2018年03月07日

20180307 米糀づくり最終その2

3/11 (日) 米糀仕込み追加開催

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・・・とはいってみたものの、予報によると来週から気温がぐっと上がるみたいなんで、休まず続けて醤油の仕込みに入ります。来週もう一発やりますんで3/18 (日) のよていはそのまま、3/11 (日) 追加開催です。 10:00-15:00 神戸ノルデスチ道場付近参加無料。まずは、ざっと醤油の作り方について説明します。醤油と味噌は、基本的に原材料は同じ。異なるところは、味噌が仕込んだ豆を食するのに対して、醤油はその絞り汁を調味料として使う。味噌は蒸した米や麦に糀(麹)菌を撒いて培養してから大豆と合わせるのに対して、醤油は麦を媒体として麹菌を大豆に移して培養する。味噌は塩で仕込むのに対して、醤油は塩水で仕込んで後で絞る。醤油づくりで最も難儀な問題は、仕込む塩水の塩分濃度と分量の決定であるが、これについては後で述べる。大豆と麦の比率は、仕込む前の乾燥状態で同量である。

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 まず、麦を軽く煎ってから常温にもどし、粗く粉砕する。粉にする必要はないが、玄麦が手に入らない場合、小麦粉でも代用できる。大豆は冬場なら一昼夜水に浸けてから蒸す。米糀の場合のように水切りに神経を使う必要はない。蒸し加減は味噌より柔らかく、やっと潰れない程度とされ、条件にもよるが、丹波黒大豆の場合1時間、鶴の子大豆の場合2時間程度かかる。これを常温にまで戻し、煎って粉砕した麦に麹菌を撒いてから、蒸した大豆にまぶす。あとは米麹と同じように麹葢に入れて培養し、温度管理と手入れを重ねながら破生するのを待つ。麹が仕上がったら (これを「出麹」という) これを塩水で割って仕込む。仕込み水の考え方は、諸般の資料を総合すると、だいたい以下の通りである。

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 出麹を同量 (容積) の塩水で仕込む。

 醪 (もろみ = 出麹を塩水で割ったもの) の塩分濃度は16% (重量比) 程度が良い。

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 どのくらいの濃度の塩水をどのくらい使えとは、どこにも書いてないのである。これは大工の初心者にかんなの使い方を教えるに、「こんなかんなくずが出るようになれば良い」と言ってるようなもので、全く非科学的この上ない。そこでこの命題を解くために、私は経験を重ねた上で次のような方程式を編み出した。なぜそのようなものが必要かというと、一つ目の命題で容積の話をしておいて、二つ目で重量の話に変わっているからである。両者の橋渡しが必要なのだ。まずは、次のように定数と変数を文字化しておく。私は決して数学が得意ではないことは、私の高校時代の連れなら誰もが知っていることである。しかし生きるために必要なのである。この考察が苦手な人は飛ばして読んでもらっても良いが、結論だけを流用すると、別の材料で試した時に失敗する確率が高い。苦手でもなんでも正面突破しなければならないことは、人生の上でままあるものだ。

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定数

 a・・・出麹の容積をaとする。これと同量の塩水で割るのだから、仕込む塩水の容積もaである。

 b・・・出麹の重量をbとする。


変数

 x・・・仕込む水の量 (水の比重は1なので重量=容積となる)

 y・・・仕込む塩の重量


 要するに、どのくらいの水 (x) に、どのくらいの塩 (y) を溶かしたものを用意するかがわかれば良いのである。


連立方程式

 x + y/2 = a・・・実際のところ仕込む塩水はほぼ飽和食塩水である。常温において、飽和食塩水の容積は、もとの水に溶解した塩の重量値の半分程度の容積しか増えないという結果が、計測上得られている。たとえば1000ccの水に250gの塩を溶かした場合、その容積は概ね1125ccになることが計測上得られた数値である。この容量の塩水で同じ容量の麹を割ることを表した等式である。

 y/(b + x + y) = 0.16・・・仕込む塩の重量を、出麹の重量と仕込む水の重量と仕込む塩の重量の和で割ったものが仕込み水の塩分濃度であるので、それが0.16に等しいことを表した等式である。


 この連立方程式の設定には幾分の無理があるが、結果的にこの等式でほぼ正しい濃度が得られていることと、ほぼ美味しい醤油ができていることからよしとした。この連立方程式をxとyについて解くと、以下のようになる。


 x = 0.91a - 0.09b

 y = 0.18(a + b)


 aとbは出麹の現物を計測すればわかるので定数となる。用意した原料の重さなどから算出できれば良いのだが、仕込む原料の大豆や麦の品種や状態によって吸水率が異なり、また蒸した時の蒸散率も大きくブレるので、仕込み水を入れる直前に計測する面倒が免れられないのである。数式は別に難しいものではない。たとえば出麹の容積aを計測したら4リットルで、その重さbが1.8kgであったとすると、


 x = 0.91 x 4000 - 0.09 x 1800 = 3478

 y = 0.18(4000 + 1800) = 1044


 となって、3478ccの水に1044gの塩を溶かした塩水で仕込めば良いということになる。まあほぼ飽和食塩水なので、乱暴に水に三割程度の塩をぶち込んで混ぜ、溶けた上澄みのうち出麹と同じ容積を入れてかき回してしまえば、だいたい同じ結果にはなるんだが・・・ただしくれぐれも常温に戻してから混ぜることだけは忘れずに・・・それより問題は、如何にして出麹の容積を計測するか、なのだが、それは後日に譲るとしよう。


posted by jakiswede at 00:00| Comment(0) | 農作業食品加工日誌2018 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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