2019年11月27日

20191127 「神丹穂」米作り終了

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「神丹穂」脱穀と籾摺。

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この品種は草丈2メートル以上に及ぶことがあり、熟成の時期にバラツキが大きく、穂の形成される位置も不揃い、さらに成熟期の茎が軟弱なので束ねておいても互いに絡み合って広がり、大変脱穀がやりにくい。

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しかも籾には長い芒があって、ここから玄米にする籾摺という作業の前に、この芒を取り除かなくては機械にかからないのである。

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しかしまあ脱穀時に垣間見る彼らのキョーレツな芒は、何度見ても感動する。

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この芒あってこその「神丹穂」本領発揮であるこういう品種好きやね主張があって・・・

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で、この芒を除去するのに「循環式精米機」というものを使う。これは極めてシンプルな構造で、漏斗の底部に螺旋状のシャフトが通っていて、これが回転することによって、一方から他方へ籾が互いに擦られながら籾殻を落としさらにぬかまで落とすという、つまり籾から玄米を通り越して白米にできるという代物である。しかし互いの擦れる摩擦のみによって精米するのだから、白米になるまでには数時間もかかり、その間ずっと傍について内容物を攪拌し続けなければならない。しかもその摩擦熱で米は高温になり、多分品質が落ちる。あまり使いたくない機械なの

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だが、これは芒の除去に威力を発揮する。本来の使い方ではないので、幾分注意を要する。写真6枚目の、奥側の穴から籾が落ちてゆき、螺旋シャフトで擦られながら送られて、手前の穴から上に噴き出してくる。それがふたたび奥まで突っ込まれてようやく脱皮するというシンプルな構造なのであるが、この穴に芒が引っかかるので、最初は少しずつ、螺旋シャフトに送られていくのを確認しながら落とし込む。一気にヤると詰まる。

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それがまた奥側に落ちて螺旋シ前のれながら送穴の奥まで擦らに突っ込ん擦られて噴き出しャそれがまフトで擦シャフトで擦ら手前の穴から上に噴き出してきて落ちる。それがまそれがまた奥側で擦られトで擦の穴に滑り落ちる。それがまた奥側の穴て螺旋シャフながら送落ちて螺旋シャフトで擦トで擦られながら送ら手前の穴から上に奥側の穴奥側の穴で擦られトで擦また奥側の穴に滑り落ちて螺旋シャフトで擦られなが手前の穴から上に噴き出してきてそれがまた奥側の穴に滑り落ちちて螺旋シャフトで擦らられ前の穴から上に噴き出してくる。た奥側落ちら送ら送

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らた奥側落ちて螺旋て螺旋シャフトで擦られながら送られて手前の穴から上れトで擦られトで擦られれてて螺旋シャフトで擦らフトで擦られなトで擦られトで擦られトで擦られがら送られきてそれがまた奥側の穴に滑り落ちて螺トで擦られトれトで擦られれて手前の穴から上に噴き出てきてそれがまた奥側の穴に滑り落ちて螺旋シャフトで擦られながら送ら奥側の手前の穴から上に奥側の穴奥側の穴で擦られトで擦また奥側の穴に滑り落ちて螺旋シャフトで擦られながら送られて手前の穴からまた奥突っ込ん突っ込ん側の穴に滑り落また奥側の穴に滑り落上に噴き出して

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きてそれがまた奥側の穴に滑り落ちちてまた奥側落ちて螺旋て螺旋シャフトで擦られながら送られて手前の穴から上に噴き出る。それがまた奥側落ちて螺旋て螺旋シャフトで擦られながら送られて手前の穴から上に噴き出してきてそれがまた奥側の穴してきてそれがまた奥側の穴がまた奥側落ちて螺旋て螺旋シャフトで擦られながら送られて手前の穴から上に噴き出してきてそれがまた奥側の穴に滑り落ち穴れて手前の上に噴き出してきてそれがまた奥側の穴に滑り落ちて螺旋シャフトで擦ら旋シャフトで擦られながら送られて手前の穴落ちて螺旋シャフトで擦て手前

