世界大戦後の農地解放のあとで整備が進み、それまでの地主の農地が換地され統合されてきた歴史があります。農地は、地主の私有財産でありながら、国の食料生産に供する目的があるので、様々な優遇措置が講じられている代わりに、その使用については厳しい制限があります。
肥育管理というのは、要するに農薬や化学肥料を、定められた量と方法によって正しく使用して、大型機械を使って効率的に農地を管理して生産性を上げようとする考え方です。それぞれの作物に必要な養分を究明して肥料として土に施せば、その作物は吸収しやすい肥料から養分を摂取するようになり、どんな土でも一律に作物を生産出来るようになるので、生産性が上がります。法律上、第一種農地は肥育管理しなければならないとされています。この考え方は第二次世界大戦後に普及し、慣行農法という名で呼ばれていますが、人類の農業一千年の歴史のうちの、せいぜい70年程度のことをさしています。
不耕起栽培というのは自然農法の基本的な考え方で、農薬や化学肥料を使わないのはもちろんのこと、除草も最小限とし、できる限り土をあるがままに任せて動かさない考え方のことです。肥育管理を続けていくと、土には常に外から土中に養分が過剰に供給される状態になるので、有機物を分解してそれらの養分を作り出す微生物の活動の余地がなくなっていきます。その結果、鍬も歯が立たないコンクリートのような土になり、耕し続けなければ肥料を鋤き込むことが出来ず、施肥するために耕耘を繰り返し、土をスポンジのような状態にしなければ栽培が出来なくなって行きます。肥育管理をやめると、反対に土の上に有機物の残骸が堆積してゆき、徐々に微生物が宿ってこれを分解しはじめます。不耕起栽培は、そこに養分を求めて作物を育てようとする考え方の事ですので、生産性が一旦落ちますが、徐々に土があるべきバランスを自分で取り戻していきます。上の解釈を当て嵌めれば、一般的な農地で不耕起栽培をすることは、農地の不適切な利用方法であるということになります。
農家登録というのは一種の資格のようなもので、基本的には個人が取得するものなのですが、登録は世襲されていきます。また、資格と違って住民登録の住所で取得するのですが、その住所、すなわち例えば借りて住んだ空き農家に、その家主の家系の農家登録があると、重複して農家登録は出来ません。かつては日本人はほとんど全て農家であったはずなので、農地のあるところは全て農家があり、たとえ空き農家でも、その家系の親族の農家登録があるのが普通です。つまり、農家登録のない都市住民が、いくら農業をしたいと思っても、合法的に農家登録をして活動することは、非常に狭き門といわざるを得ません。農家登録がないと、せっかく栽培しても、その農産物の一切の利用は非合法となり、発覚すれば行政指導を受けます。
2014年01月28日
20140128 農水省への質問状
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はじめまして。匿名で失礼します。53歳独身男性です。都市生活者が農業で生きるための法的要件についてお伺いしたく思います。よろしくお願い申し上げます。相談内容の眼目を簡潔に申し上げると以下の三点になりますが、いささか状況説明が必要と思われますので、眼目を箇条書きにしたあと説明に移りたいと思います。
- 第一種農地において、肥育管理を農地利用の条件から外してほしい。
- 効率的で集約的な農地利用を推進する余り、個人の自給的な農業のあり方を排除しないでほしい。
- 農家登録の必要条件を緩和してほしい。
私は、10年前から農業を志し、都市部から近郊農家の空き農地を借りて、通いで野菜を作りはじめました。当初面積は2畝でした。その後、地主様と心安くなり、空いていた持ち家を貸していただけることになって7年前に移住し、農地も1反、2反と貸していただけるようになりました。当時は農業関連の法規を全く知らず、「住んでも良い」「使っても良い」と言う地主様のお約束の許に、空き農家に住み、空き農地を耕作して参りました。それが、このほど地区の農業委員会より行政指導を受け、私の志すようなやり方では、ここではやっていけないとされました。このことについての相談です。
もともと私は都市部で食品業界で生計を立てており、恐らく商品の開発時に使用される添加物や油などが原因で舌癌を患い、舌を部分切除したことが、農業を志すきっかけになりました。従って、私の志すようなやり方と申しましたが、それは自分自身に対して絶対安全な食物を自分で作るということです。当初は私は鍬や鎌の持ち方さえ知らず、地主様や近隣農家の見様見まねでやっておりましたが、化学肥料や農薬は使いたくなかったので苦労しましたがどうにか作物を頂けるようになり、やがて次第に除草のしかたも加減し、現在は耕すことも止めて不耕起栽培に至りました。おかげで草刈機以外の機械は一切使用しなくてよくなりました。現況、私の農地の状態は、近隣農家のように「草一本生えていないキレイな田畑」ではないけれども、自分なりに草や虫と共存した豊かな田畑になっていると思います。私はこの状態を、地力が甦ったとみております。機械や農薬や化学肥料に依存しない土に戻ったと思います。収穫量は少ないのですが、穀物と野菜は完全自給しており、ここへ来てからの7年間は体調も良く、風邪ひとつひきません。都市部よりも生活環境は厳しく、虚弱体質であった過去の私が嘘のようです。余剰農産物や、もともと保存や加工を前提として栽培したものは、家族や友人に個人的に販売して、年収にして50-70万円ほどの収入があり、統計資料によりますと、これは日本の平均的な農家の反当たり農業収入よりも多いそうです。しかしこれでは足りませんので、これにアルバイトを加えて生計を立てております。
次に私の外的な活動についてですが、私が安全な食を求めて田舎暮らしを始めたことには、私の多くの友人が賛同しており、たびたび私のところを訪れて共に作業したり考えを出しあったりしております。彼らには必ず最寄り駅まで電車で来てもらい、私が送迎しておりますので、近隣からの駐車車両の苦情はありません。近隣農家との人間関係、自治会、隣保組合、水利組合とも良好な関係を保っており、特に台風などがあった後には当番でなくても水路を見回り、平時でも共同作業を欠席したことはなく、高齢の農夫の手伝いも積極的に行っています。現在では自治会長の補佐役も務めています。
一昨年の田植え前に、農会長と地主を通じて農業委員会から行政指導がありました。その内容は、無許可で農地を使っている実態を改善するようにとのことでした。そこで私は農業関連法規を調べ、私に農家登録がないことが原因と知り、そのための手続きを進めました。しかし地主から「農地の利用権の設定」を拒否され、農家登録の手続きは完了しませんでした。そのシーズンは、いわば「モグリ」の状態で耕作を続けましたが、昨年の田植え前に再び同じ指導がありました。私は市役所に出向いて農業委員会に実情を相談しましたが、結局のところ解決策は見当たりませんでした。農業委員会が言うには、「農民」でない者が、「農家」に居住すること、「農地」を生産手段として使用すること、「農地」をまた貸しすること、「農地」から得た収穫を利用すること、「農地」の維持以外の行動をとることなどは、全て違法行為であるということでした。しかし、具体的な法的根拠や守るべき基準については、何度問い詰めても曖昧に話をぼかされました。家屋と農地を貸して下さっていた地主様も、農業委員会を敵に回せないということで、暗にここからの退去を求めてきています。また、農業委員会いわく、行政指導は三回重なると行政処分となり、不服を申し立てれば裁判になるとのことでした。
全てがはっきりしないので、各種法律相談にも問い合わせてみましたが、いずれも農業関連は担当外とのことで相談そのものを拒否されました。仕方なく自力で法律を調べ、また全国の同じ悩みや経験を持つ人たちと情報交換する中で、だいたい以下のような根拠と解釈で私は行政指導されたのかなと思うようになりました。すなわち、私の借りている農地は圃場整備の行き届いた「第一種農地」であり、そこを非効率的で非集約的な利用のしかたをしていること、慣行農法で肥育管理された周囲の田畑と状態が異なること、すなわち雑草が多く出荷出来る状態の作物が少ないこと、などを誰かに通報されたことが原因で農業委員会が実態を確認しに来た。その結果、実態は通報の通りであると判断され、さらに農民である地主が直接指導しているのではなく、非農民である私が友人たちとともに農作業している実態があって、それは農地のまた貸しにあたると解釈された。農地から収穫されたものを流通経路に出荷せず、加工したり調理したりして直接私的な収入を上げたことは、国の食料生産手段としての農地の私物化であり、不適正な利用にあたると判断された。農作業や食品加工の詳細について、また農法について情報交換したり広報したりという一連の行動が、一件の農地に対して一件の農家登録しか認めない制度に反して、地主とは別個の行動であると判断された。
そこで相談の内容なのですが、はたして上のような解釈で法律が運用されるものなのでしょうか ? そうでないとすれば、どのような要件で私は行政指導され、法律を守るには私はどうすれば良いのでしょうか ? 例えば、農薬や化学肥料と機械を使わずに手作りで自給したいと考える私のような生き方をするためにはどうすればよろしいのでしょうか ? 農業への関心が高まっているといいますが、その動機は安全な食を確保したいということに尽きます。ならば、農薬や化学肥料と機械を使う肥育管理というものを農地使用の条件にするのは、実態に即していないとお考えにはなりませんか ? 中学校の社会科の教科書にも、化石燃料の枯渇が現実のものとして紹介されています。効率的で集約的な農地利用というものが、化石燃料の存在を前提としているものならば、それは近い将来行き詰まらざるを得ない。ならば、一人一反程度の自給農民が、その意思さえあれば持続的な農業のあり方について実践したり検証したりする余地を残すべきとはお考えになりませんか ? 現実は、明らかに個人の手作り農家を潰す方向に向かっている。最後に、農家登録の必要条件を緩和してほしい。農家登録がありながら農業に関心のない農民の所有する空き農家や空き農地を、現状農家登録のない農業に意欲的な非農民に開放すべきと考えますが、いかがですか ? 以上、長くなりましたがお答えいただければ幸いです。
