2014年03月15日

20140305 利用権設定書類受理

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 道は長かった。ようやく書類が揃った。「営農計画書」・(自治会による)「同意書」・(農会長による)「新規就農にかかる確認書」・「農用地等貸付申出書」・「農用地等借受申出書」・「利用権設定各筆明細書」という6通の書類である。ただ安全な食を得たいがために、額に汗して土と作物と向き合おうとするだけなのに、なぜこのような物々しい書類を要し、反対されたり弾圧されたり、さらには面接や審査が必要なのであろうか。集落全体から見れば、ほんの芥子粒のような小さな圃場に、何故行政がそこまで関与してくるのか・・・まあ良い。とりあえず市役所本庁の農業委員会へ提出して参った・・・いやあ、あのねえ、全然ウェルカムって雰囲気じゃないんよね、胡散臭いモノでも見るような目ェしてさあ、ねちねちねちねちと誘導尋問にかけよんの、でもね、農水省から得た知識を許に、答えるべきは答え、黙るべきは黙って、しかも書類の不備が一ヶ所もなかったから、むこうとしてはホンマに渋々受理した、受理したった、というのんがアリアリやったわ。アリアリ・・・で、やっぱり彼らの認識と農水省の姿勢が違うところがあってね、そこんとこを再質問するメールを農水省に送ったから、あわせて掲載しときます。せやけどムカツク奴らやで、あんなことばっかりしとったら、ほんまにここで新規就農したいやつおらんようになるわ。


ご担当者様


 先だっては親切にご対応頂き、誠にありがとうございました。ご教示頂いた内容を胸に、「利用権の設定」に要する各書類を取りそろえ、地主・自治会長・農会長とも話し合いが完了し、書類をそろえて市役所本庁の農業委員会へ提出して参りました。そこでも様々なことを問い質されましたが、最終的に書類は受理されました。今後、支部の農業委員会の会議にかけられ、そこで面接選考を受け、問題がなければ「利用権」が「設定」されるということです。

 さて、市役所本庁の農業委員会で話題に上ったことの中で、やはり疑問が残ることがございましたので、お忙しいところ誠に恐縮ですが、ご回答いただければ幸いに思います。


 私には「農家資格」というものがありませんが、この状態で友達が遊びに来てともに農作業することは、農地のまた貸しに当たる、と言われました。私は、数十年後の農業を考えるには、化石燃料や化学物質の使用から如何に脱するかを考えて実践しなければならないと思っています。しかし人力には限界があるので、増産するには、私自身が規模拡大するのではなく、作れる人間を増やす以外にありません。そのためには、作物の生長に合わせた適時適切な作業を判断出来る「目」を養わなければなりません。そういう思いで、親しく情熱のある数人のグループで、適時適切な作業の共有を図っておりますが、これが農地のまた貸しに当たりますか ??


 昨年、市役所本庁の農業委員会に問い合わせたとき、私の借りている家には既に農家登録があり (名義人は故人) 、家主がその登録を抹消しない限り、私は農地の「利用権の設定」が出来ないとされました。これが私が違法状態で農地を使用せざるを得なかった直接の原因です。今回の話し合いで、私はそれが間違っているのではないかと指摘したところ、支部の農業委員会の会議で検討するということになりました。農地は農家台帳により管理されているので、一軒の農家に複数の農家登録は出来ないということなのですが、それが本当かどうかをお教え頂きたく思います。もし本当ならば、家主が他界して名義だけが残った空き農家が増え、新規就農希望者がいくら努力しても、農家になれないという事態になりはしませんか ?? 農業委員会でいくら訊ねても、「農家登録」という制度のことがわからないので、ご説明願えれば幸いです。


 話は変わりますが、風景に魅せられてある農村の古民家を購入した友人の写真家が、物件を引き渡された後、上下水道の配管を外されたというのです。彼は住居兼アトリエとしてその家を使い、就農する意図はありませんでしたが、そこは「農振法」適用地域内にあるから、農業に携わらないのであれば上下水道は使わせない、必要なら適用地域外から引き込めと求められました。彼は、上下水道は居住自治体の行政サービスであって、転入手続をし市民税を負担するのであれば、職業の分け隔てなく受けることが出来るはずだと言って抗議しましたが、受け容れられませんでした。私も彼と同じ見解なのですが、「農振法」適用地域内では、他の法律より農振法が優先されることがあるのでしょうか ??


 お忙しいところ誠に恐縮です。以上3点につき、ご回答願えれば幸いです。

 

 

 

 

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20140222 谷上マーケット

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 谷上マーケット出店二回目の今日、ちょっとした春の陽気でなかなかの盛況でありました。自然農の産物だけを売る八百屋があったりして、徐々にこの小さなネットワークが回りはじめている。私も様々な問題を抱えているが、ここに集う人たちも誰一人として順風満帆な人はいない。それぞれの想いを、それぞれのやり方で実現させようと努力している。障碍があっても、目的に向かってブレずに進む覇気が漲っている。ここへ来ると、くよくよと悩んで内向きになる自分が、まだまだ甘ちゃんに見えてくる。


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 そんな仲間に誘われて、翌日今田町から篠山にかけて仲間同士の集まりや田畑の見学に行ってきた。山を切り開いて田畑を作る人、山小屋に住み着いて気がついたら家も建ててしまった人、どん詰まりの集落で荒地を田んぼに変えた人・・・彼らの多くは、たった一人で開拓を続けている。しかも、違法性とか許可とか申請なんて、考えたこともない。気に入った場所に勝手に入っていって、何も言われなければ居着いてしまう。気がついたら何年も経っている。私なんか、圃場整備の行き届いた第一種農地で米や野菜を育てているのだが、人の集まるところならばこその軋轢に苦しんでいる。この違いはなんなのだろう ??


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 もちろん憧れはある。家も建ててみたい。移住も検討した。しかし、私の故郷は依然として宝塚であり、六甲山系であり、摂津や丹波の国であり、最も条件の良い場所はここなのだ。大阪から最も近い本格的な農村、農振法の規制が厳しくかかって農地以外には使えない守られた環境である。しかし農地は汚染されている。清らかな水と土を求めて山を目指す人あれば、汚染された土の再生に取り組む人あり。私は後者の道を行く。

posted by jakiswede at 13:57| Comment(0) | farminhos | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月21日

20140221 農水省からの回答

 先日農水省へお問い合わせをさせていただきましたが、ご返事が参りました。一部に不明なところがございましたので確認をさせていただき、正しい知識を得ましたので、ここに公開をさせていただきます。正しい認識を得ていただくために、誠に長文ではございますが、これから田舎暮らしや農的生活を始めてみようとされている方々や、ご関心のある方々に広くシェアしていただけることを望みます。本来ならば、原文のままのやり取りを公開した方が、説得力もあり分かりやすいと思いましたが、現在の私と地主様および地元の農業委員との関係を考えると、私は個人情報を明らかに出来ず、農水省のご担当者としても、特定出来ない個人の公開内容について検証出来ないことから、結論とその説明のみを公開させていただくことにしました。一部の表現は文脈に充分配慮した上で引用させていただいていますが、要領を得るには充分なはずです。


 新規に農業に関心を持って農村に住み、農地を利用して安全な食糧を頂きたいと思う気持は、食の安全が脅かされている現状から見て当然の欲求なのですが、一方で、農地は国内の食料生産の基盤であり、また、現在及び将来における国民のための限られた資源であることも当然の事実であります。農地には国が税金を使って整備してきた歴史があり、農村にはそれを共同で管理してきた歴史があります。ここが、私を含めた都市生活者 (ここでは便宜上「私たち」と表現します) が、街なかで土地や家を買ったり借りたりして、住んだり経済活動をする事とは事情の異なるところです。地主は農地の所有者でありながら、国内の食料生産の基盤を管理する役割があるので、税その他を優遇されている代わりに、農地の使用には以下のような規制があります。一般に私たちが田舎暮らしをして農地を使いたいと思うとき、農業委員会にとっては、私たちは「新規就農者」という扱いになりますので、ここでは「新規就農者」が農地を「使用貸借」するための方法ということで話を進めたいと思います。具体的な規制項目は、以下の三項目です。


 一 農業委員会の許可(農地法第3条第1項)を要する。

 二 当該許可を受けないでした農地の売買・貸借等は無効(農地法第3条第7項)。

 三 当該許可を受けずに農地の売買・貸借等を行った場合は、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金の対象となる(農地法第64条)。


 このうち、上の第一項にある農業委員会の許可(農地法第3条第1項)の要件は、農地を効率的に利用して耕作の事業の用に供することができるかといった観点から、主に次のようなものが定められています。ここで、私たちは相異なる解釈に翻弄されることがありますが、先に正しい認識の方を説明します。


 一 農地のすべてを効率的に利用すること(農地法第3条第2項第1号)

 二 必要な農作業に常時従事すること(農地法第3条第2項第4号)

 三 一定の面積を経営すること(農地法第3条第2項第5号)

 四 周辺の農地利用に支障がないこと(農地法第3条第2項第7号)


 これらは、極めて常識的なことを私たちに求めています。詭弁的解釈ではない。要するに、農地を借りたまま放置しないこと、きちんと農地を管理出来る体制を整えること、定められた「下限面積」以上を管理すること、故意に他の農地を侵害しないことと考えてよく、具体的には地域や状態によって異なるので、このような書き方をしてあります。先ずこれらの条件を満たした後、農地を使用するにあたっては、「利用権の設定」という手続きが必要になります。具体的には、「営農計画書」・(自治会による)「同意書」・「新規就農にかかる確認書」・「農用地等貸付申出書」・「農用地等借受申出書」・「利用権設定各筆明細書」という6通の書類を農業委員会に提出することです。ご注意下さい。以前の記述よりも1通増えています。詳しく申し上げますと、前三通が「新規就農」させて下さいという申請、後三通が「利用権の設定」に必要な書類ということになります。前三通は、余程非現実的なことを書かない限り通ります。しかし後三通には地主の合意が必要ですので、ここは根回しが必要になります。農業委員は、書類の内容に不備がない限り、これを拒絶することはありません。そのあと審査があって、それに通れば、該当する圃場を一年間農業委員が観察し、利用権を認めて良いということになれば、利用権が設定されます。これが上にいうところの、「農業委員の許可」ということになります。これが得られて初めて、私たちは悪質な管理をした場合を除いて、農法や栽培品目になんの規制も受けることなく、自由に作物を栽培し、これを販売したり加工したりして利用することが出来るようになります。「悪質な管理」の詳細については、「利用権設定各筆明細書」という書類の裏面に記載されていますが、明らかに反社会的な行動を指しているものであって、私たちの考えとは相容れないものですので、ここでは割愛します。逆にこれを得ないで、「地主の手伝い」などという隠れ蓑を被って農地を利用している状態は違法状態と判断されます。現在の私の状態は、これに当たります。


 私たちが田舎暮らしをして農地を使いたいと思うとき、規制を受ける法的根拠は以上の項目のみであり、これ以外の法律に拘束されることはありません。複数の法律の解釈による総合判断ではありません。ここが大切なところです。これは農地法に集約されています。農地法においては、農家登録の制度もなく、農家でなければ農地を売買・賃貸・使用貸借できないということは、ありません。農家・非農家を問わず、農地をきちんと効率的に利用できる方であれば農地を売買・賃貸・使用貸借できるものとなっています。従って、農地法に規定されていないいかなる理由を以てしても、法的に私たちの行動が排除されることはありません。以上です。


 実に筋の通った分かりやすい話です。まったくなんの不当性もありません。粛々と手続きをし、信念を持って土や作物を育てれば、それを邪魔立てする何ものもないということです。日本もまだまだ捨てたもんじゃありません。私は、正しい信念に基づいてブレずにやって行けば、それは必ず社会に貢献出来るはずだと考えているだけのこと。このことになんの援助もいらないし、特別扱いもしてほしくない。そんなことをされたら行動や判断の切先が鈍るし、そもそもそれがなければ成り立たない状態が間違ってます。原子力発電所は、トイレのないマンションによく喩えられますが、日本の農業は給油口のない乗合バスのようなもので、燃料を使い切ったら終りです。しかも乗車券は結構高いし行き先もよくわからん。そんなものに乗りたいとは思わない。ありがたいことに私は満足に動く両手両足を授かっているので、それでぼちぼちやるまでのことです。自然農法はカネもかからんし。私は日本の農業の将来だとかムラおこしなど全く関心がない。好きなものを好きなように作らせてくれればそれで良い。都会の真ん中で1反の田んぼなんて確保出来ないから田舎を志向したまでであって、田舎暮らしが先にあるわけではない。


 さて、「相異なる解釈に翻弄される」ことがあると申しました。私を含め、私のシェアに応答して下さった皆様その他お会いした皆様ご連絡を下さった皆様のお話を総合すると、かならずしも上のように法は運用されておらず、不当な解釈で行動が制限されていると見受けられますが、その具体例についてお話します。


 「これまで農業者の方々しか借りることができなかった小規模な農地・・・」これは、大阪府が最近始めた「準農家候補者募集制度」の説明にある文句です。農水省の見解とは全く異なります。規模の大小に関わらず、きちんと利用出来るのであれば、誰でも農地を借りることが出来る。しかし、私は農業を始めたいと思ったとき、10年以上前のことですが、当時、農業委員会なんて知らず、農家の知り合いもなく、ましてや農水省に問い合わせるなんて思いもよらなかったので、インターネットで調べたり、飛び込みで農家に話を聞きに行ったり、農協で訊いたりした話を総合判断せざるを得なかった。そこで言われたことは、「農家でなければ農地を使うことは出来ない」ということであり、それはこの農水省からの返事を頂くまで、どこで誰に訊いても同じ答えであった。