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の穴から上に噴き出してきて滑り落ちて螺旋シャフトで擦ら落ちて螺旋また奥側の穴に滑りれがまた奥側の穴に滑り落ちて螺旋シャフトで擦られながら送られて手前の穴から上に噴き出してきてそれがまた奥側の穴に滑り落ちて螺旋シャフトで擦られながら送られて噴き出れがまた奥側の穴に滑り落ちて螺旋シャフトで擦られながら送られてだいたい写真の分量で循環させるのが好調。芒を落とすだけなら数分で済むので、これを繰り返す。この工程が厄介なので敬遠される不幸な品種である。これを終えれば、あとは普通に籾摺機にかけることができる。仕上がった玄米

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は、本来ならば全てがピンク色になるはずであるが、緑のものが多い。これは未熟米で、刈り取りが早かったのである。しかし田んぼにおける状況は、すでに刈り旬を越えていて脱粒しはじめており、スズメが腹ごなしにかくれんぼしている有様だった。あれ以上は待てなかったのである。しかも、いつものように倒伏防止策としてネットを水平に張ったのだが、あれは結果的にまずかった。予想以上に草丈が伸びすぎて、ネットの上に倒れた穂の上に倒れ込んでくる分量が多すぎた。その結果、ネットの上突っ込んに重なっる重さや厚さが多すぎて、下敷きになった穂が育たなかったようである。その部分に枯死したものや腐敗したものが見られた。やはり、限度を越すとあの方法ではよくなかった。定石通

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り、3x3=9本ごとに支柱を立てて、それに縛り付けたほうがよかったのかもしれない。さらに、ここが昨シーズンまで慣行農法で畑作されており、ケミカルをたっぷり含んだ土であることが、稲の徒長してきてを招き、葉ばかり繁って結実しない状態を作っようだ。これは脱穀時に気づいたことだが、扱き落とせない未熟な籾が多かったことが何よりの証左である。さて、この手前の穴から上に品種は家主の家に代々それがまた奥側の穴に作り伝えられてきたものである。その種を取りながら考えた。私は、もしかしたら今シーズン限りで農作を終える。しかし種を継ぐことくらいはできる。種籾を選びながら、大きく充実して病気のないものを厳選していけば、自然農による病害の予防に対する、一つの答えができるのではないか、そうすれば、自然農の弱点を補強することに寄与し、自然農に対する理解が広がり、やがてはこの栽培方法が一般化に向かうのではないか、すなわちそれは持続的な農作のあり方への小さな一歩になるのではないか・・・そんなことを考えた。



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2019年11月21日

20191121 「豊里」米作り終了

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「豊里」米作り終了。古代米とサリー・クイーンは天気見ながら来週以降。

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2020.04.20追記

このころイタリア北部のロンバルディア州で、「高齢者を中心に異常で深刻な肺炎」の症例が報告されている。これが新型コロナウィルス によるものと確定されれば、イタリアでは「1月末にイタリア人が中国人と接触して始まった」とされる時期よりも早く、中国での最初の感染例とされる12月1日よりも早い。この情報は2020.03.22に香港の中国系メディアが発信して韓国メディアが多く伝え、日本語ではこの二つのルートからのものしか目につかなかったことから信憑性が問われているが、海外の主な主要メディアは大きく伝えている。ちなみにイタリアは伝統的に中国との関係が深く、人の往来も多い。特に近年は「一帯一路」政策により、シルクロードの両端に位置する両国の関係が強化されている。イタリアでの感染爆発は3月初旬に始まった。もし昨年11月に観察された肺炎患者がコロナ・ウィルスによるものであれば、それが看過されて放置された後、感染爆発が始まるまでの3ヶ月もの間に、もっと感染例が報告されてしかるべきだが、そのようなデータは今の所ない。


