大学時代に反原発運動をやっていた時、たしか1983年頃だったと思うが、原発推進派の集会や勉強会にも行ったことがある。そこで私なりの質問、つまり「使用済核燃料の最終処分が決まっていないのに推進するのはどういうわけか」と必ず問うたのだが、どこで訊いても明確な返事は得られなかった。それは30年以上経った今でも変わっていない。当時から「日本の高い技術で克服する」といわれていたし、今でも科学者が (!!) そう言う。なぜだろう、と考えるうちに、当時はよくわからなかったのだが、漠然と、これは原発が安全か危険かという問題ではなく、他に何か事情があるように感じたものだ。その後、アメリカの核抑止力に関する事や、先制攻撃の論拠なんかを知るうちに、日米原子力協定の存在に行き着いた。これも実は良く解らないのだが、要するにアメリカの核兵器の性能を維持する事と、日本が原子力発電を続けて核燃料を大量に保持する事とは関係があって、そこは最高裁判所も判断出来ない高度に政治的な次元の話らしい。つまり、いくら原発が危険だといっても政府も電力会社も耳を貸さない。議論が成り立たないのだ。で、今度の強行採決までのやり取りを見てても、まったくそれと同じものを感じる。政府に対して最も論理的な質問をしたのは共産党の志位委員長だが、きわめてまっとうな質問に対しても政府は答えない。つまり、これも、まあ確実にアメリカの世界戦略上のなんらかの事情があって、それに日本が答える為に動いているという感じがする。「彼等 ??」が、それに答える事によって恩恵を受けるからやるだけのことで、憲法に違反するかどうかとか、日本の安全の問題なんて、まったく関係ないのではないかと思う。だからそこをいくら突いても時間の無駄だと思うんだが、どうだろう ?? わりと最近までは、私もいろいろ話し合ってみたいと思っていた。しかし、なりゆきを見てると、わざと国民に無理難題を押し付けて、国民が議論したり対立したりしている間に強行突破してしまうつもりのような気がする。だから、国民が落ち着いて考えられるようにするために、先ずは自民党に政府を裏切ってもらうように働き掛けんと時間がないのかも・・・と思ったりもする。
2015年07月23日
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