2020年07月24日

20200724 Patti Smith: Horses



Patti Smith: Horses (CD, Arista, AL 4066, 1975, US)
Gloria: 5:54
In Excelsis Deo
Gloria (Version)
Redondo Beach 3:24
Birdland 9:16
Free Money 3:47
Kimberly 4:26
Break It Up 4:05
Land: 9:36
Horses
Land, Of A Thousand Dances
La Mer(de)
Elegie 2:42
理想の女性・・・いろんなことが立て続けに終わって、また始まる時がある。
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2020年07月23日

20200723 Talking Heads: Naked



Talking Heads: Naked (LP, Sire ‎– 9-25654-1, 1988, US)

Blind 4:58
Mr. Jones 4:18
Totally Nude 4:03
Ruby Dear 3:48
(Nothing But) Flowers 5:14

The Democratic Circus 5:01
The Facts Of Life 6:26
Mommy Daddy You And I 3:58
Big Daddy 4:01
Cool Water 5:08

David Byrne (vo., g.)
Jerry Harrison (g., vo.)
Alex Weir (g., vo.)
Bernie Worrell, Jerry Harrison (key.)
Tina Weymouth (b., vo.)
Chris Frantz (dr.)
... and so many guests

 だいぶ外野が五月蠅いみたいやけど雨ばっかりざあざあざあざあ降りやがるし表は四連休で行き場のないガキどもが待ち構えとるから、こーゆーときこそ好きな音楽を聴き続けながら暮らそう。Talking Headsは全部カッコエエんやが、やはりなんといっても彼らの実質的なラスト・アルバム、パンクからファンクへ、そしていわば脱国境音楽へ・・・当時のロック・ファンはかなりの割合で、この同じ轍を踏んで人生を棒に振ったはずだ。あるものは後先のことを全く考えもせずに両手を上げてわぁぁぁぁっと飛び込んだ。またあるものは知性の裏付けがあるから、わぁぁぁぁっ・・・ではなくて裏に冷静な計算と緻密な構築があった。おれたちにそんなもののあるはずはなかった。しかし、俺たちのほうが早かった !! Karly ChockersのほうがTalkin Headsより2年ばかり早かったんだ嘘じゃない !! あの当時、みんな等しくこのようなことに関心を持ってこのような音を求めて、それがロックだったりパンクだったりブラックだったり、そこから発展してレゲエだったりサルサだったりアフロだったりしたもんだ。だからそれらの音楽にあまり区別はない。もちろんホンモノには敵わないが、面白おかしく演奏できる。それで良いんだ。楽しむためにあるんだから。もちろん我々のように飛び込んだ濁流の坩堝で溺れ死んでしまうのも良いし、Talking Headsのように、クールに知性的に、しかし情熱的に完成されたカッコエエ演奏がこの世に残されることは素晴らしい。でもな、いわせてもらうがKarly Chockersのほうが2年も早かったんだ。しかも後半のギター・ソロ、俺たちならもっとカッコよく演奏してやる嘘じゃない。「そうかお前らもやっぱりこの道来たか」とほくそ笑んだという意味で、人生の天気に自信を持てた一枚。なんの根拠もない自信を俺たちに植え付けてくれた師匠プロフェッサー・ピリピリの12回目の盆に改装オープンが間に合った「ピリピリ公式ホームページ」とともに、音楽に乾杯 !!

http://jakiswede.com/2music/21acts/219pilipili/2190pilipili_fr.html
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2020年07月22日

20200722 Talking Heads: Stop Making Sense



Talking Heads: Stop Making Sense (LP, Sire ‎– 1-25186, 1984, US)

A1 Psycho Killer 4:20
A2 Swamp 3:50
A3 Slippery People 3:35
A4 Burning Down The House 4:10
A5 Girlfriend Is Better 3:32
B1 Once In A Lifetime 4:34
B2 What A Day That Was 5:08
B3 Life During Wartime 4:52
B4 Take Me To The River 5:36

David Byrne (vo., g.)
Jerry Harrison (g., vo.)
Alex Weir (g., vo.)
Bernie Worrell, Jerry Harriso (key.)
Tina Weymouth (b., vo.)
Chris Frantz (dr.)
Steve Scales (perc.)
Backing Vocals – Ednah Holt, Lynn Mabry

Recorded at the Pantages Theatre, Hollywood, December 1983.

 ニューヨーク・パンク・シーンに言及したからにはTalking Headsに触れないわけにはいかず、Talking Headsに言及したからにはこの映画に触れないわけにはいかんでしょう。当時のセンスでですが・・・もう、カッコエエの一言に尽きた。涙が出るくらい・・・突然ぶかぶかのスーツ着て出てくるのにまともに感化されて、ぶかぶかのスーツ着てアタマ刈り上げてぼそぼそ歩いとった。今思い出したら滑稽以外の何者でもないんやが、当時のDCブランドのデザインも極端に大きく作られていて、バブルの頃だったので、何もかも大きく見せたがるのが流行やった。和服で言う「ぞろりと着る」というセンスをさらに突き詰めた感じでした。この映画は1983年のものだが、Talking Headsの結成は1975年で、日本にパンクが紹介されたはじめの頃に、CBGBやMax's Kansas Cityの常連バンドとして入ってきた。このアルバムの頃までは全部持ってるが、どんどん変化する上に、全て良い。異次良いし研ぎ澄まされてるし・・・やっぱりカッコエエ。それに尽きる。
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2020年07月21日

20200721 Television: Marquee Moon



Television: Marquee Moon (LP, Warner Bros./ Elektra, P-10308E, 1977, JP)

A1 See No Evil 3:56
A2 Venus 3:48
A3 Friction 4:43
A4 Marquee Moon 9:58
B1 Elevation 5:08
B2 Guiding Light 5:36
B3 Prove It 5:04
B4 Torn Curtain 7:00

Tom Verlaine (vo.)
Richard Lloyd (g., vo.)
Fred Smith (b., vo.)
Billy Ficca (ds.)

 こんな大事なもん忘れとった。ほぼパンク素通りしたけど、いくつか手許に残ってるんで続けていきます。私の記憶では、当時は「ニュー・ウェイブ」と呼ばれていた。今では「ニューヨーク・パンク」として位置づけされている。1970年代後半、「プログレ」的な音の広がりは、つまるところ電子音の可能性を探究していけば意識改革につながるなどという、漠然とした楽観主義によって完全に行きづまってしまい、まったく皮肉なことに精神の高揚を追い求めたものが、実に経済的な理由、すなわちオイル・ショックの余波をまともに食らって崩壊した。その精神的経済的両面の行きづまりの向こうへ突き抜けようとするかのような先鋭的な演奏表現、つまり、ロックのさらに先鋭化を求めた音楽が「パンク」と呼ばれた。それまでの反動が大きく、演奏スタイルは極めてシンプルであった。特にギターの音色にしのぎを削ったと言えるほど過激なものがあった。当時の日本では、ちょうど「ロック・マガジン」が創刊されて数年後に、それまで数年遅れで日本に入ってきていたロックが、数年分の遅配をまとめて配達したように混乱して入ってきた。「パンク」と書けば売れたのでなんでもパンクだった。本来数年遅れて始まった「ロンドン・パンク」もほぼ同時だったので、当時のアタマからアップ・デートされていない私のようなものには、全て一緒くたに聞こえる。しかし、そのなかでも心に惹かれたのはTom Verlainの声であった。もともと彼と一緒にバンドを始め、Television結成直後に脱退してしまったRichard Hellとの共演を聞きたかったのだが見果てぬ夢。しかし当時の音はシングルでいくつか残されている。改めて聞き直すと、聞くに絶えないほど下手くそだが、やっぱりシーンが始まった頃の勢いというものは、すごい。物の弾みではあるけれど・・・
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2020年07月20日

20200720 DNA: DNA On DNA



DNA: DNA On DNA (CD, comp., No More Records, No.12, 2004, US)

You & You 2:07
Little Ants 2:06
Egomaniac's Kiss 2:11
Lionel 2:08
Not Moving 2:39
Size 2:15
New Fast 1:14
5:30 1:04
Blonde Red Head 1:52
32123 0:54
New New 2:49
Lying On The Sofa Of Life 1:52
Grapefruit 5:00
Taking Kid To School 1:31
Young Teenagers Talk Sex 1:05
Delivering The Good 2:09
Police Chase 1:38
Cop Buys A Donut 1:09
Detached (Early Version) 1:45
Low 1:56
Nearing 2:14
5:30 (Early Version) 1:54
Surrender 3:48
Newest Fastest 1:14
Detached 1:20
Brand New 2:13
Horse 2:47
Forgery 0:59
Action 1:04
Marshall 1:52
A New Low 1:43
Calling To Phone 2:15

Arto Lindsay: Guitar, Vocals
Robin Crutchfield: Keyboards on tracks: 1 to 6, 19 to 23; Vocals on tracks: 5, 21, 23, 25.
Tim Wright: Bass on tracks: 7 to 18, 24 to 32.
Ikue Mori: Drums
Lyrics By – Arto Lindsay (tracks: 1 to 3, 6 to 9, 11, 12, 19, 22, 25 to 31), Ikue Mori (tracks: 32), Robin Crutchfield (tracks: 5, 21, 23)
Written-By – Lindsay, Mori, Crutchfield (tracks: 1 to 6, 19 to 23), Wright (tracks: 7 to 19, 22, 24 to 32)
Producer – Brian Eno (tracks: 3 to 6), DNA (4) (tracks: 7 to 18)

 V.A.: No New York (LP, comp., Antilles, AN-7067, 1978, US)というコンピレーションLPを買ったのがきっかけであった。思い返せば、1970年代はロックの歴史にとって激動の時代だった。特に後半が速い。高校時代は大体3年遅れで情報が入ってきていたが、それも早くなった。おかげでパンクを素通りしてポスト・パンクやオルタナあたりで時代に追いついた。ちょうど大学に通いはじめ、人生初の外へ向けての音楽活動であった"Viola Renea"に加入した頃だ。プログレが終わってパンクには馴染めなくて、King Crimson人脈の延長でBrian Enoにたどりつき、ひとしきり環境音楽に入れあげた後、ほぼ同時に入ってきたLPである。もっとも共鳴したのがB面後半の4曲、アーティストは"DNA"とあった。
 "DNA"は、Arto LindsayとRobin Crutchfieldによって結成されたが、実質的な活動期にIkue Moriを迎えた。このバンドはCrutchfield以外は全くといって良いほど楽器の演奏ができなかったにもかかわらず、強烈な音のせめぎ合いを見せている。それ以降、"DNA"を追いかけてシングルを何枚か手に入れた覚えがある。彼らはポスト・パンクを引き継ぐ形でMaxi's Kansas CityやCBGBで演奏された録音が残っているが、ほとんどはコンピレーションかシングルでのリリースだった。2004年になって、彼らの集大成的な編集CDが発売され、ここにその全容を聴くことができる。しかし、極めて短いフレーズの断片だけで一曲となっているものが多く、これをたくさん聴くのはファンであっても辛いものがある。
 彼らの音楽を言葉で表現したり定義づけたりするのは難しい。しかし、そのつんざくような音の感触や、ランダムに投げかけられる言葉の端々に、制限されるもののない直情的な突発と一瞬で消えゆく美を感じ取ることができる。ニューヨークのポスト・パンクをふくめ、アメリカに産み落とされた音楽を追ったのはこれ限りであったので、次回は海を越えて南米大陸の音楽大国、ブラジルへ渡ることにしよう。
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2020年07月19日

20200719 Astrud Gilberto: Now



Astrud Gilberto: Now (CD, re-issued, P-Vine Records, PVCP-8026, 2004, JP, originally issued as LP, Perception Records, PLP 29, 1972, US)

Zigy Zigy Za (A. Gilberto)
Make Love To Me (E. Deodato)
Baiao (H. Teixeira, L. Gonzaga)
Touching You (D. Jordan, P. Adams)
Gingele (A. Gilberto)
Take It Easy My Brother Charlie (A. Gilberto, D. Jordan)
Where Have You Been? (A. Gilberto)
General Da Banda (J. Alcides, S. De Mello, T. Silva)
Bridges (F. Brant, G. Lees, M. Nascimento)
Daybreak -Walking Out On Yesterday (B. Bingham)

