2016年07月03日

20160611 紀勢・東紀州

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 さて帰途である。鳥羽で何を見たかったかというて、これを見たかったのである。「マコンデ」というのは、タンザニアとモザンビークの間の高原地帯に居住する民族の名前で、その抽象的で独特の彫刻美術で有名である。1989年当時のザイール旅行の復路にケニアのナイロビで一つの彫刻を買ったのがきっかけで惹かれるようになった。その彫刻は震災を乗り越えて今も手元にある。やはり本物が語りかけてくる迫力は違う。彫刻美術の中で、マコンデほど特異で複雑で美しいものは他にないとさえ思う。日本でここだけ、いつまでも続けて欲しいと思う。


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 さていよいよ旅もおしまいだ。勢和多気まで高速を飛ばし、そこから伊勢街道を遡って名張へ出るはずが、どこで間違えたのか参宮街道を馳せ参じて東吉野の手前まで来てしまった。今日は第二土曜であるから「赤目自然農塾」が月例会をやっているはずである。


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 まあいろいろ友達も増えたことだし、ちょっと寄り道していきたいと思っていたので、高見山を巻いたあたりで山道へ入り、曽爾高原を経て室生へ出、赤目へ戻り、知った顔たちと再会することができた。


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 名張が近いので、いつかラジオで聞いた「花筏」を風流に鑑賞して旅を締めくくる。


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 外宮から内宮へ、徒歩にて参宮街道を歩いてみる。


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 きわめて豪勢な近鉄宇治山田駅、かつての伊勢参宮の終着駅であった栄華を忍ばせる。


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 外宮から弓なりに続く旧参宮街道は、生活臭いっぱいの街道筋で、ところどころに古い建物がある。


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 神宮の三つの博物館のうち農業館、農業館とつくものを見れば入る癖がついてしまった。それは、おもに機械化される以前、どのように農作業を進めていたか、そして彼らの生活は幸せであったかをそこに見たいと思うからである。そういう点で、神宮農業館は、神に供える稲の扱いに重点が置かれていて目論見は外れたが、日本人が稲に対して抱いていた特別な畏敬の気持ちについて、推し量ることができた。


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 神宮徴古館、建物はベルギーの王立博物館を彷彿とさせるヨーロッパ調のものであるが、展示内容は、そう、これこそまさに日本国家神道の文化財を正しく継承するものといえる。神社の造作、調度、装束、刀・・・綺麗や祭礼の次第や意味・・・普段何気なく触れている神社の伝統行事などが、できる限り実物を使って展示、解説されているところは素晴らしいと思う。このような博物館がきちんと日本の伝統を守り伝えていることを誇りに思う。これはすばらしい。


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 午後になった。伊勢とはお別れだ。名残惜しいが、戦災で焼け残ったという川崎地区の街並みのそぞろ歩きを最後に、この町とお別れするとしよう。


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 やたら「伊勢うどん」の看板が目立つので、土産代わりにいっちょ食うていったろかと思て注文したらこんなん出てきた。なんやこれ、ダシは真っ黒で麺はクタクタで全然なっとらんやんけ・・・と思たんやが、これが名物だそうだ。帰りに川沿いに止まるカリーナちゃんをパチリ。


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20160611 紀勢・東紀州

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 鳥羽で朝を迎えたので、そのまま日の上がるまで待って鳥羽を観光し、そのあとでお伊勢参りをしようかとも思ったが、行動が先走る私は、先に伊勢を回ってから鳥羽に戻り、帰途につくことにした。伊勢神宮というものを知らぬ私は、それが二つあることも、外宮を回ってから内宮へ行くものだという習わしも知らなかったので、とりあえず道なりに走って内宮の駐車場へ入れた。これは正解だった。


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 神社そのものはどうでもええんよね。別に参拝することもないし。この佇まいから噎せ返ってくる霊気が大切、礼拝はしないけれども、神聖な場所に入る礼儀は弁えてる。ここがヴァーラーナーシーなら沐浴の人だかりに市も立つことだろう。