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2019年11月18日

20191118 雨に備える

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雨に備える。干し柿は軒下に吊るすものだが、風雨の時はすぐに格納できる工夫が要る。

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風で落下する可能性もあるのでセフティ・ネットも忘れずに。

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ネギ類の定植は、植え付け時の土が乾いている方が根の活着が促される。したがって雨後を狙うのでなく、雨の前に行った方が良い。しかしまた根が雨に強く叩かれると極端に弱るので、強雨が予想される時はタイミングをずらす。苗を購入する場合は、思った時に思った苗が手に入るとは限らないので、種まきから始めた方が自由度が増す。タマネギの種取りの段取りもしておく。気に入ったタマネギがあれば、植え付け時の今の時期にやや深く土に埋めるのである。すると冬を越して温かくなる頃に芽が出て茎が伸びて、苗から成長したタマネギが太り始める頃にとう立ちしてネギボウズができる。それをわざと放置して開花させ、枯れるまで置いて、あるいは用心深く袋をかけて結実を待つ。それを種取りして冷蔵庫に保管し、9月に蒔けば苗ができる。それを11月に定植して栽培する。こうして種を引き継いでいく。

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2019年11月17日

20191117 ネギ類定植

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 稲刈りが済んで脱穀までのいま急ぐべきは、ネギ・タマネギ・ニンニクの植え付けである。赤・緑・黒の古代米の刈り取りを終えて、ここを来シーズンの私の自給菜園にする。ここは利用権の移転をしていないので、地主が作っていることになる。今シーズンの田作りは慣行農法でやったので、栽培方法に関するクレームは出なかった。

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そして来シーズンも、とりあえず慣行農法を基本にやってます風の外観を装った畑を作ることにした。

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まず畔シートを撤去して、稲刈り時に出た藁屑を退避させ、全体を耕して、大雑把に畝を立てた。畝立てといっても、実際には溝を切って出た土を積み上げて山脈状にしたものを、その尾根を崩して平らにしただけである。

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まだ修正が必要ながら、畑の体裁までは持ってきた。明日の午後からの雨が降り出すまでに植え付けは済ませたい。

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一番奥は、農作を再開できることを見込んで、稲の種を継いでおくために、苗代とごく小さな田んぼにする。

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その手前は、畑への浸水を防ぐことも兼ねて、水辺が適当なサツマイモの畝を横たえ、そこから手前に四本の畝を作った。

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左からネギ類やアブラナなどの日常野菜など・豆・ナス・瓜の四種類の畝回しを想定している。

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広さは約160平米。畑の排水のために、その部分の田んぼの畦が二重になっている。サツマイモ用の畝は田んぼと畑の境界の仮畔と平行に取って水止めの役割も兼ねる。その手前に、それとは直角に4本の畔が伸びて、連作障害に対応した畝回しをするという構造である。全体に稲わらを撒いて完了。

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ネギ類の植え付けも完了し、明々後日の稲からの脱穀までしばし休養。

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2019年11月15日

20191115 今シーズン稲刈り終了

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 「サリー・クイーン」の圃場は、例の隣家の立木問題でもめにもめた部分である。

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5年以上日陰が広く覆いかぶさって、主に紋枯病が蔓延し、昨シーズンはそれが半分以上に及んだのだが、今年は樹木を伐採して日照を回復したのが良かったのか、昨シーズンより大きく減った。

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しかし薬剤を使わずに根絶することは難しく、落下した核種が地表に影響を及ぼさないようにマルチングするくらいである。

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今シーズンは、田植えの前に全体を焼き、その上に茅を厚く敷いたのが徐々に効いたと思う。病変株を隔離除去しながら、今シーズン稲刈り終了。秋の夜はつるべ落とし。

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2019年11月14日

20191114 にゃあ・・・

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2019年11月13日

20191113 畑の観察

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 「サリー・クイーン」を除いて稲刈りは一段落したので、気温の急降下を前に畑の方をなんとかしとこ。

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唐辛子類は枯れる前に収穫して酢漬けにしておくと、いつでも生と同等の色と風味が楽しめる。これはシチューものに辛味を下味として効かせたいときに、煮込む前から入れておくと、じわっとベーシックな辛さが滲み出る。一方、これを乾燥させて粉末にしたものは、食べる直前に使うとシャープに飛ぶ。

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コンゴのピリピリは、今年は大きく育っているのだが、まだ青いのである。あすから下手すると氷点下に使い冷え込みになるので、さすがに彼らにとっては想定外であろう。赤くなるかどうかよく観察して、無理そうだったら緑のまま収穫して漬物にするか、ピーマンに混ぜて出荷したろか。

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玉ねぎはそろそろ芽が出はじめるので、全部おろしてよく点検し、さらに保存がききそうなものを残して加工する。

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晴れ続きの間にスライスして天日に干し、これを粉砕して粉末調味料にする。

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インゲン類も、さやにカビが来ないうちに収穫しておく。

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ブラジルの庶民料理「feijoada」に使われる黒インゲンは「三度豆」の名の通り次々と新芽が出て霜が降りても花が咲いて収穫できることがある。

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一方、日本の白インゲンである「七夕豆」は一度きりで枯れ上がってしまう。

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柿の取り入れ適期も概ねこの時期なので作業が重なって首が痛い。

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ランチは西アジア原産の水っぽいかぼちゃの天ぷらと庶民的白身魚の代表アブラカレイのフライ。

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2019年11月12日

20191112 Mpondu

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 さて先日いただいたコンゴ料理の中に「Mpondu」というものがあって、これはコンゴでは「おふくろの味」である。かつて「cafeminhos」で出していた「赤と緑のアフリカン・シチュー」の緑の部分のもとである。キャッサバ芋の葉を収穫して木の臼と杵で搗いて搗いて搗きまくって繊維を崩し柔らかくしたものを、干し魚でとったスープとピーナッツ・ペーストで味付けする野菜の煮物である。似たような料理は、原料や味付けは異なるもののアフリカ中にある。どれも地味ながら味わい深いアフリカのおふくろの味である。

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この「搗く」という動作をリンガラ語で「kotuta」という。これに一人称の語頭と「してあげる」という語尾がついて「あなた」を目的語にとると、「nakotutela yo」となる。これが実はコンゴ女性の男性に対する愛の告白の言葉であって、日本ではさしづめ「あなたのために味噌汁を作ってあげるわ」くらいの意味になるだろう。ところが、一般的やや内気な日本人男性が典型的タイプと想像する女性に期待する情緒とは幾分異なって、この言葉はその響きが強く、また長い杵を持って搗く動作を交えながら「コトゥテラヨォ、ガハハハハハ」とやられるので、かなり戸惑うのだが、この搗いている様子は、アフリカのイメージとして定着していることからみても、アフリカでは女性の色気の一つと考えられていることもうなづける。

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で、かねてから私はこの「Mpondu」という料理をなんとか日本でも再現したいと思っていて、エロエロと・・・いや、いろいろと試行錯誤したのであるが、サツマイモの葉っぱがかなり近いことに気がついた。しかし作シーズンは時間がなくてできないうちに枯れてしまったので、間も無く気温が急激に下がる前にと思って、このクソ忙しいのにこれを収穫して潰すところまではやっておき、これを冷凍保存しておいて一部を料理してみた。

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まったく料理するために百姓をしているのに、百姓仕事が忙しすぎて料理する暇もないのである。コンゴの良い出汁の取れる「Ndakala」という川魚の代わりに乾物の鱈のすき身を使い、ピーナッツ・ペーストは、何を隠そう我らが神戸市が世界に誇る有馬芳香堂の塩砂糖無添加のものを使ってやってみた。たいていこの「Mpondu」という料理は単独では供されず、肉や魚料理の付け合わせとして添えられることが多いので、赤魚のコンゴ風ソテーをメインにしてみた。もちろん現地のものとはかなり異なるものの、これはこれで美味い。

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コンゴ民主共和国Equateur州Mbandaka近郊の村で純日本式田んぼを作っていた百姓、ちなみにその田んぼの作り方は日本人技術者が教えたそうだが、その奥さんが身重なので代わりにキャッサバの葉を搗いてやってる心優しい旦那の姿。

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20191112 稲糀病

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 さて、私は稲はハングリーな状態で育てる方が良いと思う。新しく借りた圃場では、前作の借り手がかなりの肥料を投入していたと見え、「神丹穂」は草丈2メートルを超え、茎の強いはずの「緑糯」さえ風に倒れた。そして黒米の「紫黒苑」には「稲糀病」が多発した。これは出穂期の低温、日照不足と多雨、土壌養分の過多すなわち多肥が影響して起こる稲の病気である。他の品種で発生しなかったところを見ると、この品種は九州の出身であるので、相対的に近畿中部では寒かったのかもしれない。この「稲糀病」は「糀」の名があるが、これはカビの一種であるがコウジカビとは全く別物の常在菌であって、人体に有毒であり、罹患した籾は精米すれば影響ないとはいえ、中身がスカスカになっている。またこれが発生した圃場には胞子が飛散していて、翌年以降も発生する可能性が高く、同一過程で処理した他の稲わらや籾にも付着して、これを広げてしまう。無農薬でこれを防除するに有効な手段はなく、輪作するか気象条件をよく予測して、出穂期以降の降雨を避けるようにするくらいが対策となる。よくこれを利用して発酵食品を作る話が都市伝説のように広まっているが、毒を持っているので絶対にやらない方が良い。成功事例もよく読んでみると、自然界に常在するコウジカビなどの菌の混入が十分に考えられる状況のものがほとんどで、稲糀病の菌が作用したものとは考えにくいものである。

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2019年11月11日

20191111 農法による稲の生育状態の違い

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 同じ「緑糯」を田んぼの都合で不耕起でもやってみた状態がこれである。遠目に見ても、生育状態の違いは一目瞭然である。同じ苗代から区別せずに取った苗を植えたものである。刈り取って掛けてみると一層よくわかる。前者は、昨シーズンまでここを使っていた人がケミカル万能の化学の先生であって、プラスチックゴミもさることながら、前作までの肥料分がかなり残っていたものが大きく影響したと思われる。不耕起栽培の利点は、自然に近いということ、一人でも代掻きせずに田んぼを作れるということなどが挙げられるが、その代わり陸生雑草との競争にさらされ、連作障害の影響を受けやすくなる。そのため、土を露出させずに、刈り取った草を表面に敷いて抑草したり、同じ圃場で他の作物を輪作したりして、これを防ぐ。地表に刈り草を敷き詰めて抑草と施肥の効果を期待すると、表面に養分が集中しすぎる傾向があって、いずれはこれを耕起した方が状態が良くなる。一方、代掻きするには大きな力が必要になるので、人力で広い面積を作ることが難しく、牛や動力を使うか、人力による共同作業が必要になる。しかし、代掻きによって圃場の土質が均されるので生育管理が省力化できる。田植えそのものが楽なので、それに要する期間が短縮されて生育状態が均一になる。また、田植え後の初期分蘖が、その後の稲の収量を決定するので、それを期待するなら代掻きをした方が有利である。問題は、常に水を張った状態を維持する技術の習得と獣害による畔の破壊に対処すること、水性雑草に対処することが難しいことなどが挙げられる。今回の比較は、稲にとって最も甘い条件と厳しい条件における比較の好例となった。

