だんだんどの国の食事やわからんようになってくる夏の訪れ・・・
やれやれ選挙である。あっちもこっちもどっちを向いてもお先真っ暗なこの世の中で私が天寿を全うできるのか、というのが正直なところ今の最も深刻な関心事である。こんなときに選挙をやってる場合なのか、彼等はこの暗黒について、本当はどう思っているのか、揃いも揃って明るい未来を公約に掲げなければ当選しないものだから、誰も本当のことを言わない。選挙は国民の義務らしいが、不都合な真実を認める候補者がいない中で、一体誰に投票しろというのか。
全ての公約は、選挙で票を獲得するためにのみ、ある。全ての公約は、仮に実現されたとしても、そう長くは持たない。なぜなら、あっちのものをこっちにつけかえればわれわれが潤うという論法ばかりで、こっちに付け替えられたものを失ったあっちが壊れてしまった後のことには全く言及されていないからだ。
消費税を廃止する代わりにその財源は金のあるところから持ってくるという。そこに金がなくなれば、また別のところから持って来ざるを得ない。そうして次々と金を食いつぶしていかないと、彼等の公約は持続できない。これは要するにイデオロギーとしての共産主義が、現実の社会体制を維持する時に使われた論法と同じで、これが持続できないことは、資本家を食い潰し労働者によって構築された政権では、ほんの一部の例外を除いて経済が破綻してしまった歴史的事実が証明している。
ちなみに私は哲学としての唯物論的弁証法や、イデオロギーとしての共産主義を批判しているのではない。資本主義体制は歴史的必然として、階級闘争によって社会主義から共産主義へと移行し、最終的には階級制度のない平等な社会が実現する。それは理想主義として、否定されるべきものではない。本来、哲学や思想というものは、個人の自由が保障されて初めて成立するものだが、現実の共産主義社会体制は、一つのイデオロギーの中に地域ぐるみで民衆を抱え込んだために思想統制を必要とし、結局、体制の指導者たちは、共産主義が理想と掲げたものとは全く対極的で、彼等が最も忌み嫌ったはずの全体主義に頼らざるを得なくなった。
そして世界革命と称して世界を二分する新たな帝国主義に手を染めていくことになる。旧来の資本家は打倒されたが、主役が政治指導者に置き換わっただけで、階級制度そのものは解消されなかった。そして勢力争いは植民地時代の後を引き継いで、世界中に紛争の種をまいた。現実の共産主義は、民衆に幸福を与えるどころか莫大な犠牲者を出した。
これは結局のところ、共産主義が資本主義の存在を前提としているから起こった悲劇ではないかと思う。資本家と労働者の矛盾は弁証法的に止揚されるはずだったが、仮に資本家が消滅したとしても経済は必ず流動して資本の集中を生み、そこに新たな格差が発生することは避けられない。しかも、人間は経済の運動を制御できない。資本主義であれ共産主義であれ、経済の流動は加速度的に民衆の経済格差を広げてしまう。かつては高度な判断を要した仕事も、量産されて定式化されてしまえば、解体されて単純労働になる。その結果、経済的な富はさらに限定的に集中し、構造から振り落とされた単純労働者が鼠算式に増える。その集大成が現在の社会の暗黒である。
資本の分配を期待しても問題は解決しない。資本主義を前提としない社会体制のあり方とは、つまり自給経済のみによる社会以外にありえない。おそらく、現在の日本経済の規模と、考えうる自給経済の規模との格差は、1/30から1/50くらいであろうと思う。このケタ違いの格差を解消するには、双方が段階的に、数倍あるいは数分の一の規模での格差解消を目指さなければならない。最終的には、現在の日本社会の経済規模が、1/30から1/50くらいに落ち着かなければ持続可能な社会は来ない。
政治家は、もし資本家や大企業の内部留保に手をつけるのであれば、現在の日本社会の経済規模を1/30から1/50くらいに縮小するための具体的なアクション・プランを公約に掲げ、それをどう有効に使うかの議論を始めるべきである。しかも、たぶんそんなに時間は残されていない。数十年後に目標の何分の一かでも達成されていなければ人類の存続そのものが真剣に懸念される事態になるような気がする。
ここに書いたことは寝言だと思いたい。人類全てが一人残らず、抜け駆けや恨みっこなしで、みんなで手を繋いで「せーの」で自殺するのが最も平和、さもなくば適当な人数に減るまで果てしなく殺し合うことになるか、少なくとも原油がなくなればコメも作れないようでは、日本は滅亡する。
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