2014年01月27日
2014年01月25日
20140125 谷上マーケット出店
フェイジョアーダ・パン・クッキーは完売でした。ありがとうございます。
お詫びと訂正がございます。パンとクッキーについて、
製造年月日を2014.01.22と打ち込んでしまいましたが、
2014.01.25つまり当日焼き上げたものです。どうぞご安心下さい。
お詫びして訂正させていただきます。
また、農法のあり方、栽培方法、自然農での生き方について、
ざっくばらんに話し合えたことは、私にとって大きな収穫でした。
味噌作りについては、場の雰囲気から判断して中止とさせていただきました。
3月までは、継続して味噌或いは醤油作りのイベントが出来るように準備しておきます。
やるかやらないかについては、主催者様と話し合いながら決めたいと思います。
もしご希望があればお寄せ下さい。
以上、取り急ぎご連絡と御礼まで・・・
2014年01月16日
20140125 谷上マーケット出店
2014/01/25 (土) 10:00-15:00
インディカ米2013 (3分搗\300/ 2合)
赤白黒の糯米ミックス2013 (玄米\300/ 2合)
プチパン (\100)
フスマクッキー (\200)
食事 黒インゲンと豚バラ肉のフェイジョアーダとインディカライス (お試しサイズ\300 x 10食)
イベント 味噌作り 13:00-14:00
参加条件 : 原料の下ごしらえをしてきていただくこと (無料) 、見学は無条件。
原料 全て乾燥状態として 大豆 : 麹 : 塩 = 1 : 1: 0.5 左の分量をご準備頂き、
大豆は前夜から水に浸し、事前に指先で潰れる程度まで煮るか蒸すかしてください。
煮汁も500mlペットボトル1本で良いのでお持ち下さい。
駐車場は上記地図内「皆森」交差点に隣接する「箕谷駐車場」をご利用下さい。
2014年01月15日
20140115 クラシックカメラ処分
コレクション
L39マウントカメラ
Leica IIIf
Canon IID
Canon L1
Zorki 4*
Bessa L
L39マウントレンズ
Summarit 5cm/1.5
Jupiter 3 50/1.5*
Jupiter 8 50/2*
Serenar 50/3.5*
Canon Lens 50/1.8*
Canon Lens 35/2
Jupiter 9 85/2
Serenar 85/2
Fujinon 10cm/2
Canon Lens 135/3.5*
Komura 135/3.5*
Kinoplasmat 1'/1.5C改
その他35mm非一眼レフカメラ
Kiev II
Kiev IV*
Jupiter 8 50/2
Jupiter 8M 50/2*
Jupiter 12 35/2.8
Jupiter 9 85/2
Contessamat 35*
Topcon 35L*
Konica III*
Canonnet QL1.7*
Canonnet QL1.9*
Olympus Pen*
Exakta35mm一眼レフ
Exa*
Exakta RTL1000
Exakta35mmレンズ
Xenon 50/2
Pancolar 50/2*
Pancolar 50/1.8*
Domiron 50/2
Meritar 50/2.8*
Trioplan 10cm/2.8
Quinar 135/2.8*
M42一眼レフ
Pentacon F
Praktiflex FX*
Praktica FX*
Praktica FX2*
Praktica IV*
Praktica VF*
Praktica Nova IB*
Praktica L*
Praktica VLC3
Edixa Reflex*
Edixa Flex*
Edixa Standard*
Edixa Reflex B-V
Icarex35 TM*
Icarex35S TM*
Voigtlander VSL1 TM*
Argus/Cosina STL1000*
Asahi Pentax
Pentax S2*
Pentax SP
Pentax SL
M42レンズ
Biotar 5.8cm/2
Biotar 58/2*
Jena B 58/2
Tessar 50/2.8*
Pancolar 50/1.8*
Pancolar Electric 50/1.8*
Ultron 50/1.8
Color Ultron 50/1.8
Primoplan 58/1.9*
Primoplan 58/1.9*
Edixa Xenon 50/1.9
