2015年04月17日

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 塩屋の「旧グッゲンハイム邸」にて、第4回「ボナワンダ祭」http://bonnaroocafe.com/wp/schedule/2077

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 あまり計画性がなく、イベントなどに遊びに行く時でも出演順をチェックしない。日本随一のウード奏者なら、あとの方に出るだろうなどと勝手に思い込んで昼過ぎに出たのであった。残念なことに、見たかったいくつかのアーティストの出番は終っていた。朝からやっていたのだ。ちゃんと確かめておけばよかった。

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 しかし、いくつもの知らないアーティストで、とても心動かされた演奏があった。上の上の写真、「Tim Scanlan & Toshi Bodhran」アイリッシュ・ポップスを演奏する人たちだが、その枠に全くとどまらず、ストレートなリズムとノリがあってものすごくエモーショナルだった。そして、こちらは親しい中にも親しいわが師匠「後藤ゆうぞうとワニクマデロレン&マキ」泣きましたよ久しぶりにセットで聴いたんで、男泣きに泣いた。特にMarvin Gayeの"What's going on"を現代の国際情勢に解釈した「どないなっとんねん」は、タイトル"What's going on"のリフをそのまま「どないなっとんねん」と歌い替えて、「兄ちゃんがどんどん死んでいく、父ちゃんもうやめて、暴力で解決するのは沢山だ、話し合えばわかる筈」と歌い継いで、アフガニスタンは、イラクは、北朝鮮は、シリアは・・・「どないなっとんねん」と続き、ひいては最近の日本の事件や政権批判にまで言及され、「どないなっとんねん、もう沢山や、やめてくれ」と歌い継がれるや、観客もどっと湧き上がり、"What's going on"と「どないなっとんねん」のコール・アンド・レスポンスの応酬となったのでありました。1971年の名曲といって手放しでは喜べない、歌い継がれて教訓になったかというと、人間なんてそう簡単に変わるもんではなくて、原曲の歌詞が全くそのまま今にあてはまってしまうことの恐ろしさよ。ならばこの名曲をそのまま日本の反政府運動のテーマソングにでも出来そうなほど核心を突いている。ブルース・ソウル・アフロ・ラテンと海千山千の修羅場を乗り越えてきた熟練の演奏、唐突に割り込む河内音頭も本場仕込みの櫓ノリ、彼等にかかってはこれらの音楽は全て渾然一体となってストレートに心に体に染み込んでくる。ブルースもなにも、音楽は内容。

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 最後のトリは、関西レゲエ界の神様、C-Rag。かつてZound Systemを率いて「Reggae Sunsplash Japan 琵琶湖ジャミング '85」に出演、このイベントは実質的に空前絶後の本格的なレゲエ野外コンサートの成功例であった。JamaicaからはJimmy Riley・Judy Mowatt・Freddie McGregorなど、日本からはI & I ・Kaja & Jamming・河内家菊水丸とエスノリズムオーケストラ (すなわちほとんど今のワニクマ) ・Zound System・Cool Runningsなど、そしてまだ活動初期だったMC Rankin Taxi !! これだけの布陣を迎えながら一万人を無料招待 !! 今では到底信じられぬ興奮の時代でした。関西ではRoots Rockersが結成されて活動が始まった時期、Karly Chockersはまだなく、Nonstop Caïmanもまだ初期であった。それまで「レゲエ」というとナリの穢い都市の浮浪者を意味していた言葉が、官民上げての若者へのバブルの火付け役に一役かって、アサヒビールまでがラスタ・カラーの缶ビールを発売するなどなど、まさに夏はレゲエ一色の日本だった。あの混沌と希望に満ちあふれた夢を知っている人間が、もうそんなに多くない。さらに夢を追うことを実践し、行動出来ている人となると、ほとんどいないのが現実だ。夢もバブル、希望も泡と消えたのか・・・で、C-Rag・・・真に失礼な言い方だが、歌がうまいわけでもない、声が良いわけでもない、ギターもヨレヨレ、なのに、なんでこうかっこええんやろ・・・もうここまできたらキャリアとかジャンルとか実力とか内容とか、全然問題じゃない。存在そのものがかっこええ。そこにすわってギター構えてくれてるだけで充分。今回はなんと書家とのコラボレイション・・・いやあほのぼのしてて夜の締めくくりにふさわしいひとときであった。

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 演奏後に久しぶりに彼と話しあっていると、「きのうなぁ、ピリピリの夢みたんや」・・・そうかやっぱりな、「須磨の風」の流れをちょっと引くこのイベント、これだけ楽しそうに人々が集まってたら降りて来たくもなるやろ。まあ肉体がないぶん、カネも要らんし酒も飲まんでええし、どこへでも行きたい放題で却って都合ええんとちゃうか・・・と笑いながら点滅する星の光の中で夜が更けて参ったのでありました。夜空に向けてビールで乾杯、雰囲気はまさにキンシャサのマトンゲ・・・

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posted by jakiswede at 00:17| Comment(0) | 変態的音楽遍歴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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