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 日本の神社は、それに比べて自然の中に人を置くふくよかさがあり、決して人を威圧するものではない。


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 ただ、日本有数の神社ともなると、広大な敷地に玉砂利の広大な道が延々と続く。その整頓された有り様は、私にとっては威圧的である。なぜなら乱してはいけない場所に入って行く気がするからだ。


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 早朝に来て正解だった。なぜならほんの一時間後にはこんなことや、


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 こんなことになっていたからだ。


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20160611 紀勢・東紀州

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 こういう日の出は生まれて初めてか、余ッ程゜稀に見るほどの荘厳さであった。赤い光というものが、これほど美しいとは。


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20160610 紀勢・東紀州

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 ということで、要するに志摩半島は全体がリゾート地ということが分かったので、鵜方・賢島・志摩半島を今日一日かけて隅々まで見てやろうと思ってあちこちドライブ・・・


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 「志摩地中海村」へ行ったのなら「志摩スペイン村」へも行かな不公平やと思たんやが、


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事前に調べてなかったんで、行くまでわからんかったことなんやが、「志摩スペイン村」というのはリゾートホテルの名前で、


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併設された「パルケ・エスパーニャ」というのは遊園地の名前であり、


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いくらなんでも私には関係ないので、


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その間に立っとる「ひまわりの湯」という温泉施設だけ利用して・・・


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これがなかなか良かった・・・「パールロード」という観光道路沿いのちょっとした広場・・・たぶん私有地・・・に無断駐車して3泊目の寝ぐらとした。


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20160610 紀勢・東紀州

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 志摩半島というと、私の世代で音楽活動を志していた者にとっては、ヤマハが設立した音楽保養施設「合歓の郷」は、一度は見てみたい音楽の聖地であったはずだ。なぜなら、ロックをやる、バンドを組むなんてことは、青少年の健全な育成の観点からいかがなものかというオトナたちの弾圧が厳しく、曲を作るにも、集まってアレンジを練るにも、オトナの目をかいくぐり限られた時間と格闘しながら、まさにマンホールの下に潜ってこそこそとやらざるを得なかった。


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 我々の望んだことは別に贅沢な望みではない。思う存分に音を出して試行錯誤して良い時間と空間である。まあそれが最も贅沢だと言われればそうかもしれないが・・・ともかくそこから生まれた「音楽的共同生活」の構想を見果てぬ夢として抱き続けた我々にとって「合歓の郷」は、まさに心のよりどころであった。どこかの富豪が中世の城をぽんと買ってくれるわけでも、某巨大レコード会社が環境の良い快適な廃校を自由に使わせてくれるわけでも、自由に出入りして良いヒッピー好きの金持ちのお屋敷が近所にある訳でもなかったからである。


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 さて、現在「合歓の郷」は「Nemu Hotel & Resort」として経営者も変わって広大なリゾート施設として運営されている。その一角に、サイトにもパンフレットにも掲載されていない「Music Camp」という一角があり、それがかつて我々のあこがれた「合歓の郷」である。


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 結論から言おう。音楽施設としての「Music Camp」は、現在すでに入っている予約のみを終了したら今年2016年9月をもって閉鎖されるという。だから、施設の表玄関までは行けるが、中には入れない。


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 「Nemu Hotel & Resort」は、受付棟に車止めはなく、施設内は自由に入ることができる。「Music Camp」の前庭は綺麗に手入れされているが、表立った三つの建物は、近づいてよく見ると痛みが激しい。特に中央のホールに至っては鍵がかかっていない。またガラス越しに見える内部は、非常に荒れたまま放置されている様子が見て取れる。しかも、右側に鎮座する大仰な車、なんぢゃこりゃあ・・・こーゆー世界だったのか、夢は崩壊し現実をつきつけられ廃墟を後にする。残念な気持ちだけが残る。まあ、世の中なんてそんなもんだ。


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