2017年01月18日

20170117 Ditumba

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 今日で阪神淡路大震災から22年たった。毎年どん底に落ちる心身状態をなんとかしたいといつも思っているのだが、ひとりでいると、どうしてもあの時あの場所に立ち戻ってしまう。今日は、たまたまお誘いをいただいて、淡河のジェンベ名人宅にて、家主様所有の破れたジェンベの皮の張り替えをお願いする傍ら、私も皮の張りが不十分だったディトゥンバの胴体の補修と皮の交換をすることにした。写真では見えにくいが、この太鼓の道は柔らかい白木でできていて、底のささくれが気になっていたのを、このような手作りの道具で改善していく。


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 このディトゥンバは、2010年にコンゴを訪ねた時に、現地の太鼓作りのにいちゃんに作ってもらったものだ。名前はPapy Kingoloというので「金吾郎」君と呼んでいた。エッジはかなり大雑把な仕上げだったものを、ちょっとは日本人らしく平らに仕上げ、両側からエッジを立てていく。白木なので工作は早い。所々に名人のアドバイスが突っ込まれる。


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 で、さらに名人のアドバイスに従って、前日から水に浸けてあったヤギ皮を叩いて伸ばして柔らかくしておく。これをやるのとやらないのとで、皮の持ちや鳴りはじめが大きく違うらしい。ちなみに、真ん中に一本通っている筋が背骨にあたり、これを太鼓の中心線に合わせるのが必須とのこと。私なんも知らんと今までメンテしとったわ。


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 ディトゥンバはゆるゆるに張るので、そんなにテンションを上げる必要はなく、リングを使わなくてもこの程度の引っ張り加減で良い。完成状態を載せるの忘れてたが、これで周囲を釘止めし、余分の皮をカッターで落として出来上がり。鳴り具合は皮を馴染ませたあと後日アップします。


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 一方、ジェンベの方は、皮を載せる前に、一度リングの外周をくぐらせて余白に穴を開け、中心に向かってこのように絞り込んでおく。これで少し水を切れば絞られた部分の滑りが悪くなって締込み中に緩むことがない。このプロセスを入れなければ、ジェンベとして十分なチューニングまで行かないか、行ったとしても、リムが異常に下がって演奏がしにくくなるとのこと。その後、全体にロープを通して、このように仮締めしていく。いやあ勉強になります。


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 何度も増し締めをするのだが、素手で手に負えなくなったら、くわえたら離さないタイプのストッパー付きプライヤーで上を止めておいて、下を棒巻きにして増し締めしていく。何度か増し締めしたら、皮が濡れているうちは無理せず馴染ませる。


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 一週間程度陰干しして皮が完全に乾いたら、この縦ロープにクロスするようにして横にロープを巻き込んで行って、最終締め付けになる。。私はそのプロセスで自転車用のパンク修理レバーを使います。いや勉強になりましたホンマに。ここでコンゴ風の太鼓やディトゥンバ制作したら売れへんかなあ・・・


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posted by jakiswede at 00:00| Comment(0) | 音楽活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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