2015年04月03日

20150307 Les Vikings

KIF_3970.JPG

Les Vikings: Boum Vacances (LP, Celini Disques, RCG 10 002, 1970-1972 ?, FR)

Mazora   
Guaganco In Jazz   
Bon Gens Vent   
One, Two, Three, Four   

Vincent   
Emparo   
You Made Me So Verry Happy   
Assez Palé   
Cha Cha   

 1970年代初頭のCadenceのなかで、きりっと立った演奏が聞かれたので紹介してみた。のちにZoukの代表者として世界に君臨することになるKassav'のリーダーPierre-Edouard Décimus (1947- )が在籍していたグループの初期と思われる演奏である。年代はレコード番号から類推した。もちろんこの頃の演奏にはZoukの陰はない。しかし、Guadeloupeの島の形のごとく飛ぶチョウを射止めたような演奏は、当時の他の録音にあまり聞かれないくらい、音が立っている。Cadenceに限らず、アフロ・ポリ・リズムを骨格とする音楽は、往々にしてその複雑さから音の進行が饒舌になりやすく、リズムも流れやすい。それがこのジャンルの醍醐味とは言え、そこをすっきりまとめようとした演奏は、あまり例がないように思われる。Zoukという音楽は、その複雑さを単純化したためにワールド・ミュージックを席巻することになるのだが、不幸にしてその単純さゆえに後が続かなくなって衰退した。その一瞬の輝きに向かって突き進んだZoukへの道筋を、はやくもLes Vikingsの演奏の中に聞くことが出来たといえば穿った見解すぎるというものだろうか・・・

 
posted by jakiswede at 01:04| Comment(0) | 変態的音楽遍歴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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