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2019年11月10日

20191110 稲の刈り旬

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一般的に稲の刈り旬は穂首が黄色くなった頃と言われている。この頃、乳液状だった胚乳が徐々に固まり、爪で押さえると軽く跡がつく程度にまでなる。とーろがスズメはそれを待たずに乳液状の胚乳を吸うために群がり、穂首を引き倒して足で抑えて実を突く。穂は成熟中であり、未だ実の入っていないものもあるが、彼らは御構い無しに次から次へと穂首を引き倒し、いたずらに散らかすのである。「緑糯」の刈り旬は11月中旬であるが、それを待っていたのではスズメに食い尽くされる。成熟途中で歩留まりが落ちるが、もはやスズメの来襲が看過できないほどになったので、本日刈り取った。

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不思議なことに、「古代米」と言われる品種を栽培する田んぼに「雑草」が蔓延ることがない。植え付け初期に一度だけ除草したのみで、あとは放置してもこの状態である。

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さて「はざ掛け」について説明する。稲を稲木に掛ける時、束を6:4くらいの二つにX字状に分けて馬の背にかける。64のどちらが手前でも良い。写真では左向きが手前になっている。この次に束をかける時、手前を右向きにして、左向きになった奥の半分を、さきの左向きの手前の半分の上に乗せる。

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こうして交互に、先に掛けた半分の上に後の半分を乗せて、束を組んでいくように掛けていく。ときどき全体を押して、組んだ束を締める。掛けた馬の背を横から見ると、必ず上になった片方だけが見えていて、もう片方はその陰に隠れているはずである。乗せて組んでいないと、交互に掛けた両方の束が並んで見える。また、股割りのような状態で掛けると、強く引き締めることができないので、強風に煽られて回転して落ちる。

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2019年11月09日

20191109 神丹穂稲刈り

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「神丹穂」という赤米は、草丈が長く2m以上になることがあり、熟成すると茎が枯れて足元からくずおれるように倒れる。葉も多く、穂首も折れやすいので、出穂期の美しさとは裏腹に、熟成期には草ぼうぼうの状態になる。

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倒伏を防ぐために、3x3=9本ごとに杭を立ててそれに縛り付ける方法があるが、私はキュウリネットを水平に張る。稲刈りはその中に潜り込んでやる。

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秋の初めの強風は南から吹き、稲刈りどきの強風は北から吹くので、ネットの上の穂は四方に倒れている。その倒れている向きを見ながら、かぶさっている上手側から刈っていくと幾分楽である。

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一般的に、ハザかけする稲の草丈は約120cmなので、「神丹穂」の場合、80cm近く地表より高い部分を刈る。縛るにせよネット仕立てにせよ、茎がよれよれで穂が絡み合い、葉が多くて、株を持った左手が、隣接する株から垂れ下がった穂首や葉を掴んでしまう。また、ネット仕立ての場合は、ネットに穂や草が絡んで非常に刈りにくい。

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機械化の難しい品種なので栽培する人がほとんどなく、私もこの家に伝わる種を12年間継いできたが、この先、引き継ぐ人がなければ絶えてしまう。たった5m四方の刈り取りに、丸一日かかってしまった。

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時間がないので、ありあわせの材料をタジンに放り込んで、洗濯物を片付けながらバイトの用意。

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2019年11月08日

20191108 干し柿・甲州百目柿編

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「百目柿」という、これも大きな、丸い柿である。底部に黒い渦が巻くようになれば食べごろと言われているが、それでも芯に渋みがかなり残っている。少し熟んだくらいにならないと全体が甘くならない。その代わり甘みとコクが強く、大変美味しい柿である。干し柿にしてもいける。

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ニンニクと醪を天日に干しておいてパン生地の発酵をさせながら干し柿を作る。パンは発酵の加減を側に付いて時々見なければならない。ニンニクはカラカラに乾いて、白いキメの細かい粉末になり、微量でもシャープに効く。醪はココアのような粉末になり、塩味にコクを出したい時に重宝する。山椒・唐辛子と合わせてごま油で練れば、特製の豆豉醤になる。

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20191108 干し柿・大柿編

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「大柿」と呼ばれている、ちょっとしたりんごほどもある大きな渋柿で干し柿を作る。

