Uyghur-Pamir 2017.05.22.4 Gilgit
バンの運転手の言った通り、14時にはGilgitへ到着した。NATCOのバスに乗ると言うと、これまた親切に追加料金なしで送ってくれて、もうほんまに、交通関係の人たちには世界中どこへいってもお世話になります。
NATCOの事務所では、全くなんの問題もなく切符が買えて、運行状況に問題のないことも教えられた。だいたい20時間足らずでRawal-Pindiには到着するであろうとのこと。バスは7時と10時の2便あったが、心配しすぎることはなさそうなので、10時の方を予約。1,500PKR。「ただし外国人はパスポートのコピーを10枚用意しといてくれ」と言われたので辺りを見回すと、近所にいた奴らが口々に通りの向こう側を指差して、あっちにある、行けばわかると教えてくれた。フレンドリーだな・・・道中に都合10箇所程度チェック・ポイントがあるということだ。夢の国から出て、再び緊張感あふれる現実の旅に戻るわけだ。
で、そこから市内中心部に戻って、今日の宿Gilgit Hunza Innを探してチェック・イン。まあ事前の調査よりも汚いが、1,000PKRなのでよしとしよう。屋上にも上がれて、そこからは今過ぎ去ってきたカラコルムの山々が遠望できたし、あたりは下町で、ちょっとした買い物ならすぐに済ませられるし、いざとなれば空港にも近いから良い宿だと思います。とはいえ、まだまだここはパキスタン山岳地帯、Gilgit-Baltistanの中心部なのだ。中央平原まで降りるには、さらに一日の陸路行程を要する。
https://www.facebook.com/HunzaInn/
一服した後、夕刻までの数時間、Gilgitの街を散策することにした。Passuからヒッチした車の同乗者が言っていたように、ここは確かに世界が違う。まず女性の姿を見ない。男性はほとんどがあごひげを濃く蓄え、民族服であるシャルワール・カミースを着て、フンザ・スタイルとは異なる大きくていかついパコール (アフガン帽) に、チェックのシュマグ (スカーフ) を纏っている。銃を持たせたら、そのままテレビに現れるイスラム戦士だ。街の喧騒も凄まじい。車もバイクも常にクラクションを鳴らし続け、互いに鼻先を突っ込みあって譲ることを知らない。歩行者は敏捷でなければ道を渡ることもできない。重苦しくも活気ある、イスラム世界の空気だ。風景は、山に挟まれた狭い土地にへばりつくように街が広がる姿で、より下流へ来たという実感以外、本質的には変わりない。夕暮れまで散策した後、安飯屋でチキン・カレーを食って宿に戻って寝た。
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