Acoustic Guitar, Arranged By – Eumir Deodato
Backing Vocals – Astrud Gilberto, Eumir Deodato, Maria Helena Toledo, Nick La Sorsa
Bass – Bob Cranshaw, Patrick Adams, Ron Carter
Drums – Billy Cobham Jr., Mickey Rocker
Electric Guitar – Al Gaffa
Keyboards – Mike Longo
Percussion – Airto Moreira

 私が物心ついた頃、実家は大家族であった母方一家とともに暮らしていた。母は6人きょうだいの3番目であって、母と伯母以外は未婚であったので、若き日の4人のおじおばがいた。東京オリンピックが終わり、日本は高度経済成長真っ只中、おじおばの上の方は結婚適齢期、一番下の叔母は高校生だった。家は広く、応接間にステレオ・セットがあった。私はまだ小学校低学年の子供だったが、そこで毎夜遅くまでレコードを聴いて過ごすのがワクワクするほど楽しい時間であった。そこでかけられていたレコードは、ほとんど全てが映画音楽やジャズ、そしてボサ・ノバだった。もちろんBossa Novaはブラジルで生まれた。しかし、当時の朧げな「感じ」としては、映画音楽やジャズと一緒に入ってきたアメリカ音楽だった。当時の社会を圧倒的に支配していた空気、それは要するに泥臭さからの脱却であった。「戦後は終わった」と言われていた。実家のあった場所は、開発中の新興住宅街であった。阪急沿線であり、父はサラリー・マンであり、やっと家庭に電化製品の三種の神器が揃いはじめた頃だ。そろそろカラー・テレビが出回っていたが、うちにはなかった。真空管ラジオがあり、母屋の応接間には、やはり真空管式のステレオ・セットがあった。当時の日本の都会人が羨む新しい生活様式に向かって着々と進みつつあった。しかし目の前の道はまだ土道で、あちこちに農地が残っていた。山に入ると、山で暮らす人もまだいた。そんななかで、とってつけたような清潔な空間で、それを当たり前のように暮らすことが美徳であった。音楽の影響は大きかった。映画は模範となった。その音楽をレコード盤として所有すること、それをいつでも聞くことができるということ、それは稀有な、大変素晴らしいことだった。その中でも、子供心に、ボサノバは、その不思議な響きで私を魅了した。アストラッド・ジルベルトという名前と、「ウィンディー」のジャケットをよく覚えている。
 日本語表記英語発音でアストラッド・ジルベルト、ブラジル発音でアストゥルージ・ジゥベールト、もちろん知らぬ人のないBossa Novaの歌姫。神様ジョアン・ジルベルトの最初のパートナーであり、すぐに離婚するが、同じ姓を名乗り続け現在も活動中。しかし実質的な活動時期は、このアルバムの出た1970年代前半までといって良いだろう。ボサノバの歌姫として名高いにもかかわらず、実際にはそんなに多くのボサノバを歌っていない。むしろ英語に翻訳したボサノバや、ブラジル風でありながら歌詞は英語のポップスが多い。代表作とされるアルバムは評価の固まったものであり、特に思い入れもないが、ボサノバかBossa Novaかという垣根を外れて、歌手として、その声や歌い方が私は非常に好きである。アメリカン・ポップスの入口がカーペンターズであり、ソウル・ミュージックの入口がロバータ・フラックであるように、当時語られていた「ボサノバ」の入口が彼女であったことは疑いない。そんな彼女の最盛期最後の作品は、シンガー・ソングライターとしての面が色濃く出たもので、私はこのアルバムが最も好きである。残念ながら、この後の彼女の音楽活動は、あまり良いとは思えない。しかし、ブラジル音楽へ私を誘ってくれた最初の歌手として、どうしても書き留めて置きたかった。
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2020年07月18日