Edixa Lauder 50/2.8*
Auto Quinon 55/1.9*
Takumar 5.8cm/2
Auto Takumar 50/2*
Super Takumar 50/1.8
SMC Takumar 50/1.4
Auto Revuenon 55/1.4*
Auto Cosinon 50/1.8
SMC Takumar 28/3.5
Edixa Curtagon 35/2.8
Culmigon 35/4.5*
MC Mir1 37/2.8*
Auto Takumar 35/2.3
Auto Takumar 35/3.5*
SMC Takumar 35/2
Biotar 75/1.5
Helios 40 85/1.8*
MC Jupiter 9 85/2*
Auto Takumar 85/1.8*
Trioplan 100/2.8*
Isconar 100/4.5*
Auto Takumar 105/2.8
Super Takumar 105/2.8*
Quinar 135/2.8*
AutoDTeleQuinar135/2.8*
Edixa Travenar 135/3.5*
Jupiter 37A 135/3.5
Takumar 135/3.5*
Komura 135/2.8
Komura 135/3.5*
Automax 135/2.8*
Acall 150/4.5*
Takumar 200/3.5
Takumar 200/5.6*
Kenko Tele Converter 2X*
Yashica/Contax
Contax RTS
Contax Aria
Yashica FX3 Super2000
Planar 50/1.4
Distagon 25/2.8*
Distagon 35/2.8
Yashica ML 35/2.8*
Planar 85/1.4
Sonnar 100/3.5*
Yashica ML 135/2.8*
Nikon一眼レフ
Nikon F2 Photomic*
Nikon F2 Photomic Black*
Nikomat FTN*
Nikomat EL*
Nikkor-H 50/2*
Nikkor-S 35/2.8*
Nikkor-P 105/2.5*
Nikkor-Q 135/2.8*
その他35mm一眼レフ
Zenit 3M*
Industar 50/3.5*
Olympus OM2*
OM Zuiko 50/1.4*
OM Zuiko 28/3.5*
AutoDTeleQuinar135/2.8*
Minolta SR1*
Minolta SRT101*
Auto Rokkor 50/1.8*
MC Rokkor 58/1.4*
Komura SR 28/3.5*
Topcon Winkmirror E*
中判カメラとレンズ
Rolleiflex Standard
Mamiya C330*
Moskva 5
Semifrank
Kiev 6C
Kiev 60
Arsat 90/2.8
Bega 90/2.8
Zenza Bronica S2
Komura 50/3.5
Komura 100/2.8
*印はお譲りします。
20140115 ドラムセット処分
さて年も改まったことだし、断捨離の本丸に切り込んで行こか・・・上のドラムセットを処分する。このブログを見たひとに優先権がある。早い者勝ち !! 希望価格は、だいたい5万円程度。
モノを説明する。Pearl: President Export (22×14' BD, 12×8' HT, 13×9' LT, 16×16' FT) 色: コパー・カバリング、ホルダー類のパイプ径が統一された当初、遅くとも1981年以前のモデルである。材質はファイバー・グラスであり、これを使ったモデルは現在販売されていない。音色は、どちらかというとドライでアタックが強く出る傾向があり、音の輪郭がはっきりしているのでマイク乗りが良い。現在好まれるドラムの音と比較すると、やや薄い感じがするが、時代を感じさせられる。
付属品は、4点セットの他に、タム・ホルダーと、フロアタム・レッグである。タム・ホルダーは、純正ではユニロック・システムであったが、当時新開発された商品で製品によってはガタがあったので、わざと一ランク下のギア式を愛用している。いずれも締まり具合に問題はない。
状態であるが、永年使用し続けたので傷だらけといって良いが、30年以上前のものであることから考えると相応の状態といえる。こんなステッカーが貼ってあったりもするが、決して破損部分を隠したのではない。何度もオーバー・ホールしており各部は完全に機能している。バスドラムのレッグにはゴム足がついていたが、これは何度も紛失した。しかしホームセンターで口径の合うものが容易に手に入るので、実用上はなんの問題もない。ヘッドはおまけと考えてほしい。美品ではない。実用品である。この品物の価値のわかるドラマーに使って頂きたい。順次、付属品なども処分していく予定である。乞う、ご期待 !!
