さあ、今シーズンの農作業も大詰め。一ヶ月早く訪れた本格的寒波のため作業も前倒し、遅れている作業と重複して重荷になる。毎日朝夕稲木を点検する。スズメは稲を引きずり下ろしてついばむ。寒さのため丹波黒大豆の熟成が早まり、刈り取って稲木に架けて乾かす。青いものは今年最後の枝豆として味わう。インゲン類も急速に枯れたので、収穫して柵を撤去する。その跡地にも小麦を捲く。土が凍る前にショウガを救出する。ウコンはまだ白い。熟成が始まる前に冬が来て枯れてしまったからである。真ん中のヤマブキ色の部分に期待する。これらの跡地には玉ねぎを定植する。小麦と玉ねぎのために、来週以降の小春日和と、適度な降雨を期待する。頼まれていた柿取りをする。もうかなり熟んでしまって、めぼしいものは鳥に食べられた後である。それでも200個ほどあって選別する。そこのおばあちゃんに、サトイモやサツマイモの越冬の仕方を教わる。この地では土が凍るので、地中での越冬は凍結することが多く、そうならないまでも虫や獣にやられる。そこでこの地に伝わる方法は、土を少し盛り上げた上に芋を置いて、1m標高くらいの籾殻の山をその上に作り、さらに稲わらの束で覆うというものである。おばあちゃんが持っているのは、ヤツガシラという、盆で仏前に供える、ズイキをとるための里芋の一種である。さあここまでやり切って、残す作業は、ソラマメとエンドウの定植、稲の脱穀と籾摺りとなった。ゴールが見えてきた。夢の農閑期はもうすぐそこだ。