20200718 Eva Cassidy: Live At Blues Alley



Eva Cassidy: Live At Blues Alley (CD, Didgeridoo Records/ Hot Records, G2-10046, 1998, UK)
Cheek To Cheek (Irving Berlin) 4:03
Stormy Monday (T. Bone Walker) 5:49
Bridge Over Troubled Water (Paul Simon) 5:33
Fine And Mellow (Billie Holliday) 4:03
People Get Ready (Curtis Mayfield) 3:36
Blue Skies (Irving Berlin) 2:37
Tall Trees In Georgia (Buffy St. Marie) 4:05
Fields Of Gold (Sting) 4:57
Autumn Leaves (Jacques Prevert, Johnny Mercer, Joseph Kozma) 4:57
Honeysuckle Rose (Fats Waller) 3:14
Take Me To The River (Al Green, Mabon Lewis Hodges) 3:51
What A Wonderful World (Bob Thiele, George David Weiss) 5:50
*Oh, Had I Golden Thread (Pete Seeger) 4:46
Bass Guitar – Chris Biondo
Drums – Raice McLeod
Electric Guitar – Keith Grimes
Electric Guitar, Acoustic Guitar, Vocals – Eva Cassidy
Piano – Lenny "The Ringer" Williams
*Organ [Hammond Organ] – Hilton Felton
Recorded Live at Blues Alley January 2 and 3, 1996, Georgetown, USA, except * (track 13) recorded at Chris Biondo's Studio
 ギターを持って弾きながら歌うスタイルには、なかなか興味が持てなかった。聞き知ったその多くはフォークでありブルーズで、絶叫調であるのがほとんどだった。無理もない。思いの丈を歌に込める最もシンプルでストレートで一般的な方法だから。しかし、自分と関わりのない人が、顔を引きつらせて絶叫している様は、見ていて辛いものがある。特にまだ音楽の経験の浅い若かった頃、限られた予算で、そのような個人の思いを表現した作品に手を出すより、もっと普遍性を感じるものを優先したし、身の回りのその手の音楽の演奏者たちとは全く気が合わなかった。土地柄、フォークであれブルーズであれ、おっかないオトナ達でシーンは出来上がっていたので、ちょっとでも青いことを言うとぶん殴られそうな空気だった。なぜ好きな音楽について喋っただけで殴られなければならないのか、さっぱりわからなかったので、自然と足は遠のいた。そして、気の合う仲間ができるまでにはかなりの時間を要した。しかしそれは間違ってはいなかった。
 当時仲良くしていただいていた阪急かっぱ横丁にあった洋書の古美術書店のオーナーから勧められて買ったCDがこれである。何も知らずに聞いた。一曲目で失敗したと思った。当時は、ジャズなんて全く受け付けなかったからだ。続くブルーズやフォーク調の曲で切り上げようとしたとき、あることに気がついた。それは、リード・ボーカリストであるEva Cassidyを含め、バッキングを務めるミュージシャンが、極めて慎重に、一つ一つの音を丁寧に奏でていることであった。いまとなっては、そんなことは当然とした上で音楽や演奏を評価するのが当たり前だが、まだ若気の至りの鼻息の方が荒かった。歌唱や伴奏の妙味にまで気が回らなかった。ある意味、そこに気づかせてくれた初めてのライブ・アルバム、そしてきちんと身を入れて聞いた初めてのジャズ・ボーカル作品、もちろん彼女のレパートリーは、上のクレジットにもみられる通り、ブルーズからR&B、フォーク、あるいはそれを基調としたロックにも広がっている。それらをこのようにまとめることの良さに気づかせてくれた初めての歌手と言えるだろう。この時のライブが映像化されていることを知ったのは、この記事を書こうとした時である。あのとき気づいたことが間違いではなかったことが、これを見ていると確認できてよかった。
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2020年06月28日

20200628 An American Prayer



https://www.youtube.com/watch?v=I86Qz5yEpME

Jim Morrison: An American Prayer, music by the Doors (LP, Elektra, 5E-502, 1978, US)

Awake
Awake
Ghost Song
Dawn's Highway / New Born Awakening
To Come Of Age
To Come Of Age
Black Polished Chrome / Latino Chrome
Angels And Sailors / Stoned Immaculate
The Poet's Dreams
The Movie
Curses, Invocations

World On Fire
American Night
Roadhouse Blues
Lament
The Hitchhiker
An American Prayer
An American Prayer
The End
Albinoni: Adagio

