2019年10月16日

20191016 宍粟市伊和神社秋祭

 播州は秋祭りの季節も大詰め。泉州のだんじりの掛け声が「ソーリャ、ソーリャ」と二拍子なのに対して、播州の屋台の掛け声の基本は「ヨーォイヤサアー」であって、これは四拍子に聞こえる。二拍子の音楽よりも四拍子の音楽の好きな私には、この播州の祭りのゆるやかさが肌に合う。(写真は全て宍粟市の伊和神社秋祭)

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地域や神社、またそこに出る屋台によって、担ぎ方や掛け声などに微妙な違いがあって、そこに音楽的な変化が聞こえるので面白い。最も有名なのは「灘のけんか祭り」といわれる松原八幡神社の秋祭りだが、これは屋台を担ぐ時にシーソーのように搔き棒を跳ね上げた勢いで担ぐ。最も有名なだけあって、山の下の「練り場」の喧騒は漁師町の荒々しさを最高潮にまで沸騰させて、ここが日本かと恐れるほどの凄まじい熱気となる。

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その東隣の高砂の曽根天満宮の秋祭りでは、屋台のかき棒の上に乗った若者が、さながらDJのように様々に節をつけて即興話芸を披露する。三木の大宮八幡神社は屋根に大きな布団を頂いた屋台が神社の境内に至る長い階段を登る。これが壮絶である。

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播州の祭りの形式の東の端は、その隣の神戸市北区淡河町までで、その東の八多町や道場町にはない。

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むしろ道場町の南に隣接する西宮市山口町の公智神社になると、西宮の越木岩神社の形式になる。そこから東へ塩瀬・名塩から宝塚にかけては同じ形式で、かけごえも「ヨォォイソージャ、ドッコイソージャ」と四拍子二連の掛け合いになる。そこがまた良い。

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この「ヨォォイソージャ、ドッコイソージャ」という掛け声は、姫路の西の網干の魚吹八幡神社の秋祭りの屋台にも出てくる。

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この祭りは別名を「提灯祭り」といって、宵宮に提灯行列があって、最後にそれを叩き壊して回るのが有名なのだが、ここの屋台は、あの重量屋台を担ぎながら走る。その直後、地面すれすれに下ろした勢いで肩を通り越して一気に腕いっぱいまで差し上げる。

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その後、「チョーサ」といってこれを勢いよく宙に投げる。なんといってもこれが魅力でよく見に行く。

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ここのまつりは他にも壇尻の上で演芸があったり、夜店も華やかで祭りの風情としては格段に楽しい。

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「チョーサ」があるのは西隣の今はたつの市、昔の御津町富嶋神社や春日神社の秋祭り、なかでもその末社で夏祭りにも屋台が出る蛭子神社に奉納される岩見浜は「チョーサ」のタイミングが他とは異なる。それがまたなんとも風情があって良い。

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北へ目を転じると、姫路の北西の山間部にある今の宍粟市、昔の神崎郡一宮町の伊和神社の秋祭りでは、なんと屋台を引きずらんばかりの低位置で維持しながら、「カイタデショ、カイタデショ、カイタデカイタデカイタデショ」と叫びながら回転する。

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そのあと直接連続「チョーサ」に入ってこれを数セット続ける。播州型の祭りの西の果てまでは探索していないが、きくところによると岡山県東部の大原にも伝わるらしい。山三つほど超えた西である。山崎より西へ行くと、山容もぐっと険しくなり、森の中に響く祭り太鼓の音が、農村生活の厳しさを感じさせてくれる。

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 伊和神社の秋祭りは、ほとんど情報がないのでここに乗せておきましょう。日程は曜日に関係なく10/15-16。

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宍粟市といってわかりにくければ、昔の神崎郡山崎町の北隣が一宮町。中国道山崎ICから国道29号を北上。

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その中心にある伊和神社の秋祭りで、式の次第は、午前中に各村を出た4台の屋台が、御旅所になっている「道の駅」駐車場に集まるのが昼頃、そこで練り合わせをしたのちに順次宮入りをして行く時にこの回転する屋台が見られる。その後練り合わせをしたり神事があったりして、宮出しを始める時にも見られる。

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その後、屋台は御旅所とは反対の西側に流れる揖保川の河川敷に並んで神事を行い、15時ごろ再び境内に戻って宮入、このとき新規参入の屋台がもう一台加わって練り合わせ、餅まき、宮出しと続き、御旅所に一旦集まって練り合わせしたあと、18時ごろ国道を止めて各村に戻っていく。

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付近に駐車場はなく、外から見物に来る客は「スポニックパーク」駐車場に停めて歩いて見物に行くようである。公共交通機関を利用するようにと触れが出ているが、バスは本数が少ない。しかし祭りは18時はほぼ終わってしまうので使えなくはない。

posted by jakiswede at 00:00| Comment(0) | 写真散歩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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