小野田さんが亡くなったとき、早速この本を図書館に予約したのが、漸く送られてきた。あっという間に読んでしまったのだが・・・ううむ・・・私はもう、物事を素直に感じ取れなくなっているのかもしれない。この文からは、小野田さんが感じられなかったのだ。小野田さんが亡くなったとき、改めて小野田さんのことを読んでみたり、映像を検索して見てみたりしたのだが、彼が靖国神社に言及するとき以外は、ほとんど全てにおいて共感出来る人物であった。戦後すぐの教育を受けている私にとっては、靖国神社というものを受け容れることが出来ない。逆に、戦争に行った人たちにとっては、靖国神社を抜きにして人生は語れないほどなのは見聞している。この溝は埋めがたい。一方は、靖国神社とは別に追悼施設を建てるべきだというし、他方はそれに反対する。おそらくこれは折り合いがつかないだろう。まあそれは良いとして、事前に得られた情報から期待したものが大き過ぎたのか、私はこの本をあっという間に読んでしまって、ほとんど満足感がなかった。もっとすさまじいものがわきあがると思っていたが、そうでもない。文章が整い過ぎているし、書かれてあることから湯気が立ち上ってこない。もちろん30年のゲリラ戦を戦い抜いた記録であるので、こまごまとしたことにこだわっていたらまとまらないのかもしれないが、ちょっとあっさりしすぎてる、というか、伝わってこなかったんよね、なにも・・・これもゴーストライターが書いたものか、と疑いたくなってしまった。
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