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渋柿は収穫の時に、Tの字になるように枝を残す。ガクを切り取る。柔らかい干し柿の皮膚を傷つけないよう、あらかじめ取り除いておく。

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皮を剥く時、底部の皮を残した方が良いと言う人もある。

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剥いた渋柿を熱湯に10秒ほど浸ける。二本渡した凧糸をよじってその間にT字を入れる。焼酎スプレーをする。

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網戸で囲って虫の入らないようにする。剥いた皮は、たくあんの色づけなどに使われる。私は乾燥させて粉末にして着色調味料に使う。

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2019年11月07日

20191107 稲木を組む

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稲木を組む。まず杭を三本組んで縛る。ふたひろ程度のロープを半分でタップを出し、それに掛けて三本まとめて水平に二重引きで三回まわす。その跡少なくともふた通り縦にきつく増し締めする。稲をかける水平の横木を「馬の背」という。竹でも良いが、近年は強風が多いので丸太を使う。その両端に三本杭の柱を立て、中間は二本杭をX字型に組んで補強する。高さは胸のあたり、複数建てる場合は、高さを合わせて隣接して並べる。

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2019年11月06日

20191106 柿取り

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稲刈りしつつ、近所で柿取り。

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2019年11月04日

20191104 稲刈り開始

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稲刈り開始・・・と同時に、当分晴れ続き模様なので、醪の粉末・ニンニクの粉末を作るべく天日に干す干す干す干す。今日はここまで。

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2019年11月03日

20191103 Home Coming Day ii

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 どちらかというと、同窓会なんかこっぱずかしくて参加しなかったのだが、仲の良い友に誘われた。中学と高校の六年間も一緒にすごした友との40年ぶりの再会であった。

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まあねえ、あのころ美少年であったあいつもこいつも還暦前となっては見る影もないのは、私も同様でお互い様なのだが、そうか、あのかおつきがこうなるのか・・・と、なかなか面白く興味深く、面影を見出すとともに懐かしく、次第に40年の時を遡る。

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当時、ブイブイ鳴らしてたやつもいじめられてたやつも、現在、功成り名を遂げたりそうならなかったりしたことが紹介されたものの、やがて40年前の力関係に戻り、それぞれが当時の役柄をつい演じてしまう。そうか、俺はこうやって人間形成をしてきたのだ。あいつとあいつとこうつきあって、いじめられたりいじめられたりしたかもしれないが、そこからこう向き合って、または相手を変えたり、別な流れに巻き込まれたり、自分に勝ったり破れたり、まあいろいろあったなあと・・・

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おそらく参加した全ての友が、それぞれの紆余曲折の人生、詳しくは訊かずとも、その顔に刻まれた複雑な表情が、お互いに察し会われて、心和やかに許し合うひととき。そのなかに40年前と全く変わらぬ声や口調や仕草を見出して、現在の立場や身分を越えて笑い合うこの幸せ。友よ、ありがとう。このような会を用意してくれた皆様に感謝します。ご苦労様。

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20191103 Home Coming Day

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 母校 (中高一貫) の同窓会、「ホーム・カミング・デイ」といって、母校をOBが訪問するイベントに行ってきた。この写真を見ると、私はええトコのボンボンかと思われるでしょう。しかし実際は違う。

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40年前にはこんなものはなかった。雨漏りのしそうな木造校舎に、隣で建築中の(当時の) 新館の工事現場を渡る仮説の歩道橋を渡りつつ通ったことを思い出す。プールさえなかったのだ。その新館も今は旧館で、さらなる新館が建設中である。そんなキャンパス化された我が母校を巡るツアーや関連イベントを (いつものように) 脱出して、昔の面影を探してブラブラしたった。

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あったあった。監獄のような「軽音楽部」の部室、我々が暴れて箒の柄が突き刺された跡の残る天井、砂にまみれた洗い場、思い出の演台、授業を脱出して憩うた非常階段・・・涙。

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