初湯堰。田植えシーズンのまっただ中の早朝、有馬川の水を用水路に引くために、肥料袋に用水路の底の土を詰めて川へ持って行って堰を作るのである。その幅と強さは、流域の集落ごとに割当があって、水利組合長が厳密に管理している。また、この小さな有馬川水系の各水利組合を束ねる大組合長が監査に来るため、日程も年によってバラバラである。これは水争いを未然に防ぐ流域のルールなのである。増水時には水路の水門を閉めれば良いが、渇水時には、定められた範囲までの堰が確かにそこにあるかを見届ける当番まである。更に深刻な状態になると、少ない水を公平に分けるために、水の流れに従って堰を移したり壊したりという作業を、各水利組合監視のもとで行うそうである。熾烈な生存競争の歴史が生んだ生活の知恵・・・しかし農業が基幹産業ではなくなった今、湯堰という行事は、ため池の草刈りや近所の掃除と並んで、たまにしか顔を合わせない近隣の情報交換の場、和気藹々として水争いとは無縁に見える。
さて今日は、新しい田んぼの田植えである。私は湯堰の後家庭教師のバイトがあったので、午後からの参加になったが、昨年から農作業にはまっておられる岩崎家の皆様も参加されている。一方、私の苗代ではインディカがようやく発芽した。
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