2014年01月09日
20140105 粉ひき
昨シーズン収穫した小麦を粉に挽いて貯蔵する。小麦は、基本的に粉にしなければ食用にならない。粉は挽きたてが味も香りも良いのだが、パンにしようとすると、むしろひと月ほど寝かせたものの方が良いという。左手前から、玄麦を篩にかけてゴミや石を落とす→更に異物がないか目視検査をする→それを一番奥の製粉機で粉に挽く→これには麦の表皮である麬 (フスマ) が多く含まれているので、細かい目の篩で分ける→それぞれ袋詰めして計量する。おしなべて、玄麦の重さの3分の1が麬である・・・おっと、あぶねえあぶねえ・・・たぷん脱穀のあと選別に使った唐箕の釘が抜け落ちて混入したのであろう。小麦は、収穫してから一度も洗わずにそのまま粉にして食用にするので、めんどくさいがここで手は抜けない。
20140104 Ortiz Consort 初あわせ
今日はOrtiz Consort恒例の新年初合わせである。トルコ人の美しき友人が関空着のフライトで来日していたので誘って参加、まずは本格的な手作りお節料理に舌鼓。いやあ正月正月・・・
バンマスが興に乗ってカラデニズ・ケメンチェを持ち出してトルコ民謡を弾きはじめると、あわせて歌いだす彼女。
こちらはトルコの古典的なケメンチェ。バンマスの家には興味深い楽器がおびただしくコレクションされている。
これもそのひとつ。ウイグル人のフレーム・ドラムでダップという。見せてもらったのには理由があって、フレーム内側に取り付けられた多数の輪っかが、皮に接触するのかしないのかを確認したかったからである。私はこれらの輪っかが、スネア・ドラムのように皮に接触して雑音を出すものと思っていたが、写真のように皮には接触せず、フレームに接触したり共振したりして音を立てるものだとわかった。いざ楽器を学ぼうとすると、このような細かいことにも関心が向いて面白い。
その間にダイニングでは初合わせが始まっていた。新春早々から穏やかで様々な表情を持つガンバ・コンソートの妙なるハーモニーに酔いしれる。
それも束の間、私は夕刻からバイト、彼女はイスタンブールへのフライトが待っている。早々に中座して東大寺へ参る。何故かというと、彼女が初夢に自分の前世が東大寺と関わりがあるというお告げを見たので、行ってみたいというのである。時間がないので、大仏殿の前でデンしていそいそと近鉄奈良駅へ急ぐ。
さて日本ではもうトルコの反政府運動のことは報道されなくなったが、現地ではどうかというと、様相は混迷しているとのこと。つまり、国土開発の方針について政府側内部にも思惑の違いによる亀裂が入り、反政府側も一枚岩に結束出来ないでいる。特に、反政府のまとめ役であった勢力が、アメリカに支援を求めたことで、もともと反米感情の強い国民性の支持が低落し、民主化を求める動きの一部がトルコ東部の少数民族の分離独立運動に連帯するなど、まさに混迷の様相を呈している。イスタンブールでは、観光の中心地のタクシーム広場や、運動の始発点となったゲジ公園などは表面的には平静を取り戻しているが、有識者や活動家の逮捕監禁も多発していて、とても一筋縄では行かないようだ。日本からは原発を輸出しようという計画や、ボスフォラス海峡に海底トンネルを掘ろうという計画が持込まれており、これらが一部の支配層の利権に寄与するだけであることから、国民の間では反発が根強い。国内の報道機関でさえ状況が複雑になり過ぎて報道出来ないのが、情報が外に伝わらない原因のひとつになっているようだ。
20140103 新春初登
天気の良い正月三が日である。今日は朝からぶらぶらと近所の山に登って、百畳岩で日向ぼっこ。目の前を左上から右下にかけて、新名神高速が通り抜ける。だいたいその高圧線に沿って工事が進んでいる。山を崩し、谷を埋め、生き物の営みを経ち切って、金属やコンクリート出てきた建造物を造り、数十年でそれは使われなくなる。そのときに、人間は自分たちが造ったものを回収して元に戻す力を残しているであろうか・・・
百畳岩から南を望むと、薄もやの向こうに六甲の山並みがぼんやりと見える。まっすぐに大地の切れ目がこちらへ伸びている。この谷を鎌倉峡という。百畳岩は、引き裂かれた大地の一方に残ったささくれのようなものである。
静が池というため池である。ここも埋まる予定と聞いている。池にはたくさんの小魚が群を成していた。
帰ってランチは日の差し込む廊下でフェイジョアーダ。