2019年07月04日

20190704 田植

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 大幅に予定を遅らせて田植え続行中。ようやく半分。しかし、これが最後の田植えになるかも。12年間、自分の最後の仕事として農業で身を立てるべく取り組んで来た結果、ほぼ人力のみで自給、収穫物の保存と、基本的な調味料などの加工は身につけた。それによって得られる金額の限界も知った。農業と両立しうる労働の対価と自分の体力の限界も知った。しかし何より思い知ったのは、ムラ社会というものが、いかに私に合わないかということだ。「やる」と言ったことをやらない。「やらない」と言ったことをやる。「やる」と言ったことをやっていたら梯子を外され、「やらない」と言ったことをやらずにいたら横取りされる。社会のルールや法治、民主主義などというものは学校で教えるものであって、ムラ社会は別だ。人間は感情で動く生き物だということは、アタマではわかっている。しかし、「ある程度」の論理性に依拠しなければ社会が成り立たないと思うのだが、その「ある程度」のさじ加減が違いすぎる。私は自分が子供の頃から正論を通しすぎるきらいがあることは自覚しているし、「ある程度」の社会的柔軟性は身につけているつもりだ。しかし、ここでの生活は手に負えないことの連続だ。

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 親しい友人から言われたことがある。「そこにいるからそうなるんよ」・・・その通り。すべては、私がここにいるから起こったこと。私がここにいなければ、何も問題は起こらない。要するに、理屈でもなんでもない。すべての問題の根本的な解決策は、私がいなくなること。これに尽きる。それを伝えたいがために、彼らは手を替え品を替え、執拗に粘り強く、何度もなんども、私に嫌がらせをして来たのだ。私はその都度、双方にとって損のない解決策を考え、提案し、話し合いを持ち、人を助け、共存に向けて努力して来たつもりだ。しかし昨日あのカラスは黒いと言った人が、今日になって白いと言いながら怒鳴り込んでくることの繰り返しが示すもの、つまりそれはカラスが黒いか白いかの問題ではなく、私に立ち退けということだったのだ。私を苛立たせ、失望させ、嫌気がさして自分から出て行くように仕向けること、しかし空気の読めない私はそれに気がつかなかった。カラスがなぜ黒く見えるかの論理的究明を、チリほどの破綻のないまでに構築して説得する。納得したはずのその人が、ついに口が裂けても言えないことを言った。これまでは、同じ百姓としての情けからか、田植えなどの繁忙期には休戦するのが暗黙の了解だった。しかし今年は違う。人ひとり死んでいるのだ。あのよそ者のために、あの朝鮮人め、過激派、サヨク、テロリスト、人に噛み付いてばっかりしやがって・・・何度パトカーが来たか・・・もう無理だろう。もう疲れた。ではどうする ?? 俺の作って来た米、作って来た麦、俺のパン、味噌、醤油、キムチ、ジャムその他色々・・・これらを守り続けるために、移住してもう一度百姓をやるには、もうひと財産と何年もの歳月がかかる。もうそんな力は残っていない。では、もとの都会暮らしに戻るか、そうすればもうこれらを作って食べることはできないし、貧乏老人になるのは目に見えている。なんとか自給だけでも維持できれば、では土下座しても這いつくばっても、ここにいさせてくださいと頼み込んで回るか・・・そんなことをしたら最後、彼らは私の「農」は崩壊させるためならなんでもするだろう。農協に加入させ、指定された農薬と化学肥料を使わせる。それが農地法の定める「肥培管理」だからだ。いったい何人の新規就農者が、そうやって初志を捻じ曲げられて行ったことか・・・どっちにしろ、お先真っ暗ということだ。やはり最善の選択肢は、食のこだわりを捨てて、もういちど別の人生を探すことか・・・還暦でもあるし・・・なんと美しい夕焼けであることよ・・・

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posted by jakiswede at 00:00| Comment(0) | 農作業食品加工日誌2019 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする