数年前にリサイクル・ショップで数千円で買ったドラム・セットをリペア。パールの「Modern Jazz」という、たぶん1960年代くらいのセットで、各種資料や私の記憶からいうと、かなり初期のものと思われる。パールがドラムを製造しはじめて間もない頃で、当時の最高ランクの「President」は輸出のみ、この「Modern Jazz」は国内向け中級モデルで、その下に「Valencia」というシリーズがあった。
タム・マウントがレールになっていて、もともと引っ掛けるだけだったのがネジで固定できるようになっている。このあとホルダーの形が直立タイプになるころまでは「Modern Jazz」の名は引き継がれるが、「President」のタム・ホルダーを簡略した六角棒タイプが採用された頃には消える。タム・ホルダーは、そののちグレードの別なく規格統一されて現在のものと互換性のある筒型パイプに変わる。
このレール・マウントというのは大変調整がやりにくく、今のように欲しい位置と角度にぴったり来ない。だいたい許容できる位置に近づけるにも手間ががるのである。尤も当時はそんなにシビアに位置決めするものではなかったので、これで十分用が足りた。それでねマウント・ベースの位置が左に寄り過ぎていて、最も右にセットしても、タムが若干左寄りになる。固定方法は引っ掛けるだけのものよりも確実で、しかも角度調節の固定方法にも工夫が見られる。位置決めさえ許容できれば、現在でも十分実用になる。
バス・ドラムには、ライド・シンバル用のホルダーがあって、そのブラケットの位置がかなり後方にあり、シンバルを欲しい位置に寄せようとすると、ホルダーをかなり前方へ引き出す必要がある。これにより、シンバルの揺れが大きくなり、またホルダー・ベースにかかるねじれの力が強くなってシェルを傷める可能性がある。
シェル自体は現在のものとは比べものにならず、単なるベニヤ板を加工したものであり、しかも工作が雑である。私の知る限り、「Modern Jazz」のセットのシェルに補強が入ったものを見なかったが、これにはエッジに補強が入っている。これは当時、我々が触れることのできた安物のドラムの特徴であった。逆にいうと、補強しなければならないほど本体が弱いのであろう。ラグの取り付け穴の位置精度も悪く、バリさえ落としてない。ラグそのものは現在のものと大差ないが、取り付けネジが全て錆び付いていたので汎用品のビスと交換した。タムヤフロア・タムそのものの構造やミュートなどの装備は現在と大差ない。
実際に叩いてみると、皮が恐ろしく古いので、懐かしのポワンポワンした音がする。しかし、これはこれでチープで良い。コンパクトにセットしても、タムやシンバルはかなり揺れる。しかし叩きづらいというほどではない。当時のフット・ペダルは、ほとんどがラディックの「Speed King」を真似しそこなったもので、ダイレクト・ドライブだが手入れと調整次第でなんら問題なく、いや軽くて小さい分、反応が鋭く素早く決まるので心地よい。このペダルは一生ものである。
外装は、ブルー・メタリックの樹脂製カバリングで、ドラマー位置から見て左側から光が当たる環境に長い間置かれていたためか、激しく色飛びしている。しかしカバリング自体はその後のものよりも強く、問題になるほどの浮きや剥がれはない。総合評価としては、あまり目立つところへ出すのは憚られるが、こじんまりとした店でジャズを演奏するには、しょぼくて渋くて趣深い、というくらいのセットである。できれば本番一発陽の目を見させてからヤフオクで売るとしようか・・・
2020.04.20追記
2019.12.31に中国湖北省武漢市で原因不明のウイルス性肺炎の発症が相次いで報告されている。多くは市内中心部の海鮮市場の店主らで、発熱や呼吸困難などの症状を訴えているとの報道。
このころ、武漢市中心病院救急科主任の艾芬医師が原因不明の肺炎患者に気づき、その検査データとともに同僚医師のグループ・チャットに注意を喚起。これを見た眼科医の李文亮医師が、それをさらに医療関係者と情報共有した。これに関係した8名が地元公安当局から訓戒処分を受け、初期情報は隠蔽された。当時の認識は、まだ原因不明のSARSに似たコロナウィルスだった。のちに李文亮医師はこれに感染して死亡(20200206) 、艾芬医師は失踪 (20200415に健在を示すSNS投稿があったものの信憑性に疑問)。当時、彼らはマスクなど感染予防対策をしていなかった。
当時この感染症について日本でも報道されていたものの、中国の衛生状態の良くない地域での風土病程度の扱いだった。人から人への感染は、まだ確認されていなかった。
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