Felipe Dulzaides y su Orquesta: As Time Goes By (CD, Bomba Records, BOM814, 1998, JP/ 原盤はLP, Discuba, LPD 546, 1960?, Cuba)
Danza Negra
EBB Tide
Quiet Village
Manhattan
Concierto de Otoño
Tenderly
Casa Blanca (As Time Goes By)
Candilejas
Cerezo Rosa
Verano de Amor (Summer Place)
My Reverie
Pic-Nic
Puerto RicoからSalsaへ参ろうと思っていたのだが、ひとつ大切なことを忘れていた。Salsaへ行ってしまうともうNew Yorkにどっぷりはまりこんでしまうので、その前にカリブ海ならではの良質のイージー・リスニングをいくつか紹介しておきたい。
Felipe Dulzaides・・・キューバ人である。ライナー・ノートによると、録音はキューバで1960年2月に行われたとある。革命 (1959) の翌年、しかし当時のキューバは革命を社会主義革命とは位置づけておらず、カストロ議長もゲバラも、アメリカとの良好な関係を模索していた時期である。その後のアメリカの敵視政策によって、キューバは翌年(1961) にソ連への接近を始め、東西冷戦下最悪の「キューバ危機」を招くことになる。いってみれば、この録音はそんな激動の時代の最中に録音された。革命は、当初自由と解放を目指したもので、反米でも親共でもなかったが、革命の理想はアメリカ帝国主義の現実の前に取り舵をいっぱいに切って対抗せざるを得なかった。生き残るために。そこに様々な矛盾と残忍な粛清が横行し、楽園を目指した筈のキューバは、血塗られた歴史を辿ることになる。アルバムのジャケットからは、全くそんな惨劇を想像できない。音も全く同じである。他に類をみないほど、神経に触らず、何かを主張するでもなく、媚びるでもなく、ただひたすらにおだやかで、幻想のカリブの楽園を表したかのような良質のトロピカル・インストゥルメンタル・ミュージック。しかしだからといって、腫れ物に触るような腰の引けた音ではなく、きりっと引き締まったベース・ラインとリズム・セクション、こんなことがあって良いのかとさえ思う。いまになってしみじみし思うのだが、やりたい音楽は究極のイージー・リスニングかな・・・と・・・
Danza Negra
EBB Tide
Quiet Village
Manhattan
Concierto de Otoño
Tenderly
Casa Blanca (As Time Goes By)
Candilejas
Cerezo Rosa
Verano de Amor (Summer Place)
My Reverie
Pic-Nic
Puerto RicoからSalsaへ参ろうと思っていたのだが、ひとつ大切なことを忘れていた。Salsaへ行ってしまうともうNew Yorkにどっぷりはまりこんでしまうので、その前にカリブ海ならではの良質のイージー・リスニングをいくつか紹介しておきたい。
Felipe Dulzaides・・・キューバ人である。ライナー・ノートによると、録音はキューバで1960年2月に行われたとある。革命 (1959) の翌年、しかし当時のキューバは革命を社会主義革命とは位置づけておらず、カストロ議長もゲバラも、アメリカとの良好な関係を模索していた時期である。その後のアメリカの敵視政策によって、キューバは翌年(1961) にソ連への接近を始め、東西冷戦下最悪の「キューバ危機」を招くことになる。いってみれば、この録音はそんな激動の時代の最中に録音された。革命は、当初自由と解放を目指したもので、反米でも親共でもなかったが、革命の理想はアメリカ帝国主義の現実の前に取り舵をいっぱいに切って対抗せざるを得なかった。生き残るために。そこに様々な矛盾と残忍な粛清が横行し、楽園を目指した筈のキューバは、血塗られた歴史を辿ることになる。アルバムのジャケットからは、全くそんな惨劇を想像できない。音も全く同じである。他に類をみないほど、神経に触らず、何かを主張するでもなく、媚びるでもなく、ただひたすらにおだやかで、幻想のカリブの楽園を表したかのような良質のトロピカル・インストゥルメンタル・ミュージック。しかしだからといって、腫れ物に触るような腰の引けた音ではなく、きりっと引き締まったベース・ラインとリズム・セクション、こんなことがあって良いのかとさえ思う。いまになってしみじみし思うのだが、やりたい音楽は究極のイージー・リスニングかな・・・と・・・
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