 そして話は続く。本来使うことは出来ないのだが、特別俺が取り計らってやるから・・・なんだかどこかの国のポリみたいなもんで・・・または、こういう制度があるからそれを利用するのであれば・・・というかたちで、なんとかして私を給油口のない乗合バスに乗せようとする。例えば大阪府の件の制度、これについて詳しく話を訊きに行ってわかったことだが、たしかに下限面積以下の小口で合法的に農地を借りることが出来る、しかしバス代として農産物を加工せずに年間結構な金額まで出荷することが求められる。それを達成するためには、農薬や化学肥料の使用は前提条件とならざるを得ない。もちろん制度としてはそれらを使えとは言ってない。しかし、使わなければ到底達成出来ないようなハードルの高さが設定されてある。まあブラック企業と同じ論理ですな。日本の農業全体がブラックだから仕方ないのでしょうが・・・しかも、条件の良い圃場は農家が手放さないから、出てくる物件は日照や水はけなど条件の悪い圃場が多いのが実態である。つまり、この制度は管理に手の回らない農家を助け、あわよくばその濡れ手で専業農家を増やそうという虫のいい施策です。その本音を先に言ってもらわねば、入口の入りやすさだけを強調されても馬の鼻にニンジンである。残念ながら私という馬は、鼻先にニンジンぶら下げられたくらいで興奮するほどお人よしではない。


 農薬と化学肥料に言及したので、私が農水省に要望した第一項目、すなわち「第一種農地において、肥育管理を農地利用の条件から外してほしい」という要望に触れておきましょう。「肥育管理」は畜産用語で、私たちの場合、正しくは「肥培管理」という言葉を使うらしいのですが、この肥培管理は必ずしも農薬や化学肥料を使うことを意味せず、捨て作りや粗放な栽培を行おうとするものでさえなければ良いということです。つまり耕作放棄状態になる事を防止するという法の主旨があって、一定の考え方に基づく「農法」を実践している限り、慣行農法と差があるからといってそれを排除することはあり得ない。


 しかし実際には「効率的」の意味をはき違え、雑草一本生えていないキレイな田畑を以て良しとし、それと同じでなければならないという暗黙の圧力がムラ社会の常識になってしまい、それを農協が出荷金額という考え方でフォロウしている実態がある。しかし、なんのために作物を作るのかといえば、喰うためであって売るためではない。だから、たとえ規模は自給レベルでも、作物をいかに育てていかに喰うかという考えを、実践として共有することには、自給レベルを越える普遍性がある。しかも、きちんとやれば、男一人一年間で5人分くらいの食を賄えるのである。これを実践して行く人を育てれば、育てた分だけ日本の食生活は安全になる。これを第六次産業といって、農水省も力を入れて取り組んでいるところであるので、むしろ奨励されるべきことである。ゴミステーションが隣にあるからどうしても掃除してしまうねんけどね、ゴミを見たら食生活が見えてしまいます。農家は、農産物を生産することには熱心だが、利用することはもひとつですな。そこから変わらなあかんでしょ。


 以上を以て、私の発した三つの要望の二つ目以下は既に解決しております。すなわち「個人の自給的な農業のあり方」は排除されていないし、農地の利用に農家登録は不要であるから問題になりません。同時に、過去に私は全国の同じ悩みや経験を持つ人たちと情報交換する中で得た「解釈」についても、上の見解から全てナンセンスであることがわかります。ただ、上に言及していないことで、気をつけるべきことが2つあります。


 ひとつは、農家家屋が「農振法」適用地域内にある場合、その家屋を農業以外の目的に使うのであれば排除されることがあります。しかし居住目的であれば借地借家法が適用されるので排除の対象にはなりません。実際にあった話ですが、風景に魅せられてある農村の古民家を購入した写真家が、物件を引き渡された後、上下水道の配管を外されたというのです。彼は住居兼アトリエとしてその家を使い、就農する意図はありませんでしたが、そこは「農振法」適用地域内にあるから、農業に携わらないのであれば上下水道は使わせない、必要なら適用地域外から引き込めと求められました。しかしそれにはとてつもない費用がかかるので、彼はやむなく買ったばかりの家を手放しました。後日、外した配管の復元費用を請求されたということです。上下水道は居住自治体の行政サービスであって、転入手続をし市民税を負担するのであれば、職業の分け隔てなく受けることが出来ます。「農振法」を根拠にこれを取り外すことの方が違法です。しかし実際にそういうことが起った。その背景にはその村の成り立ちやその後の経緯、すなわち隣接する自治体と合併して市になり、村民の感覚も含めたインフラ整備が追いついていないことなどが考えられますが、いずれにせよ正しい法律判断が出来なかったことによって莫大な損失を被ることになったという事例です。


 もうひとつは農家登録の件です。全くもって不明確な制度ですが、私たちにとって重要なのは、まず農家登録と利用権の設定は全く別であって、利用権の設定さえ出来れば、基本的に農地を自由に使って良いという認識を持つことです。農家登録は必ずしも必要ではない。さらに、これは上に言及しなかったことですが、ひとつの農家家屋に複数の農家登録が出来ないというのは、全くの誤解であるということです。しかしこの誤解は広くまかり通っており、これが新規に就農したい人を、「親方農家のお手伝い」という肩身の狭い状態に追い込んでいます。なにごとも、自分で観察して判断し、やってみて失敗し、試行錯誤を自分で繰り返さなければ、技術は決して身に付きません。先ずは利用の自由を確保し、何年も積み重ねることで理解を得、自由にさせた方が地主にとっても得策だと理解してもらうことが大切です。だからそうなることを目指しましょう。


 これで、農民・農家・農地・農村というものがどういうものか、だいたいわかっていただけたかと思います。もちろん、以上のことが確かに不当であるかどうかは個別事情について照会しなければわからない、というのが農水省の担当者の考えですので確定は出来ませんが、法の正しい解釈としては以上のようなものであるということです。しかし私は農業委員会に、行政指導は三回重なると行政処分となり、不服を申し立てれば裁判になると言われたのであり、行政指導の根拠は複数の法律の解釈による総合判断であると言われたのです。これらは単なる脅しであってなんの根拠もありません。私たちはこれに屈してはなりませんが、同時に怒りは抑えなければなりません。いままでは何をどのように批判されているのかがわからず、対抗する根拠すら見えなかったわけですが、これからは不当な扱いを感じたとき、上の見解を根拠に対抗出来ます。むしろ、私たちは彼らがなぜそうまでして保身に走るのかということを、ある程度理解する必要があります。


 農地には国が税金を使って整備してきた歴史があり、農村にはそれを共同で管理してきた歴史があるので、それに最大限敬意を払う必要がある。彼らはそれを守ろうとして神経質になっている。神経質になり過ぎて誤解や偏見がまかり通ることがある。私たちはそれと対峙することになるが、あくまで他人の農地や農家を使わせてもらい、自分とは別の歴史を歩んできた共同体に入るわけなので、地主・自治会・水利組合など、その集落が歴史的に必要としてきた組織には敬意を払い、理解を得て行くことは全てに優先するということを肝に銘じるべきである。私たちは新参者であるので、意見の表明は極く慎重に段階的に、直接的な行動ではなく、忍耐も必要になる。もちろん過激な行動はいけない。破壊活動はもってのほか。地域に溶け込み、しかし流されず、正しい認識を持って、もし不当な要求があれば毅然とした態度で理路整然と説得し、私たちが新規に農業に関心を持って農村に住み農地を利用して安全な食糧を頂きたいと思う気持を理解してもらう必要がある。違法な営農状態に怯え、甘んじている人たちは、同じ認識と信念を持って、堂々と農業委員会へ申請に行きましょう。彼らの話を聞きましょう、私たちの考えを伝えましょう。それが度重なって行くことにより、だんだん新規就農者を受け容れる本当の下地が出来てくるのではないかと期待しています。私が身元を明かさず、特別待遇を求めず、正しい認識を得たいと思ったのは、もし農水省から県を通じて農業委員会に話が行った場合、彼らが態度を硬化させることは明白だからです。そうなってはますます互いの理解が遠のく。しかし正しい認識の許に行動する人たちが増えれば、徐々に相互理解が進み、それを積み重ねて行けば、それは必ず日本の将来を救う。


 

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2014年02月07日

20140206 農地の利用権設定

 農地の利用権設定を地主が拒否する理由について、何件か質問が寄せられましたので、少し説明しておきたいと思います。
 たとえば10反の農地があって、5人に1反ずつ小作に出したとします。その後、国の政策が変わって20%減反せよということになると、全体として2反を減反しなければならないが、それを小作人に対してひとり0.2反ずつというのは割り切れないので、結局地主が全て被ることになり、3反しか作れなくなる。つまり20%の減反は、地主にとっては40%の減反になるのです。
 そのかわり、たとえば20反の農地があって、10反やりますわと言えば、割り切れるので問題ない。だから小口の利用権設定は嫌われる。
 つまり、10反 (1丁) 以上、せめて5反の農地でやり取りしないと、利用権設定という話になりにくい。さきの大阪府の取り組みの意義は、これまでの全ての新規就農支援施策が、既存農家の利益をどう守りつつ新規参入を受け容れるかに主眼が置かれていたのに対し、これから取り組む意欲のある人に初めて目を向けたことです。1反や2反で利用権設定ができるなら、こんなありがたい話はない。これができないから、手づくりでやろうとする人たちは、みんな地主にぺこぺこ頭を下げて、みつからないようにこっそりと雲行きを見ながらびくびくやらなければならない。「準農家」だろうが「偏農家」だろうが身分なんてどうでも良い、堂々と作品を世に問えればそれで良い。偽装も偽作も俺には関係ない。

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2014年02月06日

20140206 善は急げ

早速以下のような文面を、大阪府の担当部局へ送ってみました。これも字数制限がありますので、かなり端折ってます。

「準農家候補者を募集します」の詳細について質問があります。持続可能な農業を考える上で、大変素晴らしい制度だと思います。多くの人に活用されて、多様な農業が開花することを望みます。私は7年前に農的暮らしを目指して神戸市北区に移住し、2反の田畑を借りて自給的生活をしておりますが、事情があって利用権の設定や農家登録が出来ないまま、農家である地主のお手伝いという名目で耕作をして参りました。しかし、おそらく誰かが農業委員会に通報したらしく、2年連続で農地の不適正な利用をやめるようにとの行政指導を受け、やむなく移住を検討しております。「安全な食を得るために農薬や化学肥料を使っていないのですが、これは慣行農法である地主の手伝いとはいえない、「自給的生活を始めた私のところへ友達が来るのですが、一緒に田畑に入ることは農地のまた貸しにあたる、「借りている農地は第一種農地ですが、そこで自給的生活をすることは、国の食糧生産手段の私物化にあたる、などというのが主な理由です。そこで質問ですが、「大阪府内ならどこでも良いのですが、登録して農地が確定してから空家を探して良いか、「事業計画にある農産物販売目標金額は、純粋な出荷金額なのか、収穫物を加工したり調理したり様々に利用して得られる収入を合算して良いのか、「栽培品目や農法について制限を受けないか、「契約は無期限に延長出来るか、以上4点についてご回答いただければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。

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20140206 灯台もと暗し

準農家候補者支援事業・・・こんなこと大阪府がやってるんや・・・

http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/20486/00000000/25youkou.pdf

これ、私が言うてること全部解決してるやん・・・あとは栽培品目や農法について制限を受けないことと、事業計画の中で農産物の加工販売分を算入して良いかということと、契約を無期限に更新出来るかどうかだけ確認出来れば、乗る価値ある。教えてくれた人、ありがとうございます。それにしても全国で初めての取り組みというから、やっぱりこれは府が取り組むほどに難しい問題やったんやな。個人では歯が立たんわ。未だ弁護士や法律相談、農水省からも返事ないしね・・・
とりあえず登録だけしといて、ダメモトで待っといて、その間はおとなしいにしといて、決まったらその農地の近所に空家が出るかどうか・・・それまでの間、移住資金を貯めるために仕事に就いてもええし・・・仕事決まったら春からここの農地は何も栽培せずに草刈だけしといたら農業委員会も文句ないやろ。やってなかいから苦情もないわな。そうならざるを得んよいまの仕組みでは・・・兵庫県もこれせえへんかな・・・
posted by jakiswede at 19:39| Comment(0) | farminhos | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月05日

20140205 補足説明その2

 皆様より様々なご提案、アドバイス、励ましのお言葉を頂き、心より感謝いたしております。先のシェアは農林水産省への問い合わせで、フォーム入力に字数制限がありましたので、要約して書かせていただいたものですが、お寄せ頂いた疑問に答えるには、もう少し補足説明が必要と思われますので、加筆させていただきます。

 私が現住所に移ったのは2007年のことで、その5年前にここに住まわれていた地主のおばあさんが亡くなり、空家になっておりました。私は当時西宮市の都市部に住んでいて、主に食品業界で営業をしておりました。2002年頃に地主と知りあい、通いで農地3畝程を借りて野菜作りを始めましたが、やがて心安くなって、空家の管理に手が回らない地主と、田畑を耕作して自給的な生活をしたかった私の思いが通じて、この屋敷への移住が実現しました。

 私は正式な賃貸契約書を用意しましたが、地主の事情で書面での契約は出来ませんでした。それは、この家は地主家の本家にあたり、親族は売却にも賃貸にも反対、しかし管理は筆頭者である地主に迫ってくるという事情で、それを打開するために「住み込みの管理人」を置くという形を執ったからです。私は当時、田畑を貸してもらえるなら身分などどうでも良かったし、それまでにも何件か農家を貸してもらえる話があったのですが、どれも話を詰めていく段階で無理難題や難色が示されたりした経験があったので、この話に乗りました。今から考えれば迂闊だったと思いますが、当時としては農的生活を始めるにはそうするより仕方がなかった。

