2018年05月07日

20170507 このバカどもが・・・

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 この写真をちらっと見た時、私は安倍首相が高槻に来たのかと思った。よくもまあ、こんな大変な時に、まさかおヒマでもあるまいにわざわざ、しかもこの満面の笑顔はなんや、おめでたいこっちゃなと半ば呆れたのだが、記事を読んで驚いた。なんと高槻ジャズストリート実行委員会が、わざわざ上京して首相を表敬訪問したというのだ。こら完全にアウトでしょ。30%にも満たない支持率の内閣の首相を、収支がプラス600万円にも満たないイベントの主催者が、その経費を使って表敬訪問する感覚が全く理解できん。しかも結構な人数が上京してるようやが、それがイベントにとってどれだけ不利な影響を及ぼすことになるか、実行委員会は考えなかったのだろうか。音楽や芸術の政治的中立性云々なんてどうでも良い。20周年の記念のつもりだったのかもしれないが、少なくとも今の安倍内閣がどういう政権で、それを市井の音楽イベントの主催者が、遠路はるばる表敬訪問して笑顔で写真に収まるというその感覚そのものが、もはやジャズを語る資格などないと思うのだ。しかも、ちゃっかり産経新聞が首相の「満面の笑顔」を拡散する宣伝材料に利用してしまった。もう完全にやられてますな。

 そもそもジャズは反骨の音楽や。高槻ジャズストリートが始まった頃、今よりずっと規模は小さくて慎ましい中の手探り手作りのイベントだったし、逆風も強かったのだが、街をそぞろ歩きするだけで良い演奏が聞かれたものだった。しかしいつからか変わってしまった。「入場無料」は確かにそうなんだが、かつては店側もある程度「ただ聞き」を大目に見てくれていたし、だからこそハシゴができたのに、今ではみんな「カネカネ」とうるさい。ジャズが金儲けにつながるとみれば雨後の筍のようにそれにまとわりついて、猫も杓子も「ジャズ」を標榜し、蓋を開けてみたら下手くそな演奏ばかりでもカネだけは取られる。なんか狂って来てるよね。それが、この写真に現れてるような気がしてならない。当然、彼らの費用は運営資金から出ている。それには一般聴衆がカンパしてきたものも含まれている。私は高槻ジャズストリートが始まった時からよく聞きに行ってもいたし、出演もしてきたし、カンパもしてきたし、心から応援している (た) 。しかし、その金がこんなことに使われていることを知ったら、おそらく多くの人がカンパする気をなくすにちがいない。なぜなら、彼らが安倍首相を支持している割合は、おそらく30%以下だからだ。こんな簡単なことを予測できないような主催者は、もはやイベントを仕切る資格がない。だめだな、こりゃ・・・

 まあ今後はね、好きなアーティストが出たら見に行きますよ。こんな機会またとないことは確かやからね。でも応援はできないね。主催者の姿勢が変わらんとね・・・


「知らぬが仏」という言葉がある。知らなくても良かったことを後になって知ってしまうのは不幸なのか、そのときには知らなかったのだから幸いなのか、そのときは幸いだったのだからそれそのものが良かったことは確かなのだけれど、やはり、後になって知らされると不愉快になることはよくある。その不愉快はどこから来るのだろう。自分が感動したことが、全体としては自分の意に介さぬ別のことに組み込まれていたことを、その時は知らずにあとで知った時、しかもそのために自分がなんらかの協力をしていた時。はからずも自分が、自分の意に介さぬもののために協力させられていたことなど知らなければ良かったし、知らなければ満ち足りた気分で追われたものを、深入りしすぎたために要らぬことまで知ってしまう。それが嫌なのだ。


 「知らぬが仏」と言いながら、記事を投稿してしまってから、ふと右に写っている人のつけているバッヂに気がついた。調べてみると、この人は高槻出身の自民党の国会議員である。記事を投稿した時点では、私はまだ「完全にアウトでしょ」などと言う元気があった。しかし、もはや、それすらもない。つまり、「高槻ジャズストリート」というイベントは、音楽的でもジャズでもない、ただの人気取り票稼ぎ賑やかしの政治的茶番劇だということだ。聴衆は、その寸劇の一部を見て感動し、店でワンドリンク注文して演奏者にチップを払い、「カンパをお願いします」というボランティアの切実な声に動かされて、なけなしの金を箱に入れるのだ。私も入れた。その金を使って、主催者はイベントのさらなる肥大化を図り、国会議員は集票を図り、首相は「一億総活躍社会」実現の成功例の一つとして喧伝する。だめですよこれは。「主催者の姿勢が変わらんとね・・・」なんて甘いことを書いた私は愚かだった。初めっからそんな気はないんだこいつらには。「音楽を政争の具に使うな」なんて野暮なことは言わん。こいつらは使うんだから協力するなとだけ言っておく。運営資金不足で一旦破綻してからやり直せ。ほんまになんも知らん方が良かった。一年の楽しみがまた一つ消えた。

posted by jakiswede at 00:00| Comment(0) | 変態的音楽遍歴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする