Television: Marquee Moon (LP, Warner Bros./ Elektra, P-10308E, 1977, JP)
A1 See No Evil 3:56
A2 Venus 3:48
A3 Friction 4:43
A4 Marquee Moon 9:58
B1 Elevation 5:08
B2 Guiding Light 5:36
B3 Prove It 5:04
B4 Torn Curtain 7:00
Tom Verlaine (vo.)
Richard Lloyd (g., vo.)
Fred Smith (b., vo.)
Billy Ficca (ds.)
こんな大事なもん忘れとった。ほぼパンク素通りしたけど、いくつか手許に残ってるんで続けていきます。私の記憶では、当時は「ニュー・ウェイブ」と呼ばれていた。今では「ニューヨーク・パンク」として位置づけされている。1970年代後半、「プログレ」的な音の広がりは、つまるところ電子音の可能性を探究していけば意識改革につながるなどという、漠然とした楽観主義によって完全に行きづまってしまい、まったく皮肉なことに精神の高揚を追い求めたものが、実に経済的な理由、すなわちオイル・ショックの余波をまともに食らって崩壊した。その精神的経済的両面の行きづまりの向こうへ突き抜けようとするかのような先鋭的な演奏表現、つまり、ロックのさらに先鋭化を求めた音楽が「パンク」と呼ばれた。それまでの反動が大きく、演奏スタイルは極めてシンプルであった。特にギターの音色にしのぎを削ったと言えるほど過激なものがあった。当時の日本では、ちょうど「ロック・マガジン」が創刊されて数年後に、それまで数年遅れで日本に入ってきていたロックが、数年分の遅配をまとめて配達したように混乱して入ってきた。「パンク」と書けば売れたのでなんでもパンクだった。本来数年遅れて始まった「ロンドン・パンク」もほぼ同時だったので、当時のアタマからアップ・デートされていない私のようなものには、全て一緒くたに聞こえる。しかし、そのなかでも心に惹かれたのはTom Verlainの声であった。もともと彼と一緒にバンドを始め、Television結成直後に脱退してしまったRichard Hellとの共演を聞きたかったのだが見果てぬ夢。しかし当時の音はシングルでいくつか残されている。改めて聞き直すと、聞くに絶えないほど下手くそだが、やっぱりシーンが始まった頃の勢いというものは、すごい。物の弾みではあるけれど・・・
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