 数年貸農園に通って、それを耕作出来たからとはいえ、地主にとって、私がどれほど農作業出来るか、定着出来るかは未知数だったと思います。都市から農村に憧れを持って通って来たり移住してくる人たちを何人も見ましたが、そのほとんどは結果的に途中で投げ出して去っていきましたので、地主の気持は理解出来ます。だから手始めとして、彼は自分の農作業や少なくとも農地の管理を手伝ってほしいと期待したのでしょう。しかし、私は自給的生活に基礎を置いて、そこから持続的な生活のあり方をこの農地で考えたいと思っていたので、自分の好きなものを、自分なりのやり方で試行錯誤したいと思っていた。もちろん、屋敷や農地の管理はする前提の上でのことです。

 初めは、地主と同じような作り方をしていたが、だんだん独自のやり方を身に付けていった。農薬は当初から使わなかったが、牛糞などの有機肥料は使っていたし、除草は手作業でまめにやったし、土も良く耕した。しかし、やがてこのやり方に疑問を持つようになり、まず肥料を施すのを止め、次に除草を最低限とし、最後には耕すことも止めた。なぜなら、肥料を施した方が良いと考えるのは、自分の判断の方が自然の摂理よりも勝っていると考えることであり、除草を加減したのは、草があるおかげで土は乾燥せず、土を舞台として様々な生命の連関が見られ、その方が良いと思ったからであり、耕すことを止めたのは、こぼれ種に蒔き時を教えてもらうチャンスを失うからで、これらの総合体を「自然農法」ということは、後から知った。

 こうしている間に、私が農的生活を始めたことを伝え知った友人たちや、日々の作業を綴ったブログを見た人たちが集まってくるようになり、自然発生的にグループが出来た。私はこれを「farminhos (ファルミーニョス=小さな農夫たち??) 」と名付けて、決まった連絡方法をとることにした。リスト・メンバーの数は、最も多いときで百人近くにもなり、私の田畑での作業だけでなく、地主や友人の農家を手伝ったり、近隣農家の田植えや稲刈りを、事実上無償で請け負う形になったこともある。農家は金を払うと言ってくれたが、みんなボランティアで喜んで来てくれたのだから、交通費と昼食だけにしてもらった。この活動は、懇意にしてくれた近隣農家数軒に対し、3年間続けた。活動は、自治会の会報や地域の新聞に、新しい草の根の取り組みとして掲載された。私は、大阪からほど近いこの静かな農村が、このようにして後継者不足を解消出来て、それが食の安全に寄与することになれば、そんなに良いことはないと思った。こうして一件ずつ賛同者を増やしていきたいという思いで、仲間とも話しあったし、仲良くしてくれている近隣農家の人たちとも話し合っていた。「おかげで今年は農協にカネ払わんで済んだわ」と言われたが、「ウチも頼む」と言われたのを、段取りが確約出来ないので断ったこともある。

 しかし、グループ活動の維持は簡単ではなかった。鎌や鍬を持ったこともないくせに農法について対立が起ったりした。私はグループでの農地利用のあり方を考えざるを得なくなった。共同作業にすると分け前でもめる。自由参加にすると収穫時にしか来ない。貸農園にすると手入れしない人が出る。体験農園にすると自由がなくなる。こうした模索が本格化し試行錯誤が進み、farminhosとして拡張を望みはじめた頃から、地主の顔色が悪くなった。私の頭越しに直接メンバーに強い調子で言葉が投げ掛けられたりした。やがてそれは、彼がここでのリーダー・シップを侵されると感じはじめたことの現れではないかと気がついた。私はもちろんそんなつもりはない。地主の元に返されてくる農地の作り手を養成することは、直接彼の利益になるはずだし、そのための相談も怠りなく大筋では合意出来ていたはずだ。しかし、確かに我が物顔で母屋を使い、彼の活動とは別個に盛り上がっている状態は、彼にとって自分の屋敷にいづらくなることには違いなかった。結果的に、私はfarminhosを活動休止にし、現在は一人で出来ることだけをやる規模に縮小している。

 一方地主も、持て余す農地の管理をするために、地元の有志や学校と連携して、農作業や野外活動を体験するNPO法人を運営している。ただ、その本拠はこの屋敷ではなく、都市計画区域内の彼の自宅である。野菜作りでは、畑の脇に肥料を山のように積み上げて、野菜を作るにはこれだけの養分が必要だと説き、除草・整地・畝立を美しく仕上げ、畑のあるべき姿を教えている。しかしその横で、私は肥料も与えず、除草もそこそこ、耕すことすらしないで、友達と畑ごっこをして遊んでいる。作物が採れなかった当初はそれで良かったのだが、やがて自然の循環が回りはじめると着実に収量が上がり、やがて地主の田畑を凌駕する程になった。今では私には農夫のプライドというものがよくわかる。私は自分なりのやり方で、全てを自分で判断して穀物や野菜を栽培し、それを加工して貯蔵し、着実に農的生活を実現していく、そしてそこに人が集まってくる・・・このことが、彼のプライドをいたく傷つけているのではないかと想像する。しかし後戻りは出来ない。

 そのかわりと言ってはなんだが、共有部分の手入れや交渉は、彼の分も私が引き受けている。自分のところだけでなく、地主の田畑の周囲も、殆ど全て私が草刈りしているし、地主に代わって隣保組合・自治会・水利組合の用事も全て引き受けている。特に水利関係は、私も水を使わせてもらっているし、地区は高齢者が殆どであることから、台風や大雨の後には、水路の点検や掃除を、当番でなくても自発的にやっている。これは当然のことと思っているが、あるとき組合の人から「君にないのは権利だけやなあ」と言われた。話を良く聞いてみると、私は組合員が負うべき義務以上のことをやっているが、農家登録がないので組合員になれないということだった。そのとき初めて農家と非農家というものがあると知った。

 農業委員会から行政指導されたと書いたが、詳しく言うと、2012年の田植えの直前、農会長を名乗る人が来て地主に伝言を頼まれたのである。地主は普段はここに居ないからだ。内容は「無許可で農地を使っている実態を改善するように」ということで、農会長はそれだけを言い残して帰っていった。つまり彼は、私が当事者であることを知らない。当時、地主と私の関係は非常に険悪な状態だったので、この件は直接伝えず、自分で調べて「無許可で農地を使っている実態を改善する」には、私が農家になる以外道がないことを理解した。そこで、彼の機嫌の良いときを見計らって、農家になるためにはどうしたら良いかという一般論を訊く形で、彼に農地の利用権の設定について打診してみた。すると、だいたいの法的要因について説明してくれた後、法律上、私は彼の手伝いという立場になっていることがわかった。私が農家になろうと思えば、彼の農地を継続的に利用することの証明がいる。しかしそれを渡してしまえば、その分の国からの保証金がもらえなくなるので不利になるという話であった。だから利用権の設定は出来ないのだと。しかし調べてわかったことは、それは当時、年間1万いくらかのことなので、その分を補填するからと申し出たが、今度は別の理由をつけて断られた。要するに嫌なのである。関係をこじらせたくないので、それ以上は追求しなかった。私は自治会長に相談して、取りあえず事情を農会長経由で農業委員会に伝えてもらうことにした。だから、その時点でそれが行政指導であったかどうかは不明である。

 その年の冬、地主に重篤な病気がある事がわかって、とても農作業を続けられないというので相談を受けたとき、私一人で彼の農地を切り盛りする事などとても不可能だから、友人たちを集めて先ずは3反、うまくいけば1丁程度をなんとか出来るよう努力しよう、ただし、一切を私に任せてくださるのならば・・・と申し上げた。その際に返ってきた返事に私は耳を疑った。「他を受け容れず、自分たちのゲレンデにされるくらいなら、草ぼうぼうになった方がマシ」・・・しかし後継者のいない近隣農家から、庄屋である彼の許へは、前年の秋から続々と農地が返されてきた。それを後継者のある別の農家に作ってもらうように頼みに行ったり、彼のNPOで使う農地を拡張したりして凌いだ。もちろんその作業も手伝った。もめている間に草ぼうぼうになるからだ。

 翌2013年の田植え直前、別の農会長を名乗る人が来て、地主に対して同じ主旨の伝言を残していった。「農会長」は輪番制らしい。農繁期に入って忙しかったが、仕方なく私は農業委員会へ出向いて、事実を確認しようとした。しかし農業委員会が言うには、私には農家登録がないのでお答え出来ないということだ。非農民は行政指導の対象にならない、行政指導の対象者は地主であって、本人からの問い合わせがあれば、本人にはお答え出来る、とのことだった。そこで一般論として相談に乗ってもらおうと、農業関連法規が何をどのように規定しているのかを、私がしてきたことややろうとしていることに則して訊いてみたのだが、どうにも話がかみ合わない。例えば、安全な食を求めて移住した私のところへ友人たちが農作業を体験しにやって来るというと、それはまずいと言う。ではどこがどう違法なのかと訊いているのに、隣近所の田畑の畔に車を止めたら苦情が出るとか、夜中まで騒いだことはないかとか、無関係な話にばかりすり替えて、何度も問い質して漸く次の言質を得た。農民でない私が農地を触る場合、農民である地主の手伝いという立場でなら黙認出来るが、地主が現場にいない状態で農民でない私とその友人たちとが勝手に農地を触っているとすれば違法である、なぜなら農地のまた貸しにあたるからである、ということだ。安全な食を求めて実体験を通じて試行錯誤することが、なぜ農地のまた貸しにあたるのか、そうしなければ農民でない者が安全な食について知り得ないではないか、と問うたが、そういう話は貸農園でやってくれとばかりにパンフレットをくれたのだ。では一反の田んぼを貸してくれる貸農園があるのかと問うと、ご自分でお探し下さいという。あるはずがないのだ。貸農園などには別の法律があって、広さや料金について細かい規制がある。一反もの田んぼを貸農園として一括で解放すると、近隣農家と利害が対立しかねないので許可されるわけがないし、できたとしても賃貸料が高額になり過ぎる。わかっててこういうことを言うのだ。ひととおり辛酸なめて舌まで切っとんやこっちは・・・早よ全部吐かんかいやコラ!! 長時間かかったが、そこで農業委員会の一般的見解として確認出来たことは、「農民」でない者が、「農家」に居住すること、「農地」を生産手段として使用すること、「農地」をまた貸しすること、「農地」から得た収穫を利用すること、「農地」の維持以外の行動をとることなどは、全て違法行為であるということだ。そういうことがあれば、借り主ではなく、貸している地主に対して行政指導が行われると。私は重ねて問うた。では、その根拠となる法律の条文を示せと、答えは、これは法律の解釈であるので総合判断であると。では地主に対して文書で通達せよと申し上げたが、本人からの要求がなければ出来ないと・・・。

 先に「私は正式な賃貸契約書を用意したが、地主の事情で書面での契約は出来なかった」と書いたが、真実は農家登録の問題があったからだと思う。制度では、農家登録というものは住民票の所在地で登録され、代々世襲されていくものである。この屋敷は地主家の本家であるので、農家登録がある。私は本格的に農業を始めようとしていた。いずれ農家になりたいと言い出すだろうが、その時期は本当に出来るかどうかを見極めてからで良い。長期的展望ではない、その頃には風向きが変わっているかも知れないから。農家はそういう考え方をすることが多い。だから、あらかじめ農家登録に言及することは避けて、親族の意向ということにしておいたのではないか。農家登録は、たとえ空家になっていても登録自体は残り、同じ住所地で別の家系の者が農家登録することは出来ない。これは農業委員会で確認したことである。とすれば、耕作放棄地や空き農家はこれからどんどん増えるのに、新たに農家登録出来る空家はほとんどなくなり、新規に就農したくてもますます困難な事になる。

 どれだけの法律が、農業や農民や非農民を規定しているのか、私にはわからない。だいたい農業委員会という組織が先ずわからんし、農協・農会・農事組合・・・いろいろ団体があって更にわからん。それに行政指導というものがわからんし、これを守らなかったらどうなるかもわからん。本当に行政指導3回で行政処分なのか、そもそも法的根拠が全くわからん。日本は法治国家であるので、法を犯せば罰せられるであろう。そして、いくつかの法律を総合的に判断すれば上のような解釈が成り立つというのであれば、私のやっていることは違法行為になりうる。しかし、私のやろうとしていることは全く当然の正当なことであり、犯罪などではない。しかも、私は法律を守りたいから、守り方を教えてくれと頼みに行ったのだ。それに対する答えが上のようであっては、守りたくても守る術が無く、守っているつもりでも、いつどのような解釈で罰せられるかわからない。私は上のような解釈は詭弁だと思う。これがまかり通るというのであれば、法律など為政者の都合の良いように、どうにでも変えられるであろう。改正なんて面倒な手続きもいらない。もしそうであるというのなら、私の行動を違法とした解釈について、それを確定し、ひとつひとつ突き崩していく以外に方法はない。だから私は真実を知りたい。その上で対策を考える。さらには、日本の農業の持続的な生き延び方について、真剣に提案したいと思っている。

