「コテツ♀」・・・5匹のうち唯一のメスであった。ハチワレの白い部分が最も小さく、鼻も黒かった。離乳期までは兄弟たちと暴れていたが、やがてオス猫のテンポについて行けずに取り残されることもあり、そんな時には私に甘えてくることもあった。しかし警戒心が強く、私に近づかないこともあった。たぶん「セジロ」が譲渡された直後に行方不明となり、約一週間後に中庭の排水管の中で死んでいるのが見つかった。その排水管はごく短くて、二度曲折があって外とつながっており、子猫の格好の隠れ場所であり遊び道具だった。しかし成長と共に通れなくなっていたはずである。なぜそこに入ったのか、なぜそこから出られなかったのか、なぜ助けを求めなかったのか、謎である。発見に至ったきっかけは臭いだった。当初は糞尿の匂いかと思い、トイレの土を交換し、中庭を清掃した。しかし収まらず、中庭に置いてあるものを動かして探しても見つからなかった。残るは排水管しかなかったので、ホースの水を強く当てると、激しく腐乱し、骨も露わになって内臓も出た、見るも無残な状態で流れ出てきた。かわいそうでしかたがなかった。たとえそんなところに入ったとしても、数日は生き延びるはずである。生きていれば声もするはずである。中庭の、毎日のようにその上を通る場所で、その声が聞こえないということは考えにくい。つまり、そこへ入って動けなくなって程なく絶命したものと思われる。何かに襲われてそこへ逃げ込んだか、逃げ込んで曲折を通り抜けられずに襲われたか、私は毎日17時間程度はここで過ごしているので、たまたま私がいなかった7時間以内にそこへ逃げ込んで絶命したものと思われる。苦しかったかもしれぬ、痛かったかもしれぬ、あのつぶらな目を思い出すたびに、かわいそうでならなくなる。
最後の写真は、おそらく彼女がいなくなる直前のものと思われる。左上に映り込んだ横顔である。
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