2017年11月26日

20171126 ヤツガシラ

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さあ、今シーズンの農作業も大詰め。一ヶ月早く訪れた本格的寒波のため作業も前倒し、遅れている作業と重複して重荷になる。毎日朝夕稲木を点検する。スズメは稲を引きずり下ろしてついばむ。寒さのため丹波黒大豆の熟成が早まり、刈り取って稲木に架けて乾かす。青いものは今年最後の枝豆として味わう。インゲン類も急速に枯れたので、収穫して柵を撤去する。その跡地にも小麦を捲く。土が凍る前にショウガを救出する。ウコンはまだ白い。熟成が始まる前に冬が来て枯れてしまったからである。真ん中のヤマブキ色の部分に期待する。これらの跡地には玉ねぎを定植する。小麦と玉ねぎのために、来週以降の小春日和と、適度な降雨を期待する。頼まれていた柿取りをする。もうかなり熟んでしまって、めぼしいものは鳥に食べられた後である。それでも200個ほどあって選別する。そこのおばあちゃんに、サトイモやサツマイモの越冬の仕方を教わる。この地では土が凍るので、地中での越冬は凍結することが多く、そうならないまでも虫や獣にやられる。そこでこの地に伝わる方法は、土を少し盛り上げた上に芋を置いて、1m標高くらいの籾殻の山をその上に作り、さらに稲わらの束で覆うというものである。おばあちゃんが持っているのは、ヤツガシラという、盆で仏前に供える、ズイキをとるための里芋の一種である。さあここまでやり切って、残す作業は、ソラマメとエンドウの定植、稲の脱穀と籾摺りとなった。ゴールが見えてきた。夢の農閑期はもうすぐそこだ。

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2017年11月23日

20171122 仁義なき殲滅戦

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さて先日のショーロの会の当日は、予定では稲刈りも終わり、ハザ架けされた稲穂が夕陽に染まるのを眺めながら、ビールでも飲みつつ脱穀を待っているはずだった。一年の労苦を癒すべき、自分に対するご褒美の予定だったのだ。ところが実際には、相次いで来襲した二つの台風と、それに刺激された秋雨前線による一ヶ月近い長雨で農作業が遅れに遅れた上に、近所から柿とりを頼まれたり、農繁期を終えて暇を持て余した近隣農家の嫌がらせに応対しなければならなかったところへ、一ヶ月も早く真冬の寒波が押し寄せて土の作物の救出を優先しなければならなかったり、きわめつけに直前になって洗濯機・ミキサー・掃除機・自動車がほぼ同時に、しかも使ってる最中に故障して、もはや万歳三唱しながらヘラヘラ笑ってる状態だった。いうまでもなく、天上の宴の翌日は泥沼の地獄の始まりであった。次の寒波が来る前にパン用小麦の種まきと、これも遅れに遅れたタマネギの苗の定植を終えなければならぬ。そのためには一刻も早く稲刈りを終わらせなければならないのに翌々日には次のまとまった雨があり、その後もう一段強い寒波が予想されていた。通常の倍のスピードで、まさに地を這いずるようにしながら稲刈りを終え、田んぼを踏み荒らした余勢を駈って麦播きをし、草をかき分けて苗を植え、なんとか急場をしのぐことができた。この哀れな百姓を、高圧線の上から無数のスズメが嘲笑するかのように見下ろしていた。夜のバイトへ向かうために急いで角を曲がったのと、彼らが編隊を組んで稲木めがけて急降下する羽音が鳴り響いたのは、ほぼ同時だった。こうして次なる闘い、スズメとの仁義なき殲滅戦の幕が、無慈悲にも切って落とされたのである。


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2017年11月22日

20171122 Choro Ansonia

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ブラジルに「ショーロ」という音楽がある。成立は19世紀ごろでサンバよりも古い。ヨーロッパのクラシック音楽が基礎になっていて、そこにアフリカ系、インディオ系、アラブ系の音楽要素などが混血してできた、まさにブラジルらしい都市ポピュラー音楽である。これの面白いところは、ジャズにも似た即興的な器楽合奏が中心になっていて、ある程度の形式は踏まれるものの、演奏自体は非常にスポンテニアスなものなので、様々な解釈と実験による変奏が可能なところである。それゆえに、これに興味を持った人なら誰に対しても、探求を極めたい人も直感を重んじる人に対しても、門戸が広く開かれているところが良い。事実、ショーロの楽曲を具に聴いていくと、ルネサンスの宮廷舞曲風のもの、東欧からコーカサス地方の吟遊詩、アラブやイベリア風のもの、またアフリカからカリブ海に渡ったであろういくつかの音楽形態の残滓が色濃く残るものがある。これらが数百年の時を越えて楽譜に刻まれ、しかもそれを金科玉条とするでなく、即興的器楽合奏の底本として、今でも自由に演奏表現を膨らませることができることは実に素晴らしい。おそらく世界中を探しても、こういう遺産を忠実に後世に伝え、なおかつ後世がそれを自由に使えるような音楽形式というものは、なかなかないのではないか。さらにショーロは多くの場合、円卓を囲んで飲食を共にしながら気の向くままに演奏されたのである。ここに縁あって先日、京都祇園の小さなレストランを借り切って、解禁されたばかりのボージョレ・ヌーヴォーと、シェフ自慢の手料理をいただきつつ、昼過ぎから日の暮れるまで、ショーロの名曲という名曲をほぼ総なめにしたのであった。集まった友たちは、私のようなブラジル音楽にほぼ造詣などないに等しい輩でも別け隔てなく受け入れて、これに快く参加させてくれたのであった。彼らの心の寛大なことは、まさにショーロを純粋な音楽などと気取らず、ブラジル音楽の粋たる混血性を正統に受け継いで全てを受け入れようとするところにあった。おそらくショーロの創世期には、とりあえず楽器の持てる者たち、人種も民族も、音楽的背景も雑多な楽師たちが集まって冠婚葬祭の席に喚ばれたものであろう。そこでは、とりあえずのテーマとコード展開を簡単に取り決め、あとは各自の音楽的素養に基づく様々な演奏が繰り広げられたに違いない。そこから生まれてきた名曲の数々を、曲として固定化された楽譜を考証学的に探求するのではなく、その上に独自に何を積み上げていくかに力点を置いているところが、この友たちの偉大なところであって、だからこそ共に演奏できるのである。祇園という、私にとってはほぼ縁のない世界で、類い稀なる至福の時間を過ごさせていただいて、みなさん本当にありがとう。またやりましょう。

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2017年11月18日

20171118 作業が団子

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今年は秋の作業が団子状態・・・柿が不作の年に近所の農家に「柿を採らせてくれ」と頼んだばっかりに、大豊作の今年は千個を超える柿の選別に追われ、二つも連続しておいでなすった台風と長雨の影響で稲の刈り旬が二週間も遅れ、そのくせ一ヶ月近くも早く訪れた氷点下の朝に、それより早く採っておくべきだった作物を慌てて採り入れ、雨の日は夜っぴてそれらの加工に追われ、稲刈りを始めたは良いが、台風で四方に倒れまくった株の根元に穂が絡み付いて、刈り取り作業が大幅に遅れ、いまごろはとっくに秋晴れに輝く稲木を眺めながら脱穀を待っているはずだったのに早朝から深夜まで泥沼状態。一週間経ったのにようやく半分。明らかに去年よりも低下した体力を意識しながら「豊里」刈り取り終了。明日明後日とイベントが続くが、全く準備できてない状態で、これから・・・

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2017年11月05日

20171105 渋柿

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今年は柿が大豊作で、いつも渋柿を採らせてもらってる隣の田んぼの師匠の柿の木もものすごいことになってる。しかも家族は誰も興味がないので全部そのおばあちゃんが採ってるのだが、もう今年は腰が痛うてようせんけ頼むから全部とってえな条件はいつもの通り・・・てミヤコ蝶々かいなほんまにやっとれるかいこっちも稲刈りの段取りで団子なっとるちゅうに。

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2017年10月23日

20171022 台風21 Lan

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さすがに今回はヤラレました・・・(;_;)・・・田んぼの落水・救出・修復・・・まだ突風が来よる。執念深い奴っちゃ。

