2015年04月03日

20150302 Shleu-Shleu

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Les Shleu-Shleu: Acé Frapé (LP, Haïti Records, SS010, 1973, Haïti/ CD, Mini Records, MRSD 1011, 1991, US)

Acé Frapé
Diable La
Belle Ti Machande
Angélina

Dans La Vie
Solange
Banda

 「Les Shleu-Shleu」・・・Compasの創始者といわれるNemours Jean-Baptisteの流れを汲む。「Mini Jazz」からモダン・コンパへの過渡期の音を聞きたくて手に入れたのである。結成は1967年、バンマスは当初Tony Moïse (sax alto)だが、1969-70年にメンバーのSerge Rosenthal (guitar solo)が、ほぼのちのSkah Shah #1となる面子を集めて「Les Shleu Sheu de Serge Rosenthal」という別バンドを結成する。彼は1973年まではTony Moïseの「Les Shleu Shleu」にもとどまり同年脱退、のれん争いがあったのか、1974年以降のTony Moïseのバンドは、「Original Shleu Shleu (略してOSS) 」と称して活動を続け、一方のSerge Rosenthalは1976年に脱退してまたバンド名が変わるのである。
 で、ここで紹介するのは「Les Shleu Sheu de Serge Rosenthal」の方、Serge Rosenthalが「Les Shleu-Shleu」を脱退した年のもので、翌1974年には、なんと自分たちを取り立ててくれたSerge Rosenthalを除いたメンバーで結成された「Skah Shah」のデビュー・アルバムが発売されている。こーゆー離合集散がたまらんのよね、内部に様々な音楽性の葛藤を孕みながら、それがせめぎ合い、どろどろの抗争を繰り広げてる。裏切りも当然あっただろう。本人らはたまったもんぢゃないやろけど、傍で聞いてる者にとっては、もうその複雑な味わいに射精しそうになります。ただでさえ複雑過ぎる要素を内包するCompas、その最骨頂のバンドを生み出した母体の出産寸前の音ですからね。ファンク・ソウル・ジャズ・ソンなどが既に入り乱れてひとつのアンサンブルの中でざわめいてますわ。「Skah Shah」時代のトンデモギターも既に鳴り響いてるし。ドラムも、あのミュート・シンバルとハイハットが併用されてたり、一時代前の「Compas Direct」からモダン・コンパへ移る過渡期、試行錯誤と新しい発見、体内の矛盾と、互いを牽制し、それを乗り越えようとするエネルギー・・・もうたまらん・・・これは名作です。

http://musique.haiti.free.fr/haitian%20records%20vol%2001/fiches/lesshleushleu00pagedr.htm
posted by jakiswede at 00:52| Comment(0) | 変態的音楽遍歴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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