さて最後の山場のメイン・キャスト「豊里」である。半陸稲で根が強く多収品種である。周囲の百姓に言わすと「ブタに投げてやるようなコメや」と散々な悪評だが、調子に乗って「またあんたとこのブタは美味いもん食てまんねんな」と褒め称えたりすると、ムッと嫌な顔されてまた悪評が広まるので黙ってる。
「豊里」を栽培する利点は、なにをかくそう、この籾離れの良さである。足踏み脱穀機にかけるだけで、ほとんど唐箕による風選を必要としないほど、籾だけが奇麗に外れてくれる。ゴミや藁クズの飛散も少ない。立ち姿の美しさといい、散り際の潔さといい、そしてまた水加減を少なめにして炊いた時の美味といい、私は日本のコメとして、この「豊里」をこよなく愛する。誰がなんと言おうと・・・
唐箕にかけた順に網戸に広げて干していく。雨が心配なので、このように網戸の上に小さな替え網を敷いて、その上に籾を広げる。いざという時に、この替え網の四隅を持って回収出来るからである。
まったく有難いことに、無肥料不耕起のズボラ栽培でありながら、「豊里」は70kg超、今シーズンの稲作全部合わせて150kg近い収穫となった。誠に有難い。
最後に全ての機械の清掃をする。足踏み脱穀機の周りに飛び散ったり、唐箕で飛び過ぎたり、それらや籾摺機の内部や周囲に残った籾や玄米を全て回収する。品種は入り交じっているが、これらも立派な米である。しめて3kgほどになった。有難く精米して、感謝して、いただく。
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