来シーズンから、自分で焼くパン用の小麦粉の自給を目指す。同時に、今まで味噌や醤油を仕込むための麹菌に頼っていた醗酵原料についても考え直すことにする。麹菌は、上のようなカンパーニュ風のパン生地には良く合うのだが、cafeminhosでの供給を目指す料理につけ合わせるためのフランス風のバゲットの、ソースを吸収するようなモチモチした生地には向かないようである。カンパーニュはこれで一応の完成をみたと考えて、バゲットの生地や醗酵について、もう一度考え直してみたい。
金・土と雨が降って中二日空いたので、畑もずいぶん乾いたものと思いきやこの有様である。しかし今週は半ばにも天気か崩れ、その後は冬型の気圧配置になるという。ここ六甲山の北側は微妙な立地で、夏は瀬戸内側気候に影響されて蒸し暑く、それに六甲山を越えた南風による風炎現象にも翻弄されて猛暑となる。しかし気圧配置が冬型になると、阪神間は快晴であっても、ここは遥か遠い日本海側のようにどんよりと湿った寒さに見舞われ、冷たい雨や雪が頻繁に降る。しかも連日の濃霧。「近畿中部」に位置していながら、夏は「南部」、冬は「北部」の天気予報に留意しなければならない。しかも往々にして両者は矛盾するのである。春秋は特にその傾向が顕著になる。というわけで、中二日晴れたのに畑から水が退かない。4日に溝を切って水はけを良くしようとしたのであるが、泥沼に耕耘機をとられてまっすぐ進まずにスタックしたのは前述の通りである。しかし麦まきの適期は今であり、これを逃すと状況は不利になる。初めての栽培に不利な条件は禁物であるので、とにかく種蒔きを試みる。明日の晴れに賭けてギリギリの選択、麦の種の消毒に取りかかる。
麦の消毒には何通りかの方法が知られているが、麦麹を起こしたときに、友人から玄麦をもらって水に浸けてふやかした経験から、麦は吸水性が高く、しかも早くに膨らんで潰れやすいことを知っているので、調べたいくつかの方法のうち、最も浸潤時間が短く、扱いの丁寧な方法を選んでみた。まずは冷水に5時間程度浸す。これは、12-14 ℃のデータである。
5時間後には、この通り大きく膨らんでいる。これを50-51 ℃に保たれた温湯に1-2分、直ちに55 ℃の温湯に5分浸し、素早く急冷する。種子消毒は非常にデリケートで危険の伴う作業である。温度計が風呂場のタイルに落ちて割れればそれっきりだし怪我もするし、薬品が麦に吸い込まれてどうなるかわからない。ひたすら細心の注意を要し、複数のたらいを二重にするなどして、「直ちに」と「保って」を両立させる。
常温にまで放冷された麦の種子は、このように広げて一晩水を切る。
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