 もちろん、こうなってしまったことの直接の原因は、だいたい察しがつく。それはいくつかの要因が重なっている。ひとつは、キレイな農地を以て良しとし、雑草のある農地を嫌う人がどこかに居て、その人が通報した。または、たった数件とはいえ、farminhosの援農活動に仕事を奪われた農協が通報した。あるいは、私のところに都会から人が集まってきたり、楽しそうにいろんなことをやっている実態を悪く思う人が通報した。なぜなら、農業委員会でこうも言われたからだ。「米や野菜を作って、小麦を栽培してパンも焼いて、ハーブやスパイスを使った料理まで作って、いろんなことを実現出来てるじゃないですか、贅沢ですよ。ほとんどの農家はね、農薬に目をやられて化学肥料に手があれて、機械のローンに苦しんでるんですよ、それでも喰えないから働きに出て休みの日に農作業して、その横で楽しげにされたらどう思いますかねえ。」これが行政機関の言うことか ?? 日本の農業をそんな風にしたのはお前らではないか。それに、私は自分の欲得でこれをやっているのではない。持続可能な生活様式を提案しているのだ。農業委員会に何を訊いても無駄である。そのような目でものを見ていったら全てに疑いの目を向けなければならなくなる。farminhosに参加して意見の対立から去っていった人たちや、地主との軋轢・・・それを個人的な個別事情と捉えるのではなく、そこに農村・農家・農民という精神的風土が滲みだしているから、私はシェアしたのだ。それが結局自分の首を絞めていることに気付かないばかりか、それを農家の既得権益と履き違えて守ろうとする。明日のために何が出来るかを考える姿勢はなく、明日を考える者の素朴な疑問を煙に巻く。これが農村に蔓延しているからシェアしたのだ。これが行政機関の言うことか ?? もちろん私にはわかってる。この屋敷に住んでいて、この圃場を使っている人間を知っているのは、極く限られた人たちだけだから。可能な対策はここを去ることだということもわかってる。しかし、それでは何も解決しない。次の人がまた同じ目に合う。だから問題を突き詰め、結局のところ農水省に問い合わせた3点に絞り込んだというわけだ。すなわち・・・

 

1. 第一種農地において、肥育管理を農地利用の条件から外してほしい。

   この考えが農法の多様性を排除する。多様性のない種は滅亡する。これは科学が証明している。


2. 効率的で集約的な農地利用を推進する余り、個人の自給的な農業のあり方を排除しないでほしい。

   化石燃料は枯渇する。人力で出来る農業は従事者の約5倍の食が賄えるが、熟練には年数がかかる。

 

3. 農家登録の必要条件を緩和してほしい。

   農業を放棄した農家が資格を占有し、農業を志す無資格者が入れない矛盾を解決すべきである。


 農水省がまともな組織であれば、私の言っている意味がわかるはずである。農業委員会には上から行政指導してもらわなわからんやろ。気遣ってくれた皆様、ありがとうございます。だいたいこんなわけです。

posted by jakiswede at 23:50| Comment(0) | farminhos | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月29日

20140129 補足説明

 いくつか説明したいと思います。


 第一種農地というのは、日本の田園地帯の平野部で一般的に見られる、区画整理され圃場整備された田畑のことで、これは、国が国の食料生産手段として、国民の税金を使い、灌漑設備や道路などを整備したものです。概ね第二次世界大戦後の農地解放のあとで整備が進み、それまでの地主の農地が換地され統合されてきた歴史があります。農地は、地主の私有財産でありながら、国の食料生産に供する目的があるので、様々な優遇措置が講じられている代わりに、その使用については厳しい制限があります。


 肥育管理というのは、要するに農薬や化学肥料を、定められた量と方法によって正しく使用して、大型機械を使って効率的に農地を管理して生産性を上げようとする考え方です。それぞれの作物に必要な養分を究明して肥料として土に施せば、その作物は吸収しやすい肥料から養分を摂取するようになり、どんな土でも一律に作物を生産出来るようになるので、生産性が上がります。法律上、第一種農地は肥育管理しなければならないとされています。この考え方は第二次世界大戦後に普及し、慣行農法という名で呼ばれていますが、人類の農業一千年の歴史のうちの、せいぜい70年程度のことをさしています。


 不耕起栽培というのは自然農法の基本的な考え方で、農薬や化学肥料を使わないのはもちろんのこと、除草も最小限とし、できる限り土をあるがままに任せて動かさない考え方のことです。肥育管理を続けていくと、土には常に外から土中に養分が過剰に供給される状態になるので、有機物を分解してそれらの養分を作り出す微生物の活動の余地がなくなっていきます。その結果、鍬も歯が立たないコンクリートのような土になり、耕し続けなければ肥料を鋤き込むことが出来ず、施肥するために耕耘を繰り返し、土をスポンジのような状態にしなければ栽培が出来なくなって行きます。肥育管理をやめると、反対に土の上に有機物の残骸が堆積してゆき、徐々に微生物が宿ってこれを分解しはじめます。不耕起栽培は、そこに養分を求めて作物を育てようとする考え方の事ですので、生産性が一旦落ちますが、徐々に土があるべきバランスを自分で取り戻していきます。上の解釈を当て嵌めれば、一般的な農地で不耕起栽培をすることは、農地の不適切な利用方法であるということになります。


 農家登録というのは一種の資格のようなもので、基本的には個人が取得するものなのですが、登録は世襲されていきます。また、資格と違って住民登録の住所で取得するのですが、その住所、すなわち例えば借りて住んだ空き農家に、その家主の家系の農家登録があると、重複して農家登録は出来ません。かつては日本人はほとんど全て農家であったはずなので、農地のあるところは全て農家があり、たとえ空き農家でも、その家系の親族の農家登録があるのが普通です。つまり、農家登録のない都市住民が、いくら農業をしたいと思っても、合法的に農家登録をして活動することは、非常に狭き門といわざるを得ません。農家登録がないと、せっかく栽培しても、その農産物の一切の利用は非合法となり、発覚すれば行政指導を受けます。

 

 

posted by jakiswede at 01:07| Comment(0) | farminhos | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月28日

20140128 農水省への質問状

 農業を取り巻く制度について、農業委員会にいくら問い合わせても全く要領を得ないので、農水省へ問い合わせてみることにしました。以下の文面を考えましたが、字数制限があったので一部を割愛しました。回答が得られればご報告します。

★.。.:*‥°☆.。.:*‥°★.。.:*‥°☆.。.:*‥°★ 。.:*。、:。.:・'゜☆。.:・'゜*。、:==Э.:・'゜。:・'゜☆。。.:・'゜☆



 はじめまして。匿名で失礼します。53歳独身男性です。都市生活者が農業で生きるための法的要件についてお伺いしたく思います。よろしくお願い申し上げます。相談内容の眼目を簡潔に申し上げると以下の三点になりますが、いささか状況説明が必要と思われますので、眼目を箇条書きにしたあと説明に移りたいと思います。

  1. 第一種農地において、肥育管理を農地利用の条件から外してほしい。
  2. 効率的で集約的な農地利用を推進する余り、個人の自給的な農業のあり方を排除しないでほしい。
  3. 農家登録の必要条件を緩和してほしい。

 私は、10年前から農業を志し、都市部から近郊農家の空き農地を借りて、通いで野菜を作りはじめました。当初面積は2畝でした。その後、地主様と心安くなり、空いていた持ち家を貸していただけることになって7年前に移住し、農地も1反、2反と貸していただけるようになりました。当時は農業関連の法規を全く知らず、「住んでも良い」「使っても良い」と言う地主様のお約束の許に、空き農家に住み、空き農地を耕作して参りました。それが、このほど地区の農業委員会より行政指導を受け、私の志すようなやり方では、ここではやっていけないとされました。このことについての相談です。


