Ornette Coleman: Town Hall, 1962 (LP, ESP 1006, 1965, US)
Doughnut
Sadness
Dedication to Poets and Writers
The Ark
私はOrnette Colemanが好きである。彼の音に浸っているだけで幸せを感じる。この感覚は、たぶんジャズの本流を行く人にはさっぱりわからんだろう。それで良い。音楽なんて、所詮好きか嫌いかで決めれば良い。Ornette Colemanは、1959年に究極の名盤「The Shape of Jazz to come」を発表してしまって以降は殆ど余生といっても良いくらいで、いろんな試みをしてはうまくいったりいかなかったり、好かれたり嫌われたり、調子に乗ったり壁にぶち当たったりで、まあいろいろやって音楽人生を楽しんだはる。1960年に「Free Jazz」でダブル・カルテットの試みに失敗してからは、もっといろんな形に手を出すようになってきて、その後の彼の多様な音楽性に発展していくのであるが、1962年に録音されたこのライブは、なぜか私の愛聴盤なのである。明らかに寝不足で機嫌の悪い顔、眉間にしわを寄せて俯き加減でおでこから下は鼻以外黒くつぶれている。セルフ・ポートレートとして最低の出来だと思うのだがこれをジャケットに持ってくるあたり、さぞかしなにかあったんだなと想像できるのだが、演奏が良いのか悪いのか、やってて楽しいのか投げやりなのか、それでも一曲として同じアプローチはなく、A3ではviolinとviolaを従えていわゆる現代音楽やってます。基本フリージャズですが、4ビートから定石通りに崩して、普通なら止めるところを止め処なく奈落の底まで落ちていくような・・・落ち切ったそこでこんな困った顔になったのか、なにしろ悲痛なまでにシリアスで、なおかつその後かれが手を出すあらゆるジャンルのショウケースみたいになってて、これはおすすめの一枚です。個人的に。で、1970年くらいまでは、いろいろと試行錯誤が続いて、その間、「Chappaqua Suits」(1965) という名演奏ながらお蔵入りになった映画音楽のスウンド・トラック、これはクラシックの弦楽コンソートとフリージャズのコラボレイションで、個人的には好きだがオススメするには躊躇を禁じえないので割愛。同年「At the Golden Circle」のライブ盤2作で、なんかフツーの演奏してジャズファンをホッとさせたらしいが私にはどうも、でこれも割愛。1967ドラムがJack DeJohnetteに代わった「Love Call」あたりから光明が見えはじめ、「Crisis」 (1969) 、「Friends and Neighbors」(1970) あたりで、主要作品でベースを務めてきたCharlie HadenらとともにJCOA関係の若手フリージャズのミュージシャンと繋がりができたあたりが一つのピーク、その後の大きな転機は、いわゆるPrime Time Bandの先駆けとなる「Dancing in your Head」(1976) まで待たねばならない。ま、いずれにせよ長い余生、ぼちぼちレッドゾーン振り切った演奏がいろいろたまらんのよ彼。
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