私は毎朝NHK-FMの「古楽の楽しみ」という番組で目覚める。この番組、昔は「バロックの森」といったのだが、「古楽」という言葉が普及するに及んで名前が変わった。変わった当初は、バロック以前の、中世からルネサンス期の「古楽」もよくかかったのだが、最近ではほとんどがバロック音楽、時には古典派までかかる。昔のいわゆる ≫Early Music ≫の好きな私にとっては、「目覚める」とは言っても「ああ、スイッチが入ったな」と認識するくらいで、すぐ眠ってしまってほとんど聞いていない。しかし私の耳は別の生き物で、よく番組の興味深いフレーズを聞き分けて私を叩き起こす。今朝は「シャコンヌ、あるいはチャッコーナは、ペルーの卑猥な踊りの音楽に起源を持つ」という衝撃的なフレーズに叩き起こされた。そしとてどこよりも早くイタリアで爆発的に流行したという「チャッコーナ」の復元された演奏に完全に覚醒した。ペルーといえば古くから伝わる三拍子のダンス・ミュージック「ヴァルス」が有名である。「チャッコーナ」も、コード展開は全く異なるが、三拍子の部局である。しかも、古いものほどリズミカルであり、ワルツというより6/8拍子の裏表の反転するバチーダを持っている。もちろん番組では南米のオリジナルにアプローチすることなく、18世紀のフランスの優雅な舞曲へのイントロとして「チャッコーナ」を紹介しただけなのだが、そのころには私の頭は番組を離れてペルーの古楽へと想像が掻き立てられて行った。そして一日中、3/4と6/8の交錯するリズムが頭の中を駆け回り、やがていくつかの音源に行き当たることになった。ValseとChacconaの関係・・・またひとつ魔の研究テーマが増えてしまった・・・
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