 もともと私は都市部で食品業界で生計を立てており、恐らく商品の開発時に使用される添加物や油などが原因で舌癌を患い、舌を部分切除したことが、農業を志すきっかけになりました。従って、私の志すようなやり方と申しましたが、それは自分自身に対して絶対安全な食物を自分で作るということです。当初は私は鍬や鎌の持ち方さえ知らず、地主様や近隣農家の見様見まねでやっておりましたが、化学肥料や農薬は使いたくなかったので苦労しましたがどうにか作物を頂けるようになり、やがて次第に除草のしかたも加減し、現在は耕すことも止めて不耕起栽培に至りました。おかげで草刈機以外の機械は一切使用しなくてよくなりました。現況、私の農地の状態は、近隣農家のように「草一本生えていないキレイな田畑」ではないけれども、自分なりに草や虫と共存した豊かな田畑になっていると思います。私はこの状態を、地力が甦ったとみております。機械や農薬や化学肥料に依存しない土に戻ったと思います。収穫量は少ないのですが、穀物と野菜は完全自給しており、ここへ来てからの7年間は体調も良く、風邪ひとつひきません。都市部よりも生活環境は厳しく、虚弱体質であった過去の私が嘘のようです。余剰農産物や、もともと保存や加工を前提として栽培したものは、家族や友人に個人的に販売して、年収にして50-70万円ほどの収入があり、統計資料によりますと、これは日本の平均的な農家の反当たり農業収入よりも多いそうです。しかしこれでは足りませんので、これにアルバイトを加えて生計を立てております。


 次に私の外的な活動についてですが、私が安全な食を求めて田舎暮らしを始めたことには、私の多くの友人が賛同しており、たびたび私のところを訪れて共に作業したり考えを出しあったりしております。彼らには必ず最寄り駅まで電車で来てもらい、私が送迎しておりますので、近隣からの駐車車両の苦情はありません。近隣農家との人間関係、自治会、隣保組合、水利組合とも良好な関係を保っており、特に台風などがあった後には当番でなくても水路を見回り、平時でも共同作業を欠席したことはなく、高齢の農夫の手伝いも積極的に行っています。現在では自治会長の補佐役も務めています。


 一昨年の田植え前に、農会長と地主を通じて農業委員会から行政指導がありました。その内容は、無許可で農地を使っている実態を改善するようにとのことでした。そこで私は農業関連法規を調べ、私に農家登録がないことが原因と知り、そのための手続きを進めました。しかし地主から「農地の利用権の設定」を拒否され、農家登録の手続きは完了しませんでした。そのシーズンは、いわば「モグリ」の状態で耕作を続けましたが、昨年の田植え前に再び同じ指導がありました。私は市役所に出向いて農業委員会に実情を相談しましたが、結局のところ解決策は見当たりませんでした。農業委員会が言うには、「農民」でない者が、「農家」に居住すること、「農地」を生産手段として使用すること、「農地」をまた貸しすること、「農地」から得た収穫を利用すること、「農地」の維持以外の行動をとることなどは、全て違法行為であるということでした。しかし、具体的な法的根拠や守るべき基準については、何度問い詰めても曖昧に話をぼかされました。家屋と農地を貸して下さっていた地主様も、農業委員会を敵に回せないということで、暗にここからの退去を求めてきています。また、農業委員会いわく、行政指導は三回重なると行政処分となり、不服を申し立てれば裁判になるとのことでした。


 全てがはっきりしないので、各種法律相談にも問い合わせてみましたが、いずれも農業関連は担当外とのことで相談そのものを拒否されました。仕方なく自力で法律を調べ、また全国の同じ悩みや経験を持つ人たちと情報交換する中で、だいたい以下のような根拠と解釈で私は行政指導されたのかなと思うようになりました。すなわち、私の借りている農地は圃場整備の行き届いた「第一種農地」であり、そこを非効率的で非集約的な利用のしかたをしていること、慣行農法で肥育管理された周囲の田畑と状態が異なること、すなわち雑草が多く出荷出来る状態の作物が少ないこと、などを誰かに通報されたことが原因で農業委員会が実態を確認しに来た。その結果、実態は通報の通りであると判断され、さらに農民である地主が直接指導しているのではなく、非農民である私が友人たちとともに農作業している実態があって、それは農地のまた貸しにあたると解釈された。農地から収穫されたものを流通経路に出荷せず、加工したり調理したりして直接私的な収入を上げたことは、国の食料生産手段としての農地の私物化であり、不適正な利用にあたると判断された。農作業や食品加工の詳細について、また農法について情報交換したり広報したりという一連の行動が、一件の農地に対して一件の農家登録しか認めない制度に反して、地主とは別個の行動であると判断された。


 そこで相談の内容なのですが、はたして上のような解釈で法律が運用されるものなのでしょうか ? そうでないとすれば、どのような要件で私は行政指導され、法律を守るには私はどうすれば良いのでしょうか ? 例えば、農薬や化学肥料と機械を使わずに手作りで自給したいと考える私のような生き方をするためにはどうすればよろしいのでしょうか ? 農業への関心が高まっているといいますが、その動機は安全な食を確保したいということに尽きます。ならば、農薬や化学肥料と機械を使う肥育管理というものを農地使用の条件にするのは、実態に即していないとお考えにはなりませんか ? 中学校の社会科の教科書にも、化石燃料の枯渇が現実のものとして紹介されています。効率的で集約的な農地利用というものが、化石燃料の存在を前提としているものならば、それは近い将来行き詰まらざるを得ない。ならば、一人一反程度の自給農民が、その意思さえあれば持続的な農業のあり方について実践したり検証したりする余地を残すべきとはお考えになりませんか ? 現実は、明らかに個人の手作り農家を潰す方向に向かっている。最後に、農家登録の必要条件を緩和してほしい。農家登録がありながら農業に関心のない農民の所有する空き農家や空き農地を、現状農家登録のない農業に意欲的な非農民に開放すべきと考えますが、いかがですか ? 以上、長くなりましたがお答えいただければ幸いです。

 

 

posted by jakiswede at 03:08| Comment(0) | farminhos | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月25日

20140125 谷上マーケット出店

谷上マーケットに出店しました。お越し頂いた皆様、真にありがとうございました。また、私の作りましたものをご購入頂きました皆様にも感謝を申し上げます。
フェイジョアーダ・パン・クッキーは完売でした。ありがとうございます。
お詫びと訂正がございます。パンとクッキーについて、
製造年月日を2014.01.22と打ち込んでしまいましたが、
2014.01.25つまり当日焼き上げたものです。どうぞご安心下さい。
お詫びして訂正させていただきます。
また、農法のあり方、栽培方法、自然農での生き方について、
ざっくばらんに話し合えたことは、私にとって大きな収穫でした。
味噌作りについては、場の雰囲気から判断して中止とさせていただきました。
3月までは、継続して味噌或いは醤油作りのイベントが出来るように準備しておきます。
やるかやらないかについては、主催者様と話し合いながら決めたいと思います。
もしご希望があればお寄せ下さい。
以上、取り急ぎご連絡と御礼まで・・・
posted by jakiswede at 23:49| Comment(0) | farminhos | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする