初霜である。秋ジャガの葉が枯れた。サリー・クイーンの脱穀が終ったら収穫する。
さてこちらは自転車で数分のところにあるJAの道場支店で行われた「道場マルシェ」の風景。あちこちでイベントやフリーマーケット、更には闇市がにぎやかであるので、とうとう道場町もそこに目をつけたかと期待したのだが、まあご覧の通りで推して知るべし。客を装って・・・客であるのには違いないのだが・・・「渋柿詰め放題」なんて書いてあったから干し柿の作り方などを訊ねていると、何人もの職員や農家の客が寄ってきて説明してくれるのだが、話題を変えて「出店するにはどうしたら良いですか」と訊ねると、すぅぅぅぅっと彼等が退いていく。「担当者」として紹介された人も、私の質問には上の空で、訪れた他の客にちらちらと目をやりながら、曖昧な返事を繰り返す。やがて比較的仲良くしてもらっている (であろう) 職員も合流したのだが、どうも奥歯に物の挟まったような返事しか返ってこない。苦労して訊き出せた内容は、だいたい次の通りである。まず作り手と出品者が同支店に口座を持っていなければならず、つまり農協に加入しなければならず、そのためには当然農家登録が必要で、出品するにはJAへの出荷実績やJA直営店での販売実績と、JAの認定する栽培履歴が必要。更に、「マルシェ」には開催当日に納品し、売れ残りは引き取る。売上は一旦JAが取りまとめ、後日各口座へ振り込む。出店料は不要。加工品は食品衛生法で定められた食品加工業の許可が必要。そして最も意外だったのは、販売はJAが行うので、出品者は納品と引き取りのみを行い、直接店頭での対面販売は出来ないということであった。また、納品された商品はJAが陳列するので、出品者独自の売場作りなども出来ない。また、商品の表示はJAに登録された名義とし、それ以外の「屋号」や「ロゴ」を入れてはならない。つまり個性というものを打ち出す事は全く出来ない・・・というか、徹底的に個性をたたきつぶす仕組みになっている。何故かと問うに、一人にそれを認めてしまったら、ワシもワシもと言って収拾がつかなくなるからだという。・・・絶句・・・
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