 Jim Morrisonが亡くなった後、残されていた彼の詩の朗読の録音に、Doorsがバッキングをつけたもので、ちょうど私が高校を卒業する直前、大学受験にほぼ失敗するのが確実になった状況のもと、焦燥感と虚脱感の板挟みの中で一縷の心の支えになった作品である。アフレコ演奏なので合うはずがないのだが、それが全く奇跡のように、一緒に演奏しているかの様に合っている。もちろん、タイミングが寸分違わずという意味ではない。詩の精神性、彼の声によって具体化されたその世界に、それまで活動を共にしてきたメンバーたちの、彼に対する敬意が、 演奏として見事に合っているのである。その気持ちの集中こそが、この作品を素晴らしいものにしている。心なしか、彼らの演奏も、バック・バンドとして伴奏に徹している音よりも、クリアで生命を感じる。実は、私にとってDoorsで最も好きなアルバムがこれである。さて私はロック・ファンでありながらBluesもSoulもほとんど聞いてこなかった。つまりアメリカのポピュラー音楽の基礎の基礎、共通言語とさえ言える部分を経過していないのである。私はビートルズ世代でもない。ストーンズともちょっと時差がある。クリームは終わってた。ちょっとした空白期間に思春期を迎えたのである。次に現れたのはツェッペリンだった。そこからブリティッシュ・ロックへのめり込み、少ない小遣いのほとんどは、イギリスのプログレからドイツのそれへと、何人かの友人と共同で費やされることになった。そこから先はワールド・ミュージックであったので、実はアメリカのポピュラー音楽の基礎の基礎をいまだに習得していないのである。したがってストックも少ない。書くこともないんで、もうちょいしたら海を渡ることにしよう。
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20200628 Rahsaan Patterson



https://www.youtube.com/watch?v=0fI-BY96IDg

Rahsaan Patterson (CD, MCA Records, MCD 115591997,1997, US)

Stop By 5:55
Spend The Night 4:52
Where You Are 5:09
So Fine 4:32
Stay Awhile 5:09
Come Over 4:49
Can't We Wait A Minute 4:49
Joy 2:52
My Sweetheart 3:56
One More Night 4:06
Don't Wanna Lose It 4:33
Tears Ago 5:02
Ain't No Way 4:10
Soul Free 5:23

 1995年の阪神淡路大震災直後にのめり込んだものに、同じアフリカン・アメリカンの音楽でありながらRapとは対極にあるNew Classic Soulの機種で、今や押しも押されもせぬシンガー・ソングライターのデビュー・アルバム。文句なしに美しく、甘く切なく、センス抜群、上手い !! もう、ここまでやられると、カラダ全部差し出すから好きなようにして・・・て感じ、いらんやろけど・・・
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20200628 Message From The Tribe



https://www.youtube.com/watch?v=TgATZhG1tQg

V.A.: Message From The Tribe (An Anthology Of Tribe Records, 1972-1976 (CD, comp., Box, Universal Sound/ Tribe, US CD 5, 1996, US)

–Phil Ranelin & Tribe Vibes From The Tribe 3:54
–Phil Ranelin & Tribe Sounds From The Village 4:54
–Doug Hammond Moves 4:31
–Tribe Beneficent 7:01
–David Durrah Space 2 0:39
–Tribe Farewell To The Welfare (1 & 2) 3:15
–Marcus Belgrave Space Odyssey 4:30
–Tribe What We Need 3:59
–The Mixed Bag La Margarita 5:17
–Wendell Harrison Tons And Tons Of B.S. 5:03

 アメリカの一大ブラック・ミュージックの中心地Detroitの裏路地に咲いたSpritual Jazzの仇花、Tribe Recordsに残された音源のアンソロジーで、これを聞くと、いかに当時の音楽シーンに活気と多様性があったかを思い知らされる。BluesだとかJazzだとかR&BだとかSoulだとかFunkだとかSambaだとかジャンルなんて、単なる後付けの理屈にらすぎないことがよくわかる。それぞれの持ち味に名前なんてない。自由奔放で意外性に満ちていて、どうしようもなくかっこいい。それに尽きる。
・・・と言われてもなんのこっちゃわからおヤロから追加して書くと、全体としてはJazzではあるものの、4ビートではなく、ラテン的ソウルフルでファンキーな8ビート・スウィングで、即興が大半を占める。トロピカルでサイケデリックだが、ブラジルっぽくはなく、あくまでアメリカ黒人のくろさが濃厚に出ているところが良い。このCDとは別に、のちに8枚シリーズでこのレーベルのアンソロジーが出たくらいなので、隠れた魅力があるのだろう。とにかく良いです・・・やっぱりわからんかこれでは・・・
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