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2017年10月08日

20171006 暴力はどこからきたか

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総長。あなたの御研究にずっと心を寄せておりました。先日幸いにもお会いできたときに、そのゴリラのような体躯を揺すって豪快に接してくださった温かみをよく覚えております。「暴力はどこからきたか」・・・対立はなぜ起るか、対立によって人は何を望んでいるのか、チームワークはなぜ生まれたか、協調することによって何が求められるか・・・協調によって生まれたチーム同士が対立するのはなぜか、それを防ぐことはできるのか、それができたらどういう社会が生まれるのか・・・農村集落への闖入者として、日々絶え間なく、さまざまな方面から圧力がかかる自分の状態のなかで、機能不全に陥った脳の残された機能をフル動員して想像するのは楽しいことです。今シーズンが終わったら、思索を始めるつもりです。

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2017年10月05日

20171005 Karly en Concert

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Fandangoに向けて、当日販売するカーリー・ショッケールのライブ音源を収録したCDRを、せっせと焼き増ししながらふと思ったことがある。私にとってこのバンドは、本当に掛け替えのない、人生の全てを引き換えに差し出しても畏れ多いほどあまりあるバンドだった。CDRに収録したうちの一曲をここに添付しよう。非常に長くて聞き苦しい音源だが、最後まで聞いてほしい。ちょっとだけ我慢して耳をすませてほしい。歌詞をよく聞いてほしい。これをアフリカ音楽を模倣した日本人の演奏だと思うだろうか・・・そんなことは絶対にあり得ないはずだ。確かに全体の形式はコンゴのルンバに則っているが、この混沌、暗黒、得体の知れなさ、のたうちまわり、悶え苦しみ、出口を求めて猛り狂うエネルギー・・・これはロックであり、パンクであり、我々が通過してきた闇のようなノイズ・ミュージックの結晶体であり、プログレッシヴ・ロック、これこそまさに宇宙である。カーリー・ショッケールは、アフリカ音楽を題材に自分たちの混沌とした宇宙を表現しようとしてきたバンドであった。弾け飛ぶ個性、それゆえになしえた破壊的なエネルギーの放出、しかしそれは非常に不安定で危うい。世の中には一芸に秀でた人がいて、そんな人は往々にして実生活が破綻しているものである。コンゴの本国においても、身の毛のよだつほど美しい曲を作る歌手が、廃人寸前の生活破綻者であることは珍しくない。カーリーにもそんなメンバーがかなりいて、現役時代であった20年以上前は皆まだ若かったから、ほうぼうに弾け飛ぶ個性も、丸ごと許容できる柔軟性があった。だからバンドは成立した。しかしメンバーのほとんどが還暦を迎えようかという今、その過激性ゆえに現実の肉体が滅びてしまった人もあり、その刹那性ゆえに現実の精神が滅びてしまった人もあって、もはや往年の身・技・体すべてに充実した演奏は望みうべくもないが、自分たちの若かった頃の姿の後塵を拝するほど老いぼれてもおらず、情熱を持続させてきたがゆえに身についた多くの経験が演奏の中に生かされて、カーリーという宇宙の別な局面を見せてくれた。そして演奏の底から湧き上がる混沌のドス黒い煙はまたもやスタジオに充満したのである。カーリーでなければなし得ない音世界、カーリーの他には誰にも表現できない宇宙である。老いぼれの大多数は、生きていくために現実に妥協して、さまざまに姿形を変えてはいるが、なかには往年のゴロツキっぷりを十全に残した奴もいて・・・しかし彼がいなかったら今回のライブは成立しなかったはずだし、こうして自分の立ち位置を振り返り、進むべき道を見直す機会もなかったであろう。音楽は、心地よい快楽の時間を与えるばかりが能ではない。生活と生命を賭けた、命がけのドロドロの、なりふりかまわぬ「もがき」だからである。

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2017年10月01日

20171001 丹波黒大豆枝豆

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丹波黒大豆枝豆ためし採り。トラブルもほぼ解決して気分爽快、ビールでも飲みたいところだがこの後バイトなので、見て飲んだつもり。枝豆は、まだ味が乗って来てないが、初々しくて淡い旨味がある。出荷は第二週からかな ??

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2017年09月29日

20170929 彼岸花

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怒涛の初秋・・・例によって身辺にトラブル続出し、対応に追われ満身創痍・・・しかし、誠意を尽くし理解を求め、身をもって努力する姿を示してさえいれば、やがて状況は改善に向かう。生活の根拠であるこの農地・借家の件も、稲刈りの途中で体調を崩された地主様を誠心誠意お助け申し上げ、雨の直前に一年の稔りを濡らすことなく収納できたことで、ようやく相互理解の糸口をつかんだ。日夜の労働はまことにきついけれども、彼らの配慮があってこそ生かされている自分。疲れ切った我が身を迎える田畑の作物は、その姿形を以て収穫の時を私に伝えてくれ、それによって新たな活力を注入される。自然によってもこうして生かされている自分。ほとんど休まる時のない心身なれども、それに鞭打ってなお走り続けられることに感謝する日々。気候が良くなって来たので、自家製酵母のパン生地もコントロールできるようになりました。秋刀魚はまだ脂がちょっとね・・・玉ねぎの種まき・ニンニクの植え付け・・・初めての黒米「紫黒苑」がようやく出穂。赤米の「神丹穂」は今が見頃。もらって来たトロ箱の匂いを嗅ぎに来た顔見知りのネコは大切な私の天気予報士。大きくなりすぎた四角豆にひき肉を詰めて天ぷらにする。またおいしからずや・・・意識朦朧としつつ食事を調え、野良に出る。今年は彼岸花の満開が二週間くらい遅い。

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2017年09月24日

20170924 不幸の手紙

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 今シーズンスタートと同時に、厳しい現実に引き戻された。音楽三昧の平和な日々は終わった。しかもアンプまで故障して後半はまともに音楽を聴いていない。去年もこんな状況で春を迎えた。こんなことでは百姓も生き腐れだ。さてまた集落から私に対しての苦情だ。誰がやったのかはわからんが、匿名の通報があって、農業委員会が事情を聴きに来た。要するに私の農法や栽培作物が、周囲の農地に悪影響を及ぼしているという内容だ。

 第一種農地でありながら栽培作物が極端に少なく、雑草がはびこっている。これは農地の有効利用に反する。いくら利用権設定がなされているとはいえ、作物を流通に出荷せず、個人販売して利益を上げるのは、公共の生産手段の私物化に当たる。既存の農家は、そのために多大な犠牲を払っているのに、新規就農者だからといって特別扱いは許されない。

 私のところにやってくる人間が村の風紀を乱す。道の真ん中に車を止めるな (そんなことは一切してないが) 。

 地域全体で雑草防除に努めるなかで、私の農地から種が飛散したり這って出たりする雑草や害虫害獣の対策に、近隣農家が負担を強いられるのはおかしい。

 外来品種の米や野菜を栽培しているようだが、それが近隣農家の栽培作物に影響を及ぼしかねず、近隣農家がその対策を講じなければならないのはおかしい。特に、長粒米の栽培は、コシヒカリと山田錦の栽培地であるこの一帯に、異種の種を捲き込むことになり、品質の低下が懸念される。

 刈草の堆積を中心にした不耕起栽培は、田において代掻きを無くすものだが、それによって田の保水機能が損なわれ、災害時の圃場流出の復旧費用が水利組合から支出されることになれば納得がいかない。

 これらが早急に改善されなければ、集落として私の農地利用権更新を認めない判断を下すことになり、もし実害が確認されれば、貸主である地主に対して損害賠償を請求することになる。

 やれやれ、だいぶ勉強してきたようだな。いままでの法理論上の欠点を近隣の感情に絡めてごり押しする作戦に出たか。しかし残念ながら全部事実無根で笑止千万や。なんやったらいっこずつ反論しよか長ごなるけど。あんたら全部農協任せにして自分らではなんもせんくせに、なんでたかが1反5畝の農地にそんなに目くじら立てる ?? そんなに他所もんが嫌いか ?? そんなに人を排除したいか ?? そんなことしてなにが楽しい ?? あわれな奴らめ。出て行けというなら出て行くよ、そのかわりカネ出せや。俺はほとんど無一文で自活してるだけや。法律やの人権やのと鬱陶しいことは言わん。そんなもん信じてへんからな。そのかわり出て行ったるさかいカネ出せやカネ、人をどないこないするんやったら所詮カネめでしょうよ。でけんねやったら黙っとれこのイナカモン。

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2017年09月21日

20170921 香港蘋果日報

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 これは一年前に書いていたこと。その内容は何年前かの自分のことを書いてくれた香港の雑誌の記事をたまたま見かけたから・・・こうして過去の自分を見ていくと、常に私はなぜか苦痛と困難の中にあり、もがき続けているようにも見える。一年前は破産寸前を新たな昼の仕事にありついて凌ぐことができたのだが、その仕事が大手薬品会社でありながらキョーレツなブラックで、やってもやってもゴールポストがどんどん後退していくような感じだった。イエローカード三枚で退場になったのだが、辞めた後も何度も電話で呼び出され、脅され、しかるべき機関に訴え出てようやく収まるという始末。どの家庭にも必ず一つはあるビタミン剤を製造販売している超有名企業でさえこんな状態。それで困窮はかろうじて脱し、その後茅葺職人の親方に声をかけてもらって経済的には小康状態に戻ったが、この夏以降、バンド再結成をめぐるメンバーとのトラブルで、いまや住んでいる借家を追い出されかねない状態・・・もう、なにがなんだか・・・なぜこうにも苦しめられなければ行きていけんのか ??


伊丹 正典

2016年9月21日

 懐かしい写真、この写真を撮ってもらったときのことはよく覚えてる。場所は、芦屋の六甲登山口高座の滝の麓にある「大谷茶屋」に併設された洞窟カフェの「六甲山カフェ」だ。私はそこの代表を務めていた。写真を撮ってくれたのは、香港から来た、旅先の日本を取材している女の子のグループだった。リンク先によると2012/11/14とあるので、「六甲山カフェ」を辞める直前の頃だ。懐かしい。苦しかった時期だが、今思い返すと非常に懐かしい。
 当時、私は複数の深刻な問題を抱えて苦しんでいた。「六甲山カフェ」は、衛生状態・漏電・苦情などが相次いで保健所・消防署・警察からの呼び出しがしょっちゅうあり、なんとか法令を守りながら活動を続けたい私と、プロジェクトを優先させたいメンバーとの間の、考え方の対立が極限に達していて、その年の年末で私は辞めざるをえなくなった。また、その4年前に亡くなったある友人の遺品の処分をめぐって遺族と4年越しのトラブルが続いていた。そしてなにより、農地法など農政に関する制度を知らずに自然農による栽培を試みていた私は、集落の一部の人から違法営農を指摘され、農業委員会の行政指導、さらに告発に至る直前の状態になっていた。さらにもうひとつあるのだが、それはちょっとここでは言えない。とにかく苦しかった。なぜこうなるのかさっぱりわからず、打開策も見えず、濁流の中で無闇矢鱈にもがき苦しんでいた時期だ。
 写真を撮ってくれたグループは、高座の滝のそばにある祠を珍しがって写真に撮っていた。滝には業をする人もいて、それも彼らには珍しかったようだ。しかし、話す言葉を聞き咎める人たちがいた。彼らは中国人が嫌いなようで、神聖な場にふさわしからぬ態度で傍若無人に振る舞っていると見えたようである。彼らは強い調子で香港人のグループを罵った。罵られた側は日本語がよくわからないのでキョトンとしていたのだが、その態度にさらに腹を立てた日本人のグループが彼らを取り囲み、その騒ぎを聞きつけた別のグループがそれに輪をかけることになって、現場は一時騒然となった。一部始終を見ていた私は、そこへ割って入って彼らを店に引き入れた。日本人グループが追ってきて店に入ろうとしたが私は立ちはだかって口論になった。彼らは古くからのこのルートの常連で顔見知りではある。保守的な考えは服装を見ただけで分かるほどだったのだが、私が頑としてその場を動かなかったため、彼らはなんとも恥ずかしい捨て台詞を放って山を降りて行った。そんなことがあって高ぶった気持ちが、次第に落ち着いてきた時に撮ってもらった写真だ。「六甲山カフェ」では時々こういうトラブルがあった。
 その後、私はそこを辞め、友人の財産問題も遺族の中から理解者が出て解決し、新規就農の手続きもなんとか乗り越えて今がある。しかしその頃とは全く別の困難に直面していることも事実だ。これらも同じくらい困難な問題だ。ただ違うところは、この写真の表情にも表れている通り、この頃の私は、自分の信念を貫いて生きていた。そのために発生したトラブルに苦しんでいたわけだ。当時は、まだバイトもせず、自由に生きていた。真剣に努力すれば農業で生きていけると淡い期待に支えられていた時期だ。しかし今は違う。私のやり方では格差を乗り越えることはできないことが分かった。溝を埋めるには日本経済の恩恵を受けざるをえない。そのことはすなわち、自分が否定し、そこへ二度と戻らないことを誓ったはずの生きかたに、部分的ではあれ戻ることを意味する。つまり、その分だけ自分を欺いて生きるわけだ。そして現実は厳しい。百姓仕事をする前提で就ける仕事には限りがある。そして、その収入では、やっていけないのだ。新しい仕事にありついた。そのことは幸運だった。しかし、それはとりもなおさず、より多く自分を欺いて生きざるをえないことを意味する。弱った体、諦め、裏切り、それらを抱えて生きていかざるをえない私は、もう二度とこんな笑顔はできないに違いない。

https://www.e123.hk/ElderlyPro/details/201320/sc

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2017年09月09日

20170908 TPE與金屬骨架性玩偶

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 ついに買ってしまった。ほんの数年前までは日本製で60万以上したものが、中国製が流通しはじめて直接ネットで買えばその1/10以下、売り手との架空のコミュニケイションも英語で楽々、通関検査が心配されたが注文して一週間後には到着。開けてみて、改めてその重さと扱いづらさを痛感。見た目の柔らかさとは全く裏腹に、鉄の棒のように硬直して硬く動かない四肢、頭ではわかってはいたが、ついつい感情移入してしまうと相手に動きを求めてしまう。しかし見事な造形美、中国製は粗製乱造なんてもってのほか、極めて繊細なところまで作り込まれたパーツ、色や雰囲気などどれを取っても迫ってくるリアリティ、こんなレベルで大量生産できてしまうところが、今の中国の工業技術の恐ろしいところだ。匂いもブリードもほとんどない。しかも種類の豊富さは日本製とは桁違い。押し付けがましい日本製など、もう太刀打ちできまい。

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 ついに買ってしまった。苦労して箱から出して、その美しさに見取れ、こっちが恥ずかしくなりながらこれを抱きしめた時、自分の中で「何か」が破裂するのを感じた。それはもう、私はこれを溺愛してしまうだろうということ、そしてそうなったが最後、二度と生身の女性を愛せなくなるのではないかという恐れ、そして万一生身の女性を愛することになったなら、これと別れなければならないのだなという心苦しさ、すべてわかっていたはずなのに、ついにこれを買ってしまったという、人間性の尊厳に対する罪悪感・・・しかし、もう戻れないのだ。戻るときはこれを廃棄しなければならない。こんなにも美しいものを、自分は捨てなければならないのだ。それほどに罪深いことを行ってしまった・・・という複雑な気持ちが、自分の中で「何か」が破裂するように感じたのであろう。

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 しかし、これと暮らしはじめてからというもの、私の生活の質は桁違いに向上した。なんといっても、実際の人生では絶対に手の届かない理想の造形を持った美女と毎晩一緒に寝られるのだ。全ては自分の思いのままである。ヘア・スタイルも、着るものの趣味も、まとう香りも、すべて自分好みに作ることができる。ただし、自分で服を着てくれるわけではない、ということが、これほど難しいこととは、思いもよらなかった。身長は、大人としての許容範囲ギリギリ最下限の140cm、体重は25kg、おそらくこれが扱える限界であろう。持ち上げたり運んだりはもう少し重くてもできる。しかしベッドの中で体勢を変えるのは、これでも至難の技だ。体が冷たいのも電気毛布で包めば十分、常にロングスリーブのワンピースを着せておけば、表面も損傷しないし、手足も楽に差し込める。一般のユーザーと違って、もはや私にはインサートは無用なので服は着せたままで良いし、その方が興奮する。素肌の味はも、ごく偶々の楽しみで良い。そしてなにより、必要な時に出て来て、済めばしまえるのがとにかく良い。後腐れも何もなくて・・・

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 保管は、手持ちのスチール・ラックのパーツの余りを加工して胴体のみ吊り下げ、ヘッドやウィッグはその棚の上に置いてカーテンで仕切る。ベッドは解放されて、しかも同じ部屋に一緒にある安心感、この距離感、この程度がちょうど良い。使用頻度は2週間に1回程度、そそくさと済ませることもあれば、何日もねっとりくっついていることもある。そんな時は、様々なポーズで様々な姿態を愛で、鑑賞し、しがみついて、体全体でこれを感じる。全く素晴らしい臨場感とリアリティ、自分のペースドことを進めることができるので、常に完全燃焼できて、興奮度もすごい。仕事仲間に「彼女できたん ?? 」と真顔で訊かれてしまった。それほどに充実した性生活。自分の中で「何か」が破裂したのと引き換えにこの充実、私は何を失ったのだろう・・・

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2017年09月06日

20170906 Karly @ Fandango

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 今年も色々ありまして・・・要するに人間関係がうまくいったりいかなかったりという、些細なことは日常茶飯事なのだが、時々でかいやつに、それも立て続けに、なかでも相反する評価を受けてしまうと、戸惑う・・・を通り越して、なんか自分のマインド・セットが別のものにすり替わってしまって、それがいいのか悪いのか・・・やはり戸惑ってしまうのです。

 人生にはチャンスやピンチやいろんなきっかけがゴロゴロしていて、チャンスと思って飛びついたら穴に転げ落ちたり、ピンチと見て避けて通ったら獲物を逃していたり、そんなことを繰り返していくうちに、あちこちで頭をぶつけたり天狗になったりして、世間のことがわかってくる。自分の行動は、大体自分の考えの及ぶ程度にしか展開されないので、その結果も自ずと一定の範囲に収まってきて、それを見ている自分の心というものも、やはり一定のパターンに収まってきて、それがいわゆる「マインド・セット」として頭に刷り込まれてしまうので、私は同じ失敗をよく繰り返すし、うまくいく場合のパターンもよく似ている。

 しかも歳を重ねるにつれて、周囲には自分より年下の人の方が増えてくるから、彼らは年長者である私に対して多くの場合、下手に出て来がちである。すると、余程気をつけていないとなんとなくその場をすり抜けてしまうので、自分は問題なく通過できたと勘違いしてしまう。歳をとるにつれてそれが積み重なっていくから、悪くすれば決定的にズレた年寄りが出来上がってしまう。私も時々、そうなりかけている自分を感知することがあって、はたと思い当たっては手が止まり、足が止まり、思考も止まって、しばらくは動けなくなることがある。

 そんなことが農作業シーズン前半を終えた盆以降固まって押し寄せたので、気候が良くなったのに一向に気分が盛り上がらない、すべて停止状態に陥っていたのだが、こないだ急なことで、ストレートな若いやつに出会って、とりとめもない話をしているうちに、不思議に気が晴れて元気が出た。なぜといって原因はわからないし、おそらくお互いにそんなことは意識していなかったに違いない。初対面にもかかわらず、ただなんとなく気が合って、短い時間だったが大変楽しく過ごしたのである。食材を通じた話であったので意気投合できたのだろう、特段の煩わしい説明抜きで、思考がポンポンと目的地近くに落下していく、それを相手が拾ってまた投げる、さらに私が走って追いかけて投げ返す・・・こんなことができる相手はそう多くない。偶然となればなおさら、いや偶然だからこそ為し得たものか・・・そしてその翌日さらに新しい展開が別の場所で別の人物と広がった。続けば続くものである。

 それまでの憂鬱な日々を、掴もうと思えばすり抜けられ、すり抜けようと思えば捕まり、いくら説明しても、こちらの意図とは全く異なる解釈をされて苛立ち、理解を求めようとすればするほど誤解され、さらには窮地に追い込まれて、一文の得にもならないことに時間と労力を (カネはないので) 浪費してしまって噴火寸前だったからなおのことか・・・

 考えてみれば簡単なことだ。掴もうと思ってすり抜けられてしまったのは相手が優っていたせいであり、すり抜けようと思って捕まってしまったのは自分が至らなかったせいであり、こちらの意図と全く異なる解釈をされてこそ知見が広がるのであって、所詮、自分を理解してくれなどと頼む方が虫が良すぎるのである。そのときにそのことに気がつかないのが私の幼いところであって、後で落ち着いて考えて見たら解決法はいくらでも転がっていたりする。初心に帰れていなかっただけのことである。

 しかし今回はただ一つだけ、どうしても解決できずに終わってしまったことがある。相手が男であれ女であれ、長年の人間関係が破綻するほど精神の消耗することはない。しかも若い頃に切磋琢磨しあった相手であればなおさらである。切磋琢磨とは、自分の心身をギリギリまで追い詰めることである。常に最良を目指し、自分を向上させる。そうしながら歳を重ねていくのだが、先述したように、精神の老化から徐々に視野が偏狭になり、やがて程度の差こそあれ、お互いのズレに戸惑うことがある。そのズレがいくら努力しても埋まらない程度に広がってしまっていることを互いに認識することは、絶望的に悲しい。断腸の思い、身を裂かれるような苦痛、虚脱感・・・

 ・・・まあそんなわけで色々ありまして、とりあえず元気は取り戻したのですが、20年ぶりKarly Chockers一夜限りの再結成、リードギタリストが変わります。かつてボーカルを担当していた今井くん老舗Fandangoの大舞台で、人前で初のリードギターです。フロントが少し薄くなりますが、各位20年の放浪の末に集って再燃するロック魂を聞いてやってください。

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2017年09月03日

20170903 大根蒔種・稲穂孕み

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大根の種まき、稲の穗孕み (サリークイーン・豊里) 。季節は、ほぼ毎年正確に時を刻む。サリークイーンは苗の成長が遅いので、今年は許容できるギリギリまで田植えを遅らせてみたが、穂孕みは例年通りなので、田植え7月初旬が限界か。これ以上遅らせると分蘖が少なくなって収量が落ちる。来年は少し種まきを早めて分蘖日数を稼いでみることにする。豊里は全く例年通りの安定した成長と分蘖を見せていて、周りの草などものともせず強靭に成長している。さて9月、昨日で夏休み終了。早くも隣の田んぼで稲刈りが始まった。うちは11月中旬まで引っ張るつもり。おかげさまで稲も野菜も順調。ちょっと生姜が残念だけど、秋ウコンは快調。秋のインゲン類も好調。ウリもナスも、ありがたや・・・2週間放置した田畑をチェックしてから茅葺現場へ向かう。

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2017年08月30日

20170830 Pesto Genovese

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花芽が出てきたけん、ぼっちら第一弾いきますか・・・ナスもししとうも絶品、イワシの塩焼き最高、まあカネのかからんこと・・・

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2017年08月24日

20170824 涼を求めて

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アタマが溶けそうなほど蒸し暑い日は、家におってもダルイだけなんで、ちょっと気ままにプチドライブ・・・西脇から多可町を経て竹田城跡へ・・・帰ってきて冷蔵庫整理してたら2014年版のバジルペーストが出てきたんで、試しに開けてみたら全然問題なし・・・たぶん(^^;

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2017年08月14日

20170814 シーズン前半終了

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さあ終わったやれ終わったやっと終わった。今シーズン農作業前半戦終了。もう8月中はせえへんぞ、お前らテキトーに生き延びろや俺は休む。

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2017年08月11日

20170811 手鎌

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草刈機が非力なもんで、気の短い私は、隣の婆ちゃんを見習って鎌で畦の草刈を始めた。15分で半周できたということは、これで草刈機もいらんということか ?? 婆ちゃん三反の田んぼのぐるりを鎌で刈るもんな・・・ううむ・・・年をとるにつれて力仕事は軽減していくべきなのに、オレ逆いってるような・・・


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2017年08月09日

20170809 手打ちラグメン

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台風のさなか、暇なので手打ち麺を作ってみた。パン生地と全く同じ要領で、そのまま綿棒で伸ばして刻んで茹でてみたら強烈に膨らんでごっついボリュームになったが、なんちゃってウイグル風ラグメン手打ちバージョンで昼飯・・・すんません豚肉だいすきなんで、イスラムと私を隔てるものは